セコい。

学生の時によく食べていたせいか、

吉野家の牛丼が無性に食べたくなる、たまーに。

で、先日、久しぶりにひとりで食べに行った。

生卵に一味と醤油をちょっと垂らし、テーブルにつく。

ちょうどそのタイミングで、

目の前に座るサラリーマン風の片っぽが

上司であろう人に向かって、姿勢をただし、大きな声で

「あざっす!!ご馳走さまでしたっ!!」と頭を下げる。

なんや、ビックリするやないかい!だ。

いや、ええよ、ええんやで、大事なことや!

せやけど、おまえ、ちょっとやり過ぎや、そないに…

ここでそれやってたら、後、どないすんねん…

新地の驕りとか地べた這いつくばらなアカンようになるで…

なんて、半ニヤケになるのをグッと堪える。

じゃあ、その返礼に対して、今度は上司であろう人が、

ま、決してそうじゃないかもしれない…

ただ、私がね、私がそう感じただけなんだけど…、

それはもう、だいぶイキッた顔して

「うぃっ!」と。

いや、うぃっ!やあるかい。

その顔は、牛丼8か9杯いかんとできん顔や…である。

うーん、しかし、なんとも微笑ましい。

そういえば、私も随分と奢ってもらった。

忘れられないのが、堺駅南口店を出店して数年後

東京へ出張に行った時に食事をご馳走になったこと。

「どうっすか、飯でも?美味しい串カツがあるんですよ」

いや、ワシ、どっから来たか知ってんのか?大阪や…

なんてね、ちょっとだけ思ったけど、連れてってもらう。

「六本木なんですけどね…」「えっ、ろ、ろ、六本木?」である。

TVとかで何度も聞いてきた芸能人とかいるあの噂の六本木?

出店当初、大変過ぎて「いつまでこんなことせなアカンねや…」

そんなことを思いながら辛い辛い毎日を過ごしてきて

そんな俺が、えっ?あの有名な噂の六本木で飯?

おいおいおいっ、偉なったなぁって感動したのを覚えている。

私の知っている二度漬け禁止のソースやなくて

トリュフの塩やったり、なんか知らんええポン酢やったりで

あー、やっぱり六本木やわ、天王寺と比べて

食べ物も人も品があって全然ちゃうやん…って旨かった。

こんな感じで、たくさん奢ってもらってきた私だが、

今や50歳になって、段々と奢る立場になってきている。

輪廻だ、輪廻、受けたものは次の者へちゃんと送らな!

せやけど、私、根っこはめちゃくちゃセコい。

ピノとか6個のうち1個すら誰にもあげたくない、ほんまは。

で、自分で「セコい」いうのはええねんけど、

「セコっ」言われるのは嫌やから歯を食いしばってね、

「い、い、1個いる?」と言うようにはしている…。

アカン、アカン、そんなんじゃアカンぞ!

もっと「ういっ!」って顔を鏡みて練習せな…。

空っぽになった牛丼のお椀を見つめ、自分を見つめ直す。

吉野家さん、あざっす!ご馳走さまでした。

2024/10/07

DNA。

この前の休みに直島へ行ってきた。

アートの島である、ええ、かぼちゃとかの。

で、恥ずかしながらギターなんかの練習もはじめた。

月に1回ぐらいのペースで、長男ぐらいの歳の先生に

「あっ、全然違います!」って怒られ、ペコペコしている。

というのも、50歳になったのをきっかけに

「0」から「1」を生み出すアート思考ってヤツを

さらに磨こうかな…なんて、積極的に芸術に触れているのだ。

何がええって、えーっと、言葉で表現できないのがええ。

例えば、「鉱夫」ってタイトルの彫刻があったんだけど、

もうね、なんつうの、鉱夫の人なんか出会ったことなくて

なんとなく、こんなんかな?ぐらいのイメージしかないの

知らないし…、なんだけど、誰がどこをどう見ても

「うーん…こ、鉱・夫・や・ん!絶対、鉱夫やん」である。

説明も何もいらない、ただ感じるだけ。

そう、空や海がめっちゃキレイなぁ…ええ音色やわ…

そんなことに対して「どんな風に?」って聞かれても

「いや、言葉にでけへん…なんかや!なんか」のように。

だから、たぶん、脳やないところで感じているはず。

夜空を見上げれば「おぉ、綺麗なぁ」とか

海を見たら飛び込みたくなるとか、衝動っつうの?

