いよいよ子供達の大イベント「クリスマス」である。
店内で悪さをしている子供におかあさんが
「ええ子にしとかな知らんで!サンタさん、けえへんで!」と一喝。
すると、「ヤバイ!来なかったら、どうしよう?」と顔を青ざめ、
冷水をぶっかけられたように背筋をシャンとする。
かわいらしい限りだ。
私も子供のころは、枕もとが気になって仕方がなかった。
目が覚めたらプレゼントが置いてあり、あの感動はハンパなものではない。
サンタ最高!である。
まあ、早い段階で「本」をプレゼントされ、「おとんか!」とサンタがいないことを発覚したわけだが…。
今はまだ「サンタさん」も「クリスマス」もなんのこっちゃわかっていない息子だが、
来年あたり?再来年かな?…どんな反応をするか楽しみである。
しかし、来店される愛すべきおかあさん方の反応は、おもしろい。
「あっ、そうか!明日は”かしわ”を食べる日か!」
チキンを”かしわ”とおっしゃっている時点で、クリスマスとはたぶん無縁である。
しかも、「食べる日」って…。土用丑の「うなぎを食べる日」といっしょの感覚なのであろう。
別のおかあさんは
「にいちゃん、どないかしてや。孫が遊びにきてクリスマス!クリスマス!言うねんで。
こっちはお金が”苦しおます”や、ほんまに?」
座布団一枚である。
世の中には、それぞれに様々なクリスマスがあるのでしょう。
素敵なクリスマスをお過ごしください。
2006-12-23
本日の私の「愛すべきおかあさん(お客様)」を紹介いたします。
先日の試食にて「さつまいも」を提供させていただいた。
さつまいもはさつまいもでも、ただのさつまいもではない。
徳島県産の「なると金時」の中でも
ダントツの味・ツヤを誇る生産者番号47号の「なると金時」という知る人ぞ知るこだわりの逸品だ。
その47号は、若干値段は高くなるがやはり旨い。
「最新式の電子レンジを買ったから、ちょっと挑戦してみるわ」とおかあさん。
本日、その感想をお聞きした。
「むちゃくちゃおいしかったわ。47番っちゅうのはなんや違うで、やっぱり。
シャネルの55番みたいなもんやな?」
うまいことをおっしゃられる。
「にいちゃん、なんか他にも教えて?な」
「それでしたら、棒だらどないですか?入〆の棒だらは、棒だらの世界では超有名ですよ」
「かばんで言うたら、ヴィトンみたいなもんか?」
「まあ…、そうですね…。棒だらとヴィトンって…」
なぜか、例えがすべて女性モノのブランドに…。
しかし、わかりやすくていい。
別の方にお尋ねされた場合、使わせていただきます。
まだ他にも、ドルチエガッパーナやグッチなどいろいろ品揃えさせていただいてます。
お気軽にお尋ねください。
お買上げ、ありがとうございました。
2006-12-18
「かす汁」の試食を行ったのだが、それには大きな理由がある。
私の思い込みが、打ち砕かれたのだ。
子供の頃からあの独特の匂いがあまり好きではなかった。
具材に塩鮭を使うとそうなるらしい。
私はてっきり「かす汁」は塩鮭を入れるから「かす汁」なのだと思い込んでいたのだが、どうも違う。
いろいろな方から話を聞くと、「私は豚肉」「私は缶詰の鮭」「私はくじらのコロ」など様々である。
しかも、惣菜の「武士天」で販売しているかす汁は「豚肉」を使用していると初めて知った。
「えらいこっちゃ!」で食べてみると、むちゃくちゃ旨い!
ほとんど豚汁なのだが、正真正銘の立派な「かす汁」なのである。
「私みたいにそう思い込んでいる人が必ずいるはずだ」
と、試食・レシピのご提供と企画されたのであった。
しかし、思い込みというのは気をつけないといけない。
俳優 根津 甚八さんのことを「根津 カンパチ」と思い込んでいて
妻に「魚か!」と指摘され、ど恥をかいたのを覚えている。
まだ私には変な思い込みがたくさんあるはずだ。
ひとつひとつ解決していかなければならない。
なぜなら、おいしいはずの「かす汁」をおいしくないものだと、人生を棒に振るところだった。
息子よ、気をつけろよ。
叶姉妹は、本当の姉妹やないぞ。
2006-12-13
ブログの更新が遅れ気味である。
というのも、ここ最近久しぶりに友人や先輩に会う機会がやたらと多い。
先日も友人の結婚式に招かれた。
学生のときの友人はやはり財産であり、いいものだ。
久しぶりに会って話をするのだが、皆変わらないようで相当変化が見受けられる。
自分と同じだけ時間が進んでいるんだな?と、なんかジーンとくる。
それぞれが徐々におっさんくさくなってきているので
「おれだけじゃないな」と、髪の毛を軽く気にしながらの美酒に酔いしれる。
ただ、子供の持っている時間だけは別物だ。
「もう2歳か!」
「え?、小学生?」
など、友人の子供が知らない間にでかくなっている。
うちの息子に限っても気がつけば2.4歳。
マッハのスピードで針が動いているに違いない。
子供と過ごす時間も戻ってこない。
「もっと触れ合っておけば良かった」と後で後悔しないようにしなければ…。
忘年会などで酔っ払って家に帰ることの多いシーズン。
二日酔いでも次の日はしっかり子供と遊びましょう。
頑張れ!かるがもおとうさん!
