兄貴~。

どないもいかんな…と潔く諦めがつくほどの

朝からの大雨に打たれながら出社する。

もうね、ここまで降ると逆に気持ちよく、鼻歌まで飛び出す。

♬どしゃ降りの雨の中で 傘もささずに歩いてた~

「誰の歌ですか?」とスタッフが言う。

おえぇぇ、し、知らんの…だって、だってやで

しがない街に生まれてやっとここまでたどり着いたのに

裸足のまんまで立たされて誰を信じられんねん?である。

うーん、ま、私と歳の近い男性スタッフのみ

「おぉ、世代っすね!」とわかってくれるんだが、

なるほど、これがジェネレーションギャップってやつ…

いや、違う、長く活躍されているから知らないわけやなく、

時代時代で進化し続けて?昔は良かったとか意見もあり、

独特というか…個性が強いというか…私も途中、見失い…

とにかくだ、どしゃ降りのおかげで昔を懐かしんだ。

それは、雨どいを伝う雫を見るのが

たまらなく嫌やったなぁってな感じで、ええ。

しかし、思い返せば、たくさんの歌に助けてもらった。

長いこと商売をやっていると、そりゃあね

やりたい事とやりたくねぇ事とが思い通りにいかなくて

死んじまいたいほどの苦しみ悲しみ

そんなもののひとつやふたつ、あるってもんだ。

「夢は何ですか?」と聞かれることが

この世で一番怖く思えたし、

俺の人生はいったいどこで終わってしまうんだろう…

そんなことを考えては夜も眠れず、

ふさぎこんでも答えはNOTHING!である。

せやけども、そう、声を大にして言いたい

くよくよーーーーーするなよ!だ。

だから、まっすぐ、まっすぐ、

もっとまっすぐに生きなアカンわって

何度も勇気をもらえた。

高石市へ出店させてもらった時もそうだ!

羽衣ってことから「天女の住まう街」らしく

店舗へ向かう車中では

♬深く目を閉じて~ 今、天女のように~

なんて口ずさみ、お客様へ祈りを捧げていた次第である。

うーん、昔を懐かしんでいると、

ワークブーツにはきかえ、赤いジャンバーひっかけ

なんかね、無性にコーヒーが飲みたくなった。

そんな私をよそに、予想以上の大雨のせいで

明日の発注をいくつにするか頭を悩ませるスタッフ。

くよくよーーーーーするなよ!である。

なになに、6がいいのか4がいいのかって。

なるほど、よしっ、この歌を贈りたい…いくぞぉぉ!

ろくはよんじゃねぇぇぇぇ

ぴぃぴぃぴぃぴぃぴぃぴぃ…

今年の長かったG.WはN.Tで締めくくった。

2025/05/07

第5回ワイン試飲会。

今、GW真っ最中の人もいるという。

というのも、最大でなんと11連休だとか。

会社、どないして回すんやろ、スゲーな…である。

ただ、ニュースで耳にするのは

物価高などが影響して巣ごもり傾向と。

んっ?ゴールデンってなんか煌びやかやのに…

じゃあ、えぇ、何のためのGWなん…

家でじっとするんやったら、そんなわざわざ…

そんなことを考えてしまう。

いやいやいや…おまえには関係のない話や!

と言わんばかりに、仕事をしている私といえば、

普段と変わらない日常がしれーっと流れている。

さて、このGWがどうのこうのの話題で持ちきりのなか

その話にひっぱられて忘れがちなんだけど、

私個人的に忘れてはならない日がある、絶対に。

30日は妻の誕生日だ、わ、忘れるわけがない…。

しかし、まあ、私と結婚するまでは

誕生日とGWがいっしょにやってきて

そりゃあもう、ウキウキが止まらんかったやろうけど、

ここ数十年で、GWのない世界にどっぷり浸かり、

反応もしなければ何にも感じなくなっている、無だ、無。

なんか、ねぇ、せっかくのGWだったのに…うーん…。

そう、だからこそ、誕生日は忘れてはならない。

せやな、ええワインでも開けて乾杯ぐらいは…

えーっと、どのワインがええかな…

なんてだ!