何もない草原でマンモスとかを追っかけていた

昔々の人のDNAが思い出したかのように騒ぐのだ、たぶん。

そんな時代から随分と時を経て、今や、そんな感じてる暇がない。

株価に投資がどう?損か得か?だいぶ考えなきゃいけないのだ。

全然、悪いことではないんだけど、なんか、こう、うーん…

もっと、なんつうの、私の好きな「キングダム」であったように

「人の本質は?」みたいな人間味のある話がしたい。

で、ま、その本質っていうかDNAに関して

私のやつをめちゃくちゃ引き継いでるのが次男である。

3兄弟でなぜか彼だけが、私とまったく同じように

身体のそこらをポリポリかく癖がある、かわいそうに…。

また、一番最初にケツを割るやろうと思ってた剣の道も

私と同じ小学1年生から高校生までずっと続けている。

そんな彼が誕生日を迎えた。

9月18日なんだけど…

んっ、9?18?

おいちょかぶにバカラで9いうたら…

ほんで、一か八か…

やばい…誕生日から博打好きの匂いがプンプンする。

おいおいおいっ、私のDNAよ、騒ぐなよ!である。

待てよ…、そういえば、彼のスマホをチラッと見た時

チーピンが…ゴルフ?いや、違う、あれだ、あれ。

アカギも夢中で読んでたし、アカン…騒ぎだしている。

次男よ、まだ17や、もうちょい待て。

一か八かの世界は、18から…あっ、馬とか20やで。

うーん、ま、はじめるのは簡単や。

何が一番難しいって、覚えとけ!「やめどき」やぞ。

と、とりあえず、誕生日おめでとう!

2024/10/01

高石の上にも三年。

わからないことがあれば、今やAIっつうヤツが

何でもすぐに答えてくれる。

よく理解していないオカンに

「アレクサ」をプレゼントしたんだけど、

訳のわからん質問にも面倒くさがらず、答えてくれてるし、

飲食店の予約だってね、「AIのSAYURIが承ります!」なんて

普通に電話で会話しながら滞りなく完了させるのだ。

ほんま凄いなぁ…ここ数年の進化のスピードはえげつない。

「現代人」ってのを上手に表現している言葉がある。

「石器時代からの感情 中世からの社会システム

神のごときテクノロジーを併せ持っている」と。

なるほど…、飼ってる猫を「かわいいな」って頭をなでながら

等価交換のシステムが徹底された「お金」によって手に入れた

「スマホ」片手に世界中と繋がっているんだから。

DNAレベルでオバケや虫を異常に怖がるそんな私がだ!

神のごときスピードで進化するテクノロジーに対応って…

いや、そりゃあ、順応しようとすれば、無我夢中でせな無理や!

おかげで「心」が置いてけぼりになっているような…である。

もうね、これだけ早いと「石の上にも三年」ってことわざは

この令和の時代、適応するのだろうか甚だ疑問である。

どんなに辛くても我慢強く耐えていれば、いつか必ず成功する、

好転の芽が出てくることを意味する有名なことわざなんだけど

「はぁ?石って…えっ、どんな石?ってか、三年って長ない?」

若い子にしたら、こんな感じだろう、たぶん。

うーん、ま、何でもかんでも我慢すりゃあいいってわけではない。

だって、三年だもん…三年って言やぁ、めっちゃ長…い…んっ?

いやいや、すぐだ、すぐ!思てる以上に、すぐでビックリする。

そうなんです!

「高石市の上にも三年」である。

そう、羽衣店が三周年を迎える。

コロナ禍の真っ最中にオープンし、

「三密」になるからって、あんまりチラシも打ち出せず、

来店して欲しいのか して欲しくないのか どないやねん!

っていう変な感じだった苦いオープンを思い出す。

三年って、やっぱ節目なのかな?「三年か…」と感慨深い。

これもすべてはお客様のご愛顧の賜物と深く感謝申し上げます。

テクノロジーがどれだけ進もうが、人は人からしかモノは買えない。

物質的に豊かになればいいのではなく、「心」も繋がるっつうか

お客様との関係性をこれからも築き上げていきたいと思う。

また、お取引先様にも感謝申し上げます。

まあぁぁ、応援してくれる企業ばかりで本当に有難く思っている。

そして、スタッフにも感謝申し上げます。

それこそ三年にもなるスタッフも在籍していて

お客様からもうれしい声をいただくし…ええ、言葉にならない。

おいっ、AIよ、わかるか?「感謝」って言葉はわかるやろうけど、

ちゃうねんな…、なんちゅうの、なんやろ、言葉にでけへん!

