本日の私の「愛すべきおとうさん(お客様)」を紹介させていただきます。
鮮魚・青果部バイヤーの朝は早い。
朝の早くから市場へ行き、お客様の顔を浮かべながら厳選吟味の商品を買い付ける。
「日之出屋さんならではやで!」と、仲買人がある商品を薦めてきた。
「なまこ」である。
かなり鮮度が良く、いかっている。
今日買えば、日之出屋初入荷だ。
と、その瞬間、「なまこ大好きのあのお客様の顔」が浮かんだという。
一度紹介させていただいた「愛すべきなまこ大好きおとうさん」である。
なぜか、毎年のようにどんぴしゃで初入荷の日に来店される。一日たりともずれずに、だ。
もしもご来店されれば、「なまこ」と共に「おとうさん」も今期初来店となる。
ドキドキしながら、その時を待った。
すると、「にいちゃん、今日からか?」と。
奇跡である。なぜだ?である。
魚市場で働いていらっしゃるとしか考えられない。もしくは、漁師さん。
いや、それならわざわざ日之出屋で買物する必要はない。
では、なぜだ。う?ん、気になる。
そして、また聞きそびれてしまった。
サッと買物されて、サッと帰られるのでいつもチャンスを逃してしまう。
明日こそは、一度お伺いしたいと思っている。
「どなたからどういう風に初入荷情報を仕入れられるのか?」を。
とにかく、なまこのお買上ありがとうございます。
明日からも毎日、抜群の「なまこ」を探してきます。
2006-11-14
寒くなってくると無性に食べたくなるのが「泉州からの贈り物 わたりがに」通称「わたり」だ。
子持ちになるので割高ではあるが、メスがやはり旨い。
人間の世界と同じであろう、オスにはあまり値打ちがない。わはは…である。
しかし、驚いたことに「あんまり食べたことがない」と妻が言う。
確かに、地元が港町でない人は何が何でも食べたい!とは思わないであろう。
「よっしゃ!」である。
男の料理の出番がやってきた。
ゆがいて三杯酢も芸がないので、私も食べたことのないパスタを挑戦することに。
料理の技術がないくせに負けず嫌いのため、びっくりさせるには”素材・ダイナミックさ”がポイントとなる。
今月のうまいもん倶楽部推奨品の「スパゲッティーニ」を使用し、ワタリガニを解体していく。
横で「かに!かに!」と息子の声援が私を料理の鉄人へと導く。
できたのが、これ。
名づけて「わたりの足がパスタでボ?ノ」である。※ボ?ノ(イタリア語でおいしいの意)
妻の顔をのぞいてみた。
「おいしいで」と口では言っているが、
「それぞれがおいしいねんからパスタはパスタで、わたりはわたりで食べたいわ。わざわざいっしょにせんでも…」の顔だ。
私も食べてみた。
間違いない。
わたりはゆがくのが、一番である。
かるがもおかあさん、おいしい男の料理があれば教えてください、ダイナミックなやつ。
妻をギャフンといわしたいので…。
補足 スパゲティーニはやっぱり違いますよ
2006-11-9
久しぶりに感動にも値するすばらしい商品との出会いがあった。
早速「かるがもクラブ推奨商品」に登録させていただくことに。
その名も「毎日 食べなさい!」(小魚の干したもの)である。
大胆なネーミング。
なんと、命令である。
これほど大胆なネーミングに驚かされたのは、「おいしい牛乳」以来だ。
しかし、酸化防止剤などを使わず、国産の小魚だけを使用している徹底さに
その会社の想いが伝わり、大胆さもなんとなくうなづける。
そして、その脅迫じみたネーミングとはうらはらに、マスコットガール「瀬戸内かあちゃん」の笑顔がまぶしい。
この笑顔は、うわべだけではなく、心から子供達のことを考えていなければできない笑顔だ。
そんなかあちゃんから「毎日 食べなさい!」といわれれば、嫌でも食べるしかない。
理由などいらない。かあちゃんが言うのなら、それが正解なのである。
子供の頃、ちりめんじゃこを食べたがらない私に母親はいう。
「あかん!食べなさい!」「昔から食べなあかんって決まってる」などなど…、
私の主張など聞いてくれる余地など全くない。
とどめは「あんた、おにいちゃんやろ」の伝家の宝刀が私を切りつける。
息子ができた今、楽な方に流れやすい子供にはこれぐらいの強引さが必要なのだと思う。
やわらかい食材ばかりが多くて、歯が研磨されずにとがっている子供達が多いと聞いたことがある。
ボリボリ食べて、歯やあごを鍛えながらカルシウムをしっかり補給しましょう。
息子よ、おまえもしっかりしがめよ。
「毎日 食べなさい!」や。
2006-11-6
本日の私の「愛すべきおかあさん(お客様)」を紹介いたします。
職種によって違ってくるが、だいたいの方は本日より3連休である。
もちろん、私といえば「愛すべきおかあさん」方へおいしい食材をお届けさせていただいた。
そこへ「にいちゃん、今日も仕事かいな?」といらっしゃった。
「おかげさまで営業させていただいてます」
「えらいな?。たまには休まなあかんで?」
日曜日が定休日でご迷惑をおかけしているにもかかわらず、こんなお言葉をかけてくださる。
心から「愛すべきおかあさん」である。
「うちの娘もな?、今日は仕事やねん」「なんのお仕事ですの?」「看護婦さんやってんねん」
女性ではないのでわからないが、確実に大変な仕事ランキングのトップクラスであろう。
「大変そうですよね」
「自分で選んだ道やからしゃあないわ。
うちの娘な?子供の頃、体が弱くて入退院を繰り返しとってん。
それでな、今はその恩返しをするんやと…」
く?、涙がちょちょぎれる、である。
「だからな、私も娘が頑張ってるからどこへも遊びに行かへんねん」
もひとつ、く?、である。
私もお世話になってますので、毎日の食材で恩返しをさせていただきます。
夕食はすき焼きでしたよね。
私の「く?」の思いが入ったお肉をご用意させていただきましたので、おいしく召し上がってください。
お買上げ、ありがとうございました。
2006-11-3
ほんのちょこっとだけではあるが、息子と会話が成立するようになった。
たぶん彼は、だいたいのニュアンスだけで話していると思うが…。
今現在、英語をしゃべれるわけがない私と彼の意思疎通をする唯一の手段「日本語」。
改めて思うが、すばらしい言葉である!