ま、お祝いっていうか、ワインを選ぶのって難しく

お悩みの方がいらっしゃるかと思うので

第5回ワイン試飲会を開催する運びとなりました。

5月24日土曜日の18時から2時間。

御陵前にあるカフェにて30名の先着順。

10種類ほどのワインを

おひとり様3500円税込みで飲み放題。

もちろん、食事もご用意させていただきます。

ご興味のある方は

お早めにお申し込みくださいませ。

妻よ、誕生日祝いや!

イベント終了後、余ったワインがあるやろうし、

私が3500円奢らせてもらうから

なんぼでも好きなだけ飲んでええよ、乾杯やな。

おいおいおいっ、GWも誕生日も仕事が絡んでて

どないなってんねん?と思てんのか知らんけど、

あと10年ほどは、すまん、この調子やで、たぶん。

えっ、とうの昔に諦めてるって?えらい、すんまへん。

ま、ビジネスパートナーでもあるわけやから

遠慮なく仕事を放り込ませていただきます。

それでは、誕生日おめでとう、乾杯!

2025/05/01

ピッピッピッ。

ピッ ピッ ピッ・・・

会社の事務所で仕事をしていると、どこからか

健康診断でする聴覚検査ぐらいの音量で聞こえてきた。

事務所にはパソコンやら発注機やらプリンターやら

電子機器があちらこちらに置いてある。

どれが鳴ってるんや…って耳を澄ましているところへ

スタッフが「何してるんですか?」と聞いてくる。

「いや、なんか聞こえへんか?どれやろ、調子悪いんか

ピッピッって鳴って…るの…あれっ?鳴ってへんか…」

さっきまで鳴っていた電子音がいつのまにか止んでいる。

空耳やったんかな?

そう思いながら、別の店舗へ車で移動する。

信号待ちをしていると

ピッ ピッ ピッ・・・

まただ。

なんや、事務所の電子機器やなくて、俺のスマホかいな…

ポケットからスマホを取り出して確認するが、何もない。

えっ、ちょっと、怖っ、なに?なに?幻聴?である。

少し動揺しながらスマホに「ピッ 幻聴」と入力し、検索。

「頭内爆発音症候群」と聞きなれない言葉がヒットする。

えっ、ヤバない、なんちゅう名前や…ほ、ほんまかいな?。

なんかね、あまりに怖すぎて、店舗のスタッフに言うて回る。

「仕事、し過ぎっすよ。寝てます?」

「疲れてるんちゃいます?」

そんな言葉が返ってくるんだけど、いや、あのな…と。

私は、これといった病気をほぼほぼしたことがない。

昔々、就活の自己PRは「とにかく、タフっす」の一本槍で

いくつも内定を獲得するぐらい頑丈さには自信がある。

痛覚だってあまりにも鈍く、もうね、魚とほぼ同じ。

そんな私が、疲れとか寝不足とかそんなもんで

ピッピッと爆発音?の幻聴が聞こえるとは思えない。

ただ、スタッフ達にヤイヤイ言われるせいか、

段々、疲れてきたというか、そう思えてきた…。

アカン、はよ寝よ…って家に帰り、妻にもそんな話をする。

「へえぇ、どんな音なん?ほんまにピッなん?」

どうやら私の心配よりもどんな音なのか興味があるようだ

なんて話をしてるまさにその時

ピッ ピッ ピッ・・・

「またや!」

「私も聞こえた!」

おえっ、なんで?おまえも聞こえるん?頭内のはず…えぇ?

ポケットの中にあるものをすべてテーブルに出す。

んっ?店舗の鍵がたくさん連なったやつにアクセサリー的なものが…。

定位置管理のできない私が、妻に「なぁ、俺の鍵、知らん?」って

よく聞くもんだから、数年前、彼女が買ってくれたGPSである。

すっかり忘れてたんだけど、そいつの警告音?とにかく、それだった。

あぁぁ、よかったあぁぁ、いや、焦るやん…頭内爆発音症候群とか。

安堵の胸をなでおろすとともに、さっきまでの疲れが忘却の彼方へ。

うーん、令和の時代、病は気からやなく、病は機器からである。

2025/04/22

アンサングヒーロー。

少し前、身体がだるく、節々が痛いな…と。

あれっ、何が原因なのか?って考える。

万博が開幕するにあたり、旧堺港っていうのかな?