「心」から沸き起こる、えー、ほんま皆々様のおかげである…。

それでは、これからも変わらぬご愛顧を賜りますよう

どうぞよろしくお願い申し上げます。

2024/09/24

祈りのなかで。

先日、地域の小学校から3年生全員がお店へ探検にやってきた。

「値段ってどうやって決めているのですか?」

「売れるためにどんな工夫をしているのですか?」

などなど 矢継ぎ早に質問が飛んでくる。

か、か、かわいい…。

なかには、質問そっちのけで、とっておき情報を教えてくれる子も。

「この子とあの子は彼氏持ちで…あっ、その子は彼女持ちやで」

わはは…誰やねん、芸能リポーターか!である。

「もうええ、もうええ!」と、私の甘噛みの制止なんて振り切って

ガンガン話が止まらないところに愛すべきおかあさんが乱入。

「かわいらしいな~、えっ?なになに、彼氏もち?どんな餅や?」と。

「ちがうで!カ・レ・シ・モ・チ!!」

いや、ち、ちゃう…聞こえてへんのとちゃうねん、わかってへんねん。

ま、しかし、私はもちろん、来店されるお客様にとっても

かわいらしい子供たちと接すれば、自然と笑みがこぼれるってもんだ。

さて、この探検とか校外学習っていうのかな?

コロナで一時中断したが、毎年、受けさせてもらっている。

なのに、前もってお願いに来はる先生方は

「えっ、いいんですか!助かります!ありがとうございます!!」

なんてね、何度も何度も深々と頭を下げるから気ぃ使うわ…なのだ。

聞けば、断られるケースも少なくないらしい。

そりゃね、事情もあるだろうから仕方がないんだけど…。

じゃあ、うちはなぜにそこまでウェルカムなのか?