ジャパン・クールである。
ひとつの事にいろいろな言い方がある。非常におもしろい。
簡単なところで数字。
ひとつ・いち・ひ?…など。それに個・台・尾・匹・杯などがくっついてくる。
※ちなみに「いか」の数え方は「杯」。スミを抜いたイカはひっくり返すと杯みたいになることから。
どれだけ覚えなあかんねん、である。
知恵熱のひとつやふたつはしゃあない、である。
ONEしかない英語圏の方からはなかなか理解できないであろう。
日本の歴史・文化・風土・四季…からさまざまな言葉が生まれていると聞いた。
う?ん、ええな?である。
そして、「言葉の力」というものも見直さなければならない。
最近のいじめの問題にしても「言葉の力」がものすごく影響している。
ちょっとした言葉でアホみたいに落ち込んだり、元気になったりもする。
息子に「おとうしゃん、遊ぼ?」など言われたもんなら、どんなけ疲れてても一気にフルテンションだ。
薬を飲むよりよっぽど効く。
ですので、かるがもクラブ的には食卓では楽しい会話をしなければならない!ということになる。
お子さん達にいろいろなすばらしい日本語を教えながら、会話を楽しみましょう。
息子よ、「僕」っていってるけどな?、
応用編としては「わい」や「わて」とかまだまだいろいろあるぞ。
2006-11-1
地域の運動会「英彰校区のミニオリンピック」に参加させていただいた。
快晴で絶好のミニオリンピック日和。
息子も「幼児かけっこ」に参加して参加賞”コアラのマーチ”をゲットし、大興奮。
私にいたっては、なんとメインイベント「年代別対抗リレー」の30歳代Bブロック代表のオファーが…。
快諾せざるをえなく、息子をほったらかしての入念なウォーミングアップに力が入る。
「がんばりや?」「にいちゃん、負けたら日之出屋に買物行かへんで?。わはは…」
と、私の愛すべきおかあさん達からの声援。
死活問題でもあり、大きすぎる期待に押しつぶされそうになる。
日の丸を背負ってプレイするスポーツ選手の大変さが身にしみて理解できた。
いざスタートするが、優勝への強い意志と肉体が全くかみ合っておらず、筋肉の悲鳴が聞こえてくる。
「何年も動かしてないのに、急に動けるか!ええかげんにせぇ!」と。
何とか怪我もなく無事終り、へにゃへにゃになりながら息子を探すが、父親の勇姿を見ていない。
どろんこ遊びでそんな余裕は見事にない。
少し大きな子供達にいろいろと子供のルールを教えてもらっていたそうだ。
びっくりするぐらいおにいちゃん達のいうことを聞いている。
やはり、子供達の中で成長していくのがいい。
大人がいうよりよっぽど上手に教えるんやろな?、と思う。
ましてやへにゃちょこの父親なんかよりも…。
息子よ、名誉挽回するから来年は見とれよ。
手をパーにして走るから、少しは速なるはずや。
2006-10-29
本日は、かるがもクラブ特別企画第1弾「お茶会」を開催し、たくさんの方にご来場いただいた。
講師には、「未来へお茶の美味しい文化を伝えなければならない!」
と、堺の老舗「つぼ市」様より”お茶は急須から”推進委員会の平野さん・西野さんに来ていただいた。
お話をいろいろ聞かせていただいたのが、
おふた方のお茶に対する想いが熱い。熱すぎる。
そして、奥が深い。深すぎる。
お茶に一番ぴったりの水は、当然であるかのように「水道水!」と…。
「大阪でっせ!ほんまでっか?」である。
流れているから酸素を含んでいるためらしい。
「なるほど!そうかいな」である。
おもしろいのが、「湯冷まし」という作業。
ポットから直接、急須にお湯を入れる時点で失格も失格、大失格である。
人数分の湯のみに一度お湯をそそぎながら、
「今日はね?、日之出屋でお茶の勉強会があってね?…」
などの会話を楽しみつつ、ゆっくりと流れる時間も同時に楽しむのが最高のお茶の淹れ方だそうだ。
淹れ方というより、どのようにして飲むのか、が大切なのであろう。
また、お茶の淹れ方で大事なポイントを5つ挙げてくださいという質問には、
即答で「お湯の量・茶葉の量・温度・浸出時間・真心(おもてなしの心)」と…。
にくいな?!である。
最後に真心と言うのは、千利休さんか西野さんのどちらかである。
書きだしたらきりがないので、ビデオレターにもかるがも通信にもいろいろと掲載させていただきます。
次回は「新茶」のシーズンに開催いたします。
目指せ!急須でお茶淹れマイスター。
これからもいろいろ企画しますので、どんどんと参加してくださいね。
2006-10-25
ある勉強会があり、関東の方まで足を伸ばした。
「のぞみ」ができて東京まで2時間半で行けるようになったか知らないが、
身動きのとれないあの閉塞感がどうにもこうにも嫌で嫌で仕方がない。
やっと着いたと思ったら、今度は「祭りか?」というぐらいの人間が押し寄せる。
その雑踏の中、目的地へ向かうべく山手線に乗ると各ドアの上にテレビが…。
そのまま未来へ連れていかれるのでは?