おもてなしの意味を込めてキレイにしましょうってね、

堺駅南口商店会のメンバーで草むしりをお手伝いしたけど、

うーん、その他になにか思い当たる…ことが…な…

って、いや、それや、それや、それや!である。

だいぶ、おっさんになったことを痛感する。

一日中やってたわけでもなく、

午前中のレベルなのに…あー、情けない…。

で、まあ、えらいもんでキレイになった。

しかし、果たして誰かが気づくのだろうか…。

いや、誰がね、「うわっ、めっちゃキレイやん!」とか

これっぽっちも思うわけないし、気づくかいな。

このブログで綴ることで違うかもしれないし、

自分で宣言するのもどうかと思うけど、

ま、そう、言うならば、アンサングヒーローなのだ。

今でいうコスパやタイパって言葉があるけど、

そんなもんね、コスパええわけあれへん。

だって、報酬なんてのが無いわけだから。

えっ、気づかれへんし、見返りもないのに、なんで…

いや、そんなんやないねん!である。

じゃあ、原動力は?

なんやろう、たぶん、祈りである。

来訪者が気持ちよく感じてくれたらええなぁ…っつう祈り。

またまた…そんなええ格好して…とかではなく、なんかね、

よくよく考えると、これもそうなんちゃうん、あれもそれも…

結構、世の中、アンサングヒーローだらけなのだ。

いやね、先日も、大浜体育館で剣道の大会があって

審判方が食べるお弁当を配達させていただいているんだけど、

皆さん、手弁当でね、子供たちのために審判をしているのだ。

私が子供の時と同じように、子供たちはそんなこと知る由もない。

剣道を通じて何かを学んでくれたらいいなぁ…

そんな祈りの中で、たくさんの大人たちが試合を運営している。

剣道に限らず、そういった気概で運営しているクラブがたくさんあって

「なかなかでけへんで…。ほんま、えらいわぁ」っていっつも感心する。

思うのは、子供の時には気づかなかったけど、

大人になって、時空を超え、当時のヒーローに出会ったのだろう。

だから、自分がそうだったように子供たちに気づいてもらわなくてええ

恩返しさせていただこう!そんな気概なのかな…とか思う。

 ※私はお弁当を準備させていただくだけで…藤澤先生、すんません…

そう、我々は、たくさんの祈りのなかで生きているのだ。

そういえば、4月5月はさまざまな会の総会が多くって

懇親会においては、乾杯の挨拶でも

「益々のご発展を祈念しまして…」って、ほらっ、祈られ倒されてる。

ほんま、感謝せなあかんわ…。

万博だけに限らず、大阪のいたるところに

浪速男の心意気、浪速女のド根性がひっそりと隠されているので

10月まで存分にお楽しみいただければ…

祈るばかりである。

2025/04/15

自分の人生。

50歳になった時、今や100年時代とか言われ

人生の折り返し地点や…っていろいろ考えるところはあったが、

先日、51歳になって思った。

去年は、ちょっと極端な考え方やったなぁ…と反省ではじまる。

えっ、ええの?自分の人生は1回限りやで…

いや、昨年はね、こんな感じで焦りみたいなもんまであって

「何かしなきゃ…何かしなきゃ…」なんてそう思ってた。

で、今年にいたっては、ちょっと落ち着こやないかと。

ええ、この一年で何があってん?なんだけど、いや、それがね、

慌ててた感が凄くって、思い通りにいかず、イライラが募る毎日。

そもそもね、そない思い通りになるかいな!