ま、スーパーマーケットで探検しがいがあるってのがひとつ。

あと、「俺が小学校の時、誰かしてくれたんやろうな…」っとこと。

いやね、PTA会長をさせていただいて鬼の気づきがあったわけ。

PTAって、はっきりいって、めちゃくちゃ面倒くさかった…。

ただ、この面倒くさいことを誰かがしてくれてたんや…って知る。

そう、「楽しい学校生活を送ってくれたら…」っていう

無償の愛にも似た返礼しようのない「祈り」のなかで。

「祈り」って「そうなったらええなぁ」の未来形で、

「気づく」って後で知るから過去形なわけでしょ…

だから、交わんなくて、普通に生活していると気づかない。

つまり、PTAの活動っていうのは子供のためというより

時空を超えて恩恵を受け取れる親のためではないだろか。

台風とかが来ると、当たり前の日常がありがたく感じるように

体感することがないと、なかなか気づかんからやっかいだ。

そもそも、我々は「祈り」のなかで生きている。

乾杯のご発声を…とか「ご健勝を祈念いたしまして…」なんてね

なんぼほど祈られ倒してきたか…と計り知れない。

そやのに、もう、すっかり忘れてるし、まったく気づいていない…。

で、ま、私はPTAをさせてもらったから恩恵を受け取れたので

じゃあ、返さなアカン…いや、なんかちょっと違う…

「勉強になったらええな」と祈りのなかでさせていただいてる。

今回やってきた3年生は、もうすでに忘れているかもしれない。

ただ、大人になってね、何かのタイミングで気づいてくれたら…

うーん、そん時は買物に来てカゴいっぱいにアホほど買って…や…

なんでやねん!ちゃうやろ…また同じようなことを次の子供たちへ。

心からお祈り申し上げます!である。

2024/09/17

「思い込み」

整形手術をした。

といっても、目を二重にしたとかではなくって

なんかね、イボができちゃって、2つも…。

なんでやねん!である。

背中とかならまだしも顔面にできたもんだから

これはヤバい…と、お医者さんに診てもらった。

じゃあ、液体窒素っていうの?綿棒でコチョコチョって…。

こんなんで効くんかいな?と不信の念を抱きながらも

イボの治療ってそんなもんなんかな…と思い込む。

1か月ぐらいしても好転する気配がないので

「先生!もう、ドバッって思いっきりやってください」

そうお願いしたのだが、なぜか聞く耳を持ってくれない。

で、我慢できず、別のお医者さんに診てもらうことに。

じゃあ、液体窒素のハンドガンみたいなヤツが出てきて

「どうする?痛いけど、強めでいっとく?」と先生。

「アホみたいにやっちゃってください!」

「おっしゃ!」と、バチバチバチいわしたらすぐに完治した。

ほれ、みぃ!できるやないかい!である。

※いや、ま、綿棒派の先生にも、言い分があるんやろうけど…

失敗の三要素「情報不足 慢心 思い込み」って記憶にあるけど、

ほんまにそうやわ、気をつけよ…と痛感する。

だって、イボの治療って綿棒なんや…って思い込んでたもん。

人体実験のこんな話もあるぐらいだ。

死刑囚に「1/3の出血で人は死ぬ」と暗示をかけ

見えないようにして足の指をメスで切り、痛みを与える。

そして、ぴちょぴちょ水滴を垂らし続けると、

それを出血だと思い込んでそのまま死に至ったのだと。

こわっ…、思い込みで命を落とすことだってあるのだ。

日常では、ま、命を落とすとこまではいかないまでも

「食」ってやつは、思い込みでえらい目に合ったりする。

イカリングやと思い込み、喜び勇んで口に入れたら

オニオンリングだった時のガッカリ感なんて

「世界三大ガッカリ」にも入るんちゃうか…である。

最近では、さんまの丸干しだ。

いやね、うちのバイヤーが仕入れてきたからね

「今なんて生のさんまを塩焼きするだけでめっちゃ旨いのに

なんで干すねん!干さんかてええがな…誰や、干したん?

丸干ししたら固なってまうやん!せっかくの秋刀魚が…」

なんて、言うてたら「いや、旨いんですよ」とバイヤー。

丸干し=固いの思い込みが激しい私に焼いたのを用意してくれた。

「こんなもんな、旨いか知らんけど、固いのが嫌や!言うてんねん。

俺やったら、買えへんわ!生の…さん…ま…えっ?旨っ」である。

一口食べてビックリする。

ウルメの丸干しをイメージしてたからね、じゃあ、なに?

これは生のを干したヤツらしく、固ないし、旨味がちょうどええ。

丸干しの思い込みで人生を棒に振るところだった。

もちろん、固いのもあるんやけど、これは柔らかくて旨い。

思い込みってやつには気をつけましょう。

2024/09/10

「真善美」

先日は、ご迷惑をおかけしました…である。

いやね、数年前にあった大型台風による大阪の被害を思い出す。

ニュースでも当時の映像が流れ、「同じぐらいのやつやで…」と。

九州だけでなく、遠方でも被害があって、最強クラスを物語っている。

※皆様のご無事と一日でも早い復興をお祈り申し上げます

えーっと…大阪には、いつぐらいに来はるんや?

暇があったらスマホで台風情報を確認してるんだけど…

火・水?えっ、木曜?金曜は晴れってなんやねん…土・日がやばいん?

など 情報が錯そうし過ぎてて、誰のどれが正解なのかわからない。

お客様・お取引様・スタッフとも早い段階で判断した方がええやん!

っていうことで、先週の土曜日は臨時休業させていただいた。

で、まあ、結果としては、雨がパラパラ…いや、パラ言うたぐらい…

あれっ、どこいったん?ってなっちゃって、冒頭の言葉に至る。

土曜日、雨が止むと次第にモヤモヤが大きくなる。

うーん、何が原因だろう…

他のスーパーマーケットは営業して、うちだけ休業しているからか?

あー、判断をミスった…と下向いてるなら、それは違うやん!だ。

じゃあ、なんや?台風が来ることを望んでいたのか…である。

また、報道で「来るで!来るで!」と言うてたのに、来なかったからか?

気象予報士に騙された…と下向いてるなら、それも違うやん!だ。

じゃあ、なんや?自分で決断したのに、人のせいにするんか…である。

めっちゃダサいな…と自問自答する。

もしも、損か得かの判断基準なら、それは良くない羅針盤である。

何にもなかったんなら、それはそれでええやないか!なのだ。

過剰とも思える台風情報だって、過去の経験から

早い報道で救えた命があったから…なんて背景もあるだろう。

二度と悲劇を起こさないためっていうのなら

空振りをビビっててどないすんねん!である。

いや、ま、その、とはいえね…

お客様にご迷惑をおかけしたかな?とか考えると

ちょっと弁解したくなるっつうか…ええ、失礼しました。

しかし、今回は誰にも予想できない台風だったので

なんかね、めっちゃ考えさせられた。

何が正解だったんだろうか…と。

ただ、言えることは動機や目的は何や?ってこと。

「真善美」が頭をよぎる。

何が真か?