と薄ら笑いを押し殺してテレビを見ていたが、見ているのは私ひとり。
完全におのぼりさんである。
無事1泊2日の勉強会を終え、新大阪に到着。
大阪らしいザワザワ感になんとなくほっとする。
極めつけは、自宅へ向かう途中、
「にいちゃん、なんや?よそ行きのスーツ着て!誰や思うやないか?」と近所のおかあさん。
小さい頃からお世話になっており、日之出屋の大切なお客様のひとりだ。
「帰ってきた!」と実感する。
地元のおっちゃん、おばちゃんは、やはりいい。
お店では赤ちゃんのときから知っているかるがもクラブのちびっ子もどんどんと大きくなってくる。
言葉を覚えたちびっ子が「こんにちわ」などと言ってくれたりもする。
会長というより近所のええおっちゃんにならなアカンな?
と感じた今日このごろである。
悪いことしたら「こら?」って怒ったりもしたろ。
2006-10-22
いつも朝早くから元気に配達にくるにいちゃんがいる。
「今日もえらい元気やな?」と私。
「昨日市場休みやったさかい、ゆっくりさせてもらいましたからな?。
水曜日は”商売が水で流れる”いうて休まなあきまへん」
本当かどうか知らないが、なるほど、うまいことを言う。
ということは、散髪屋の月曜日の休みも
「お月さんは髪の毛が無くてまんまるやろ。散髪でけへんから休もか?」
という理由で決まったに違いない。
解らないが、なんとなく自信がある。
昔の方(もしくは日本人)は、なにかとこじつけて言うのが好きな人種なのでは…。
小学校の国語の時間のことをふと思い出した。
「岩橋君、自分の口の中に木が入ったらどない思う?」と奥川先生。
「困る!」
むちゃくちゃだが、おかげで困るという漢字が書けなくて困ったことがない。
ゆとりがあったんでしょうね、昔は。
「ゆとり教育」とか、わざわざ必要なかったんでしょうね。
そんな中、行政が教育改革としていろいろな動きを見せているが、
行政がかんでくる前に、まず家庭であり、地元地域である。
ご家庭でのコミュニケーションや近所のおじいやおばあとのコミュニケーション。
そして、私「会長」とのコミュニケーションである。
かるがもクラブのちびっ子諸君。
先輩方といろいろなお話をするように!
あのな、「困る」っちゅう字はな…。
2006-10-19
休日に妻が友人の結婚式へ参加することになったので、
息子と2人っきりになってしまった。
彼には申し訳ないが、楽しいと感じたのは最初の2時間ほど。
「おとうさん」と呼ぶが、本当に「おとうさん」と思っているのだろうか?
「息子とお父さん」の関係が、「ご主人様とランプの精(無制限)」の関係のような気がしてならない。
そのくせ、泣いたりもしよる。
なにが悲しいねん!だ。
彼は私が今まで出会ってきた人のなかでダントツの甘やかされ上手だが、
いよいよ限界となった。
ランプをこすり続ける彼に愛想をつかした私は、禁断の「トーマスのDVD」に手が伸びる。
「お地蔵さんか?」である。
はしゃぎまくっていた彼が、ピクリとも動かずに釘付けに…。
楽は楽だが、やっぱり良くない。
テレビの悪影響は、いやほど耳にする。
一方的な情報を洪水のようにあび、情報として受け取れないので刺激だけを受けているらしい。
コミュニケーション不足などにも関係するらしく、時間を決めなくてはならない。
その点、妻はほとんどテレビを見ない。
「えらいな?」と思うのだが、本などの活字だけからの情報収集しかしないので
芸能人の「キムにぃ」を「キムあに」と思っていたそうだ。
それもどうかと…。
息子よ、何事もバランスやぞ。
2006-10-16