っていうか、無理にしたところでどないやねん!なのだ。

まずね、50歳になったから…という動機・目的が良くない。

仕事の本質といえば、養老孟子さん風に言うと

目の前の穴を埋めるってこと。

穴があったら困る人がおるやろ、ほな、埋めよう!である。

自分のしたいことが先であってはならない。

誰かの求められるものが先やないと…。

自己中にもほどがあるってもんだ。

うーん、で、また、自分の人生って…

このブログで何度も綴っているが、

「自分」の定義を考えさせられる。

なんやろう?自分の…とか言いつつ、

己のことは結構どうだってよかったりする。

腑に落ちる感がハンパやない私が思う「自分」の定義とは

自は「我・己・個人・個性…」といった意味で

分は「何かの一部分」って意味なのが合体して自分と。

つまり、自分とは個人であって個人やない…みたいな。

会社の代表だったり、家族の大黒柱だったりするから

己のことよりも何かの一部分であることを優先してて

それだと「じゃあ、自分のことは?」ってなるんだけど、

いや、どうやらそれが自分というか…あるようでない…

んっ?あれっ、なんか、ややこしいなぁ。

ま、とにかく、50歳の私と51歳の私は大きく違う。

人生観が変ったのかというと、別に同じ私なわけで、

変わるわ…けが…な…いや、変わった、変わった。

えーっとね、猫が思てた100億倍かわいい。

そんな何を考えているのかわからない猫に問う。

「おいっ、おまえの人生…ちゃうわ、猫生はどないや?」と。

鼻と鼻が触れ合うぐらい猫の顔の真ん前で話はじめるヤバい私。

「あのな、おまえも家族の一部分や。だから、煩わしいかもしれん…

せやけどな、俺と関わることで自分の重みを感じるっつうか…」

一生懸命レクチャーする私を尻目に

大きなあくびをし、平気で主人に尻を向け、トコトコどこかへ…。

なるほど、猫に念仏である。

しかし、エサなど与えてばっかりと思いきや

実は、逆に豊かな人生を与えてくれる不思議や存在だ、猫って。

うーん、もう、自分の人生を猫なしで考えられへん…。

2025/04/08

お金で買えないもの。

交換の論理が徹底された市場経済が活発になり過ぎて

なんつうの、人間味がないというか、なんか、気持ちが悪い。

「仕事のやりがい」なんてのも、それに根差したものであれば

報酬とか…うーん、そ、そうなんだけど、なんか、ちょっと…である。

ま、資本主義の世界を突き詰めると、なんでもお金で買えるってなる。

安心が欲しかったら保険に入り、将来が不安なら投資したり

PTAだって外部委託する学校があると聞けば、そんなとこまで…と。

別に否定するつもりはないが、バランスが悪すぎひん?である。

じゃあ、真逆の「お金で買えないもの」って。

だいたい、なんや?お金で買えないものって。

例えば、プレゼント。

これは、自分で買えなくて誰かから受け取るしかない。

時として、贈る方が、喜びが大きかったりする不思議なやつ。

選んでいる時に「喜んでくれるかな?」とかの高揚感たるや…。

ただ、受け取ってもらえないっつうえげつない悲劇もある。

なぜ、受け取ってもらえないのか…

たぶん、関係性を持ちたくないわけだ。

受け取っちゃうと、返礼せなアカンがな的なね。

今の時代でいうと、永遠に続くのを拒絶するかのように

メール交換による最後の「返信不要です」のあれだ。

あれっ?ほらっ、やっぱ、みんな、交換に疲れてるやん…。

何かを受け取り合うことで

人とのつながりをめっちゃ求めているくせにね。

んっ?ってことはだ、返さな悪いかな…などを考えんでもええ

そう、そんなもんを超越した関係性を築くことが重要ではないか。

それこそ「お金で買えないもの」だ。

深い関係性を築いた人が私にもたくさんいるが、

平気でアホボケカスが言えたりする。

なので、贈りっぱなしでも貰いっぱなしでも何とも思わない。

いや、ま、礼儀としてアカンやろ…恩知らずか…レベルは大切で

受けた恩は石に刻み、かけた情は水に流しているからか

えーっと、交換し続ける呪いみたいな概念はまったくない。

じゃあ、損や得やの世知辛いビジネスの世界に足らんもんって

もしかしたら「関係性」ってことになるのでは…。

そういう意味で、愛すべきおかあさん方の存在はありがたい。

さすがに「アホボケカス」を言い合えるまでではないが、

※ま、おかあさん方から「あんたー!」ぐらいは往々にある…

売り手と買い手だけの関係性ではない顧客密着型たる所以。

そして、それは、まさしく「仕事のやりがい」でもある。

なるほど…関係性か…。

お客様に限らず、お取引様・スタッフとも関係性を強化して…

いやいや、仕事のやりがいが欲しいからと…では矛盾する。

目的ではなく、気ぃついたら結果そうやった…ってせんと。

単純に関係性を深める…ってことで、今日はこんな会話が多い。

「俺に何か言うコトないか?」「えっ?い、いつもお世話になってます」

「そんなん、ちゃう!今日、誕生日や」「あっ、おめでとうございます」

「おぉ、ありがとう」って…、いや、“おぉ“やあれへん!