何が善いことなのか?

何が美しいことなのか?

なるほど、邪な気持ちがあったからモヤモヤするのだ。

人命を最優先したのなら、シャンッとせぇ!である。

下を向いてたのだが、昼から晴れになった天を仰ぐ。

台風でかき回されたのか、め、めっちゃキレイやん!である。

空を見上げながら、何もなくてよかった…と感謝するとともに

被害にあわれた方々へは微力ながら支援させていただこうと誓う。

終わったことを考えていても仕方がない。

さて、これからも「真善美」を胸に

道を踏み外さないよう商売を続けていきたい。

2024/09/02

ハタチ。

パリオリンピックがさらっと終わってロスである。

一流アスリートの戦う姿に感動させられっぱなしだったからだ。

なかでも議論を巻き起こしたのは、柔道…いや、JUDOかなと。

「武道」なんだから、礼儀わい!みたいなね。

あと、オリンピック競技になぜ「剣道」はないのか?に対して

剣道連盟が拒否している理由が、渋い、渋すぎる。

「武道でなくなってまうからや」と。

※つっても、加入国の基準を満たさないとかもあるみたい

剣道は、剣の理法の修練により人間形成の道である!である。

もしも、オリンピック競技になれば、勝ち負けの判断において

フェンシングみたいに当たったらランプがついたり、

ビデオ判定だったりと考えられそうなんだけど、

当たりゃあ、「一本!」ってわけでもないのだ、剣道は。

残心ってのがあるの、残心ね、残心。

もうね、この「残心」を説明しようにも、うーん…

いや、その、残心って検索すればいろいろ書いてある。

っていうか、それ読んで「わかった!」となるんかいな。

だってね、心を残さないようにして残す…んっ、どっち?

えーっと、残したんねん!と思ってやった残心は残心ちゃうとか…

こんなもんね、どない説明すんねん!