そんな無理やり言わせて…お取引様も戸惑ってるけど…ま、ええやん

ええ、今日は私の51歳の誕生日。

“お金で買えないもの“をたくさんいただき、ありがとうございました。

2025/03/27

大丈夫?

むっちゃくちゃ久しぶりに風邪をひいた。

熱なんてのは1日もあれば引いたんだけど、しつけー…

咳が出るのと喉が痛いのは、うーん、どないもならん。

だから、はやく医者へ行け!言うたやろ…と

その方が治るの早いねんって…アホやな!と、皆が言う。

いや、あのな、その論理で行くと、なにか少しの異変で

皆が皆、医者へ行ってみ、わや混みして大変やで…

それでほんまにヤバい人が後回しになったりすんのも嫌やん…

7割が税金やねんから、よう考えて医者へ行かな…である。

じゃあ、医者へ行く行かへんの判断基準は何?なんだけど、

どんだけしんどかっても、普段と変わらん顔できるかどうかだ。

誰かに「大丈夫?」って言われる顔してまうようやったら

仕事だって休むし、もちろん、医者へ行く。

「なんかしんどそうですけど、大丈夫ですか?」

ま、仕事場でね、こんなことを言われるってことはだ

裏を返せば「もう、はよ、帰れば…」って意味にも。

するならする、アカンのやったら休む、はっきりせんと。

うーん、しかし、風邪をひいてまうとは…ダッサ…

うつむき加減で家に帰り、玄関を開けた瞬間である。

「あー、オトン、スマホ貸して!俺のん、どこや?ないねん…」

出かけようにも自分のスマホをどこに置いたかわからず

次男が、私のスマホからラインの電話をかけようと慌てている。

私の暗証番号っていうのかな、安定のZを楽々と突破し、

ライン画面から自分のアイコンを探しながら、小さくつぶやく。

「えっ、髪切りましたって、大丈夫なん?」と。

んっ、髪切った?大丈夫?何のことや?ひとり言か?

私の返答を待つこともせず、己のスマホ探しに夢中の末

「あー、あった、あったわ、ありがとう」ってスマホが返ってきた。

ラインの画面が開きっぱなしである。

次男の通話下に女の子からのライン①とあるのがわかる。

そこには「髪を切りました♡」と。

あー、これ!これのことを言うてたんかー

いきなり、髪切ったって言うから、なんや思うやんけー、ははは…

だ、だ、大丈夫なわけないやろ!である。

数年前、経営者仲間と九州へ出張した際に

ま、中洲へ遊びに行ったお店の隣に座るホステスさんが

「ラインを聞いてもよかと?」なんて方言で聞くから

「よか!よか!よかばい!」って調子のったやつやん!である。

いや、ちょっと、待って、次男にどない説明したらええねん!

何年前や…しかも、ワシ、大阪やで!ええかげんな子やなぁ

数打ちゃあ当たるみたいな営業…お客さんの整理整頓ぐらいせぇよ!

ほんで、髪切ったとかどうでもええ報告いるか…知らんがな…

お店に来てください!とかであれば、次男に説明しやすかったのに…

これはもう、私がどう説明しても言い訳に聞こえてしまうだろう。

妻に見られる方がどれだけよかったことか…。

次男よ、大丈夫なん?ってお母さんにか?それは、大丈夫や!

そんなことより、君がどう思ってるかや! 俺の顔を見てみ!

「大丈夫?」って言われるほど真っ青な顔してるか?真っ白や!