言葉って、ホント目の粗いコミュニケ―ションツールである。

さて、柔道に話を戻すが、一部の選手が畳の上では

ガッツポーズせず一礼だけをする姿は、やはり美しかった。

それが武道でしょう!いや、わかる!わかるんだけど…

世界一になるかならへんかの張りつめた空気のなか

4年間、必死のパッチで頑張ってきた結果がでるその瞬間に

勝利したら、思わず「うおっしゃあ!」ってね、わからなくもない。

気持ち抑えられる気がまったくせえへんわ。

そう、体験したことがないから、わからないのである。

私も含め、「わかった、わかった」なんて簡単に言うけど

昔、オカンが「あんた、何してんや!はよ風呂入り」に対して

「うっさいのぉ、わかってるわ!」って言う時と同じぐらい

実際は、何にもわかっていないのである。

「わかる」とは「かわる」ということ。

考え方や行動が変わってはじめて「わかった」と言えるだろう。

それぐらい腹落ちするためには体験や体感がいる。

ってな理由で、息子3人には、子供の頃、剣道を習わせた。

子供の時にやっとかな、大人なってからでは無理やで…と

泣こうが喚こうが関係あらへん!日本男児はせぇ!である。

その人間形成の道を歩んだ長男が、なんと20歳を迎えた。

ハ、ハタチって…である。

剣道習っている時は、なんや言うたら一礼をして

そこらじゅうの神さんに頭さげる日本男児やったのに

今では、ちょっと前までド金髪にピアスまで空けたりして

「ワレ、コラ、日本男児どこ行ってん!」だった。

体験しとかな!とのことだったので、ま、い、いいだろう…。

とにかく、なんでもやってみないとわからないってことだ。

当時、博打にハマりまくってた私が言うのもなんだが、

今しかできないことに何でも挑戦してほしい。

心から武運を祈っている。

長男よ、誕生日おめでとう。

♬おまえが20歳になったら~

 酒場でふたりで飲みたいものだ~

2024/08/19

天神祭。

ちょっと前、日本三大祭りのひとつ天神祭りに行ってきた。

なんでも、一千余年の伝統を誇る日本屈指の祭典だとか。

日本あるあるだけど、そんだけ続いてるってのが凄い…。

で、まあ、ただ単に「花火を見たいなぁ」とかではなく、

椅子に座って勉強するスタイルよりも実務から学べることが…

なんて、ある経営の勉強会メンバーで屋台の出店をしたのだ。

とはいえ、お金さえあれば屋台ができるわけなくて

まあぁぁぁ…どえらい根回しが必要だったり、

本業があるなかで進めなきゃいけかったりと

当日までが大変でそれこそが学びだったようにも思う。

いざ当日、何をしたのかっていうとだ…

ママと赤ちゃんが安心して天神祭りを楽しめるようにと

授乳やおしめ替えがきる無料休憩スペースを提供した。

その名も「ママステーション」。

いやね、100万人ぐらいの観光客が来はるわけ

そりゃあ、何を売ったろかい!である。

なんぼでも売れるんちゃうか…と商魂たくましく

差別化を図って、あーだこーだ考えてた結果

めちゃくちゃ暑いやん、水分補給せなアカンやん、

せやけど、そない飲んでばっかりしたら…

んっ?じゃあ、対象者は少ないだろうけど、

求めらているものって…が、今回の経緯である。

ゴリラみたいなおっさん連中が束になって

「どうぞ、どうぞ!」言うたところでね、アレだから

女性陣が中心になって運営させていただいた。

でも、ま、誰も来ないのでは…と不安があるなか

結果、50組ぐらいの利用があった。

多いのか少ないのか別にして

利用されたママたちは「本当に助かりました」と。

また、ブースの前を通る若い女の子やカップルが

「んっ?ママステー…あー、なるほど!スゲー」

「へぇぇ、めっちゃ、ええやん」なんて声がかかる。

うーん…なんやろう、“経済成長“によって

物質的な豊かさは、めっちゃ満たされたんやけど、

GDPが…成長率が…生産性が…ばかりの社会っつうか

もう、そんな経済成長を追い続けるだけじゃなくって

令和の時代は、なんか別の指標を追っかけなきゃ!