ホステスさんの営業やぞー!届け、この想い…大丈夫かな…。

2025/03/18

サウナ。

50歳にして、月に一度、ギターを習っている。

10年後の壮大な夢に向かって今から練習である。

今回与えられたお題は、こんなおっさんなのに「あいみょん」。

あいみょんには申し訳ない…と思いつつ、必死のパッチだ。

練習後、いろんな疲れを癒しにとサウナへと向かった。

“石の前にも8分”のルーティンで、一番前に座る。

すると、すぐ後ろに高校生だろうか仲良し3人組がやってきた。

聞くつもりはないんだけど、恋愛話が嫌でも耳に入ってくる。

A「それで、どうなん?」B「インスタを交換して…」

まあまあ大きめの声だから、サウナ中のおっさん全員に丸聞こえ。

A「なんで、あの子なん?」B「ま、一目ぼれってやつやな」

おいおいおいっ、まあまあの音量で…そんな赤裸々に…

もうね、私を含め裸のおっさん8人ほどが、キュンっていうか

ポッ…てなって、室内の気温が2・3度上昇する。

なんかね、Aは自称「恋愛マスター」で、偉そうにBを指南する。

Cはおとなしいヤツで、興味もなく、はやく出たいな…って感じ。

で、そうこうするうちにBが乗ってきちゃって、話が走り出す。

それに対して、Aがいちいちいちいちアドバイスをするわけ。

「いや、ちょっと、Aは黙れ!Bの話が進まんやないかい」

裸のおっさん8人はこう思っていたはず、間違いない。

いよいよ初デートに至るみたいで、話は佳境へ。

当然のようにAがでしゃばりだす。

「初デート…あっ、映画はやめとけよ、映画はアカン、映画は」

な、なんや、急に…映画はダメ?えっ、なんでやろ?

裸のおっさん達は、聞き耳どころか、もうサウナどころではない。

あれだけ沈黙を決め込んでいたCまで

「えっ、映画はアカンの?なんで、なんでなん?」と興味津々。

目の前の石から立ち昇る蒸気まで「?」に見えてきた。

恋愛マスターの回答に裸10人が固唾を飲んでいる。

満を持して力強く、そして、堂々とこう言った。

「しゃべられへんやろ」

なんやそれ!!どういう理屈やねん、そういうもんや、映画って…あっ

ほらっ、みぃ、聞いてられへんってCが出てってもうたやん!である。

“キテレツ恋愛マスター、おもろ過ぎる”と、心の中で大笑いするなか

Bがボソッとつぶやいたのを、私は聞き逃さなかった。

「そうか…でも、どないしよ、映画の約束をしてもうたわ…」

気にすな!気にすな!キテレツの話みたいなもん無視せえ!だ。

ここまで盛り上がると、Bがどんな奴なのか気になって仕方がない。

立ち上がってそれとなく振り返ってみる。

おわっ、めっちゃデカいやんけ!

柔道部、もしくはラグビー部で、図体はデカい割に猫とかが好きな

心は優しくて力持ち、あだ名は「超人ハルク」といったところか

悪い癖で妄想が爆発する…。

ハルクよ、キテレツの話を最後まで黙って聞くぐらい

おまえって優しくてええヤツやねんから、大丈夫や!

そんな君にこの曲を贈ります、あいみょんで「裸の心」。

♬その恋が実りますよに~少しだけ~少しだけ~そう想わせて~

今~ 私 恋をしている~ 裸の心 受け止めて~ である。

ありがとう、ええサウナになったわ。裸の8人を代表して

お礼を言うとともに、恋の成就を祈ってるで。

2025/03/03

出会い直す。

新しい挑戦に向けて動いている。

それに伴って、新しいご縁をいただく。

ありがたい…。

今まで無かったものが手に入ると

なんかね、いろいろと気づかされるのだ。

そう、何かが無いことにはすぐに気づくんだけど、

何かがあることにはなかなか気づかない

ホント、人間ってやつは…である。

今までのご縁だってめっちゃありがたいのに

どこか当たり前みたいになってたりするのだろう。

そういえば、妻にも怒られたばっかり。

用意してもらった夕飯を食べようとして

箸が無いことに気づき

「なぁ、箸、ないで」

そう言った…いや、そう言ってしまった瞬間

「ええなぁ、1回でええから私も言うてみたいわ」と妻。

おっと…やばい、だいぶ虫の居所が悪いぞ。

誰や?

猫に目をやると、にゃ?ってな感じで首をかしげて

アホみたいにかわいい顔でこっちを見ている。

か、かわいい…コイツのわけがない。

じゃあ、どの息子や、長男か?次男か?三男坊か?

いやいやいや…なんでやねん、俺や!である。

当たり前のように夕飯が用意されているとでも…

ちょっとしたことで何をそない偉そうに…

箸ぐらい自分でとったらええがな…

あいたたたっ、ほんまに感謝が足らん、感謝が。

もしも、今、彼女がおらんようになったら

完全に終わりである、SEKAI NO OWARI。

それなのに、おるのが当たり前になって

まったく気づいていないITUMO NO WATASHI。

はぁぁ…、よしっ、51歳を前に新たなテーマが決まった。

「出会い直す」である。

来店いただくお客様を当たり前に思っていないか?

納品されることだって当たり前に思っていないか?

お取引様にも、そして、同じ働く仲間にも

あるのが当たり前に思っているのかもしれない。

おっしゃ、年度替わりってことだし、

会社の方針にも掲げることにしよう。

もちろん、妻とも出会い直そうと思っている。

別にお付き合いしている時に戻るって意味ではない。

いやね、毎日見てるから、もう当たり前の存在なのだ。

だから、そこには感謝もなくなるし、何の気づきもない。

それは、家にある階段と同じように…。

何百何千回と目にしているくせに

「何段ある?」と聞かれると、そう、答えられない。

見ているようで、実は何も見えていないのである。

階段よ、おまえがおらんかったら、どないして2階へ…

あってくれて、ほんま、助かるわ、ありがとう!

いや、ま、そんなことしてたらキリないけど、出会い直さなな。

2025/2/25

道の観念。

えーっと、寒波がえぐい、警報級だとか。

んっ?警報級ってことは、警報!ってとこまで行かへんのかな?

でも、もう、ほぼ警報やねん、せやけど、級やねんみたいな…

えっ、警戒レベルってのもあったような…それよりはひとつ上?

いや、ようわからん…ま、とにかく、注意せえ!ってことである。

そう、めちゃくちゃ寒いがな…だ。

朝の6時過ぎなんて、そりゃあ、もう、特別警報レベル。

次男から駅まで送ってほしいと懇願され、車に乗り込む。

車の中が暖まるのを「うーーー、寒っ」って待つ二人。

彼はどこへ向かうのかというと、道場である。

この寒いのに、半そで着て裸足になって棒でどつき合うらしい。

これがもし「剣道」でなければ、ヤバい…「狂気」と言えよう。

それが、剣道っつうと、ただただ剣の技を磨くものにあらず、

心身を錬磨して礼節・信義を重んじ、誠を尽くし、剣道に限らず

総じて「武士道」っていうか、私も含め日本人はこの「道」に

とどのつまり「人間形成」という目的が集約されているのである。

そんなことが頭に浮かび、次男へ伝えようとするも

「なにがやねん!」と聞く耳を持ってくれないだろう。

そりゃあ、そうだ!私も小・中・高と剣道していたが、

そんなこと、これっぽっちも思ったことがない。

しかし、宗教教育のない我が国に、

この「道」の観念が衰退してしまえば

我々の道徳心ってのが地に落ちて…ってか、陥りつつある。

だから、この寒空の中、稽古に向かうということは

己に克ち、己を高めるすばらしい行為で

もしかしたら日本を救うかもしれん

がんばれ、ラストサムライ!

心のなかで祈り、肩をすぼめて歩く次男を見送った。

帰りの車中、ビジネスの世界にどっぷりつかっていると

「合理性」ってのがつきまとうが、本当に大切なものは

「不合理」のなかにあるんちゃうか?なんて考える。

剣道でも重んじる「礼儀」なんて「不合理」なものばかりだ。

試合に勝っても、人前で喜ぶことを許されなかったし、

何かにつけてどんだけ頭を下げ倒すねん!など

なんで?する意味は?しなくても別にええやん!のように。

マナーもそうだ、例えば、テーブルマナー。

これも、自分のために行う行為はひとつもない。

相手の為に…また、自分の周りのために…なので

別に食べたいように食べたらええやん!なんだけど、

いやいや、それがマナーやねん…と言葉にできない。

うーん…ま、いつか気づいてくれたらと願うばかりだ。

せやけど、この寒さのなか、諸先生方には頭が下がる。

突こうが何しようが…ええ、息子をよろしくお願いします!

さて、私といえば、その後ゴルフへ向かった。

竹刀とクラブが違うだけで、何が違うねん!ってほど同じ道。

ま、厚着して貼るカイロ2つ3つの完全防寒なんだけど…

次男よ、セコイわ!とか、遊びやん!とか言わない。

ゴルフ道でもあり、社長道でもあるんやから。

け、結果はどうあれ、道を歩もうぞ。

2025/02/10

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