それは持続可能っていうキーワードなのか…

格差を無くしてみんな幸せがキーワードなのか…

これといった答えを持ち合わせていないが、

じゃないと、テクノロジーや文明が進み過ぎて

どんどん「心」だけが置いてけぼりに…

そう、めっちゃ生きづらい世の中へ…

そんな中、金銭との等価交換をしないサービスを提供…

うーん、言葉では表現しにくいんだけど、

なんかね、「ありがとう!」ってのがしみた、うん。

ビジネスの未来を感じる…そんな学びだったように思う。

2024/08/07

14周年。

梅田へ飲食店を出店する友人のお祝いへ行ってきた。

「梅田が変わる!」なんてニュースで耳にしてたけど、

2つの新スポット『バルチカ03』『KITTE大阪』

ってやつで、「そ、そんなに?」っつう出店する数に

圧倒され、凄まじい勢いにただただ度肝を抜かれた。

で、03ってのは、「おっさん」と読むらしく、

梅田で働くおっさん達がターゲットという。

おっさんがおっさん連れておっさんをお祝いに行くと、

知り合いのおっさんも来てて、いっしょに飲んでて…

おー、確かに、03連中でいっぱいやないかい!だ。

オープンするまでは、しんどそうな顔してた友人も

いざオープンしてしまえば、どないでもなれ~!的なね

やる気満々の顔になっていたので安心する。

これからの大活躍を祈るばかりである。

そんな雰囲気のなか、同じように暑くてたまらなかった

堺駅南口店のオープンを思い出す。

昨日の大阪梅田駅西口は人でいっぱいだったのに対し、

14年前の堺駅南口といったらガラガラで閑散としていた。

文字にしたら、同じ駅で西口と南口の違いだけやのに

こんなにも差があるもんか…

いや、ま、その、梅田と堺をいっしょにすな!である。

しかし、14年の時を経て、めっちゃ暑い中、堺駅南口店へ

たくさんのお客様にご来店いただけた。

見ようによっては、あれっ、梅田駅?ってぐらい、ええ。

「創業は易く守成は難し」って言葉があるんだけど、

うーん、そうか、14年か…である。

愛すべきおかあさん方々とお話していても

「そうか、もう、そんなになるか…」の会話ばかり。

友人がオープンしたばかりのお店でひとり何を想う…

なぜ、14年も続けてこられたのか?なんか、感慨深い。

言葉で説明す…る…いや、言葉が邪魔になるほど

愛すべきおかあさん方々と心の関係なのかな…と

頑張ってきたからとかそんなんじゃなくてー あー

何が言いたかったっけ?「何でもないよ」なんでもないよ

うーん、マカロニえんぴつの曲が浮かぶ。

そう、言葉では表現できない何かがそこにある。

とはいえね、ちゃんと感謝の言葉を綴っておきたい。

14周年を迎えることができたのは

お客様のご愛顧の賜物と深く感謝申し上げます。

うちの店の何がええの?なんて、よく聞かれるんだけど、

もうね、お客様がええんです、うん、ほんまええお客様。

また、何かといろいろ助けていただいている

お取引様にも心から感謝申し上げます。

最後にスタッフ。

オープン当初から続いているスタッフもいて

お客様と心の関係を築いてるやん!の瞬間はうれしく思う。

スタッフのみんなにもホント感謝申し上げます。

どれかひとつでも欠けると、14年はやっぱ難しだ…。

皆々様、これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。

2024/07/30

1番。

先日、シェフの1番を決める大会のテレビ番組を観る。

私は、素材を提供させていただく仕事をしてるのに

まあぁぁ、気持ちいいぐらい家で料理をしない。

とはいえ、こんな時代だ、何度か挑戦はしている。

ただ、なんつうの、私が作るよりも妻が作った方が…

っていうか、ま、考え方が良くない、私の偏見ってやつだ。

男子厨房に立たず…が、なかなか抜けきれないという…か…

んっ、あれっ?テレビに出場しているシェフ…皆、男やん…

ってか、審査員もほぼ男やん…女性ひとりだけやん…えっ

これはこれで、逆にええの?である。

なんか敏感になっているのか、少し気になる。

誤解があったらアレだけど、こだわりがあって

寿司なんてのは、おっさんが握った方が旨い…と思ってる。

若くても女性でも違くて、おっさん度が増せば増すほどいい。

ギッチギチにねじった鉢巻きしてたら、尚、良し!みたいな…

うーん、ジェンダーレスとはいえ、そう思ってしまっている。

このように、味覚ってのは、心理が大きく左右するというか

そう、全員が全員、美味しい料理ってのは世界にないはずで

なのに、誰が1番って決めるのは、無理があるよう…な…

まあ、TVショーだからね、女性とか男性とか1番とか

とりあえず、細かいことはええやん!で観る。

決勝戦のテーマはハンバーグ。

世の中には、もうすでに旨いハンバーグは山ほどあるわけで

そいつを上回るのを…革命を起こすんだ…って

料理人が知恵を絞り、思考を凝らして作業に入る。

「えっ?そ、素材は、自由なん?腕前を競うんやったら同じやないと

どっちが美味しいって余計に決められへんような…」である。

だって、だってね、素材ってめちゃくちゃ大事でしょ!

そりゃね、料理人の腕によって凄い料理になるわけなんだけど、

素材が悪かったら、いくら料理人が頑張っても…と思っている。

なんつうの、整形や化粧でびっくりするぐらいの男前ができても

中身がペラッペラだったら、ほんまの男前やないみたいな…。

そう、なんやかんやいうても「素材」なのだ。

だいたい、これをひっくり返す理論を持ってこられたら

毎日毎日、素材を吟味している仕事をやってられへん…。

で、ハンバーグに話を戻すが、つまり、ミンチ肉で決まるってわけだ。

見た目でなかなか判断できないミンチ肉。

どう選んだら良いか?

そもそも何でできているのか?

牛や豚?いや、ま、そうなんだけど、実は「信用」でできている。

だから、私はうちのスタッフが作ったミンチ肉がいい、私はね。

妻もうちのミンチ肉やないと…と言う。

そら、そやろ!うーん、すっかり私の妻だ。

そして、彼女がそのミンチ肉で作るハンバーグが

1番美味しいハンバーグってことになる、私には、ええ。

効率よくとかで冷凍のミンチ肉なども見かけるなか、

うちのミンチ肉、手前味噌ですが、自信あります。

ハンバーグが頭をよぎりましたら、是非とも当店のミンチ肉を!

ほんでもって、妻よ、いつもありがとうございます。

2024/07/22

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