2006-12-10
本日は、「かつお節」の削りたてをご奉仕させていただいた。
ご協力してくださったのが、「かるがもクラブ推奨商品」でおなじみの鹿児島県・マルモ様です。
頑固にも昔ながらの技法で、安心・安全のおいしい「かつお節」をつくっている。
「かつお節は世界で一番かたい食べ物ですよ。
カンナで削らなければ食べられないんですからね?。」
「やっぱり、削りたては違いますよ!ダシをとってみてもらったら…」
と、必死のぱっちで説明しながら削る「かつお節」に営業マンの想いが注入される。
旨いはずである。
そこへ「愛すべきおかあさん」がご来店された。
「この前食べておいしかったで?。
孫にこのかつお節とあんたが言うてる”毎日食べなさい”を食べさすねん」
今度は、営業マンの想いとおばあちゃんの想いが注入された「かつお節」がお孫さんの口へ…。
「いやそうに食べてるけどな…、ははは」
確かに。
おやつが「にぼし」と「かつお節」というのは、今の時代になかなかのおばあちゃんっぷり。
お孫さんがたまに食べさせてくれるお菓子にどれだけ感動しているかが、目に浮かぶ。
しかし、いずれ健康な大人になってわかるであろう。
おばあちゃんのおかげであることを。
まあ、大人になってもたぶん文句を言っていると思う。
「子供の頃、嫌やったわ?。おやつが”にぼし”と”かつお節”ってな?」と…。
お孫さんよ、感謝せえよ。
2006-12-7
梅ビーフをお取引させていただいている原野さんという方に
「食育のイベントをするねん。来るか?」と誘われて、料理教室に参加させていただいた。
鴨肉・豚肉・梅ビーフ・玉子・牛乳・野菜…など、
あまり知られていないかも知れないが、全国に誇れるおいしい大阪産の食材である。
子供に料理の楽しさやその食材を想像できるようにと企画されている。
息子が喜んで「ソーセージ」を食べていたが、
まさか「豚さん」からできたものとは想像もつかないであろう。
食卓へ並ぶおかあさんの料理が、何からできているか想像できない子供が多いと聞く。
私が子供のときに比べ、やはり便利で豊かすぎる世の中なので仕方がないのかな…?
と、考えてしまう。
冷凍食品でも「チンッ」といわしたら、びっくりするくらい旨いし…。
足らない栄養素や野菜不足を簡単に補おうと「ジュース」や「スナック」もたくさんあるし…。
まったく否定するわけではないが、やはりスローフードを推奨したい。
「命の根源は命」である。
子供には、肉や魚、野菜など命あるものから
おかあさんのおいしい料理になることを想像できるようにしなければならない。
それができて、初めて「いただきます」の意味がわかる。
まあ、えらそうなことを書いているが、
子供の頃の私の「いただきます」は、「怒られるから」だ。ただ、それだけであったと思う。
恥ずかしながら、子供ができてそういう風に考えるようになったのである…。すんません。
息子よ、理由は後回しや。
今は何も考えんと、飯を食う前は「いただきます」を言うねん。
クセにしてまえ、クセに。
もうちょいしたら、教えたる。
2006-12-3
たまにではあるが、むすこがよるおそくまでおきていることがある。
「えほんよんだるから、すきなんもってこい!」
と、えほんをよめるのは、なにもははおやだけではないことをおしえなければならない。
そして、かれがえがおでもってきたのは
あんのじょう「トーマス」である。
どんだけすきやねん、である。
いまげんざいのかれのゆめは、なんぼくをはしるチンチンでんしゃを
すべてトーマスとなかまたちにかえることにちがいない。
「おかあさんよりじょうずやぞ」と、ほんをひらく。
「え?、トーマスははしる・・・、え?・・・」
よみにくい。
ひらがなだらけですらすらとよめない。
むすこも「なにいってるか、さっぱりわからへん」のかおをしている。
こどもだからといって、はたしてひらがなだけにするひつようがあるのか、ぎもんである。
むげんのかのうせいをもっているこどもに
「かんじはまだはやい。まずはひらがなからや」は、どうかとおもう。
げんによみにくい。
ひとつのえいぞうとしてどんどんかんじをつかうべきだ!
すらすらとよめないいいわけにしているみたいだが…。
むすこよ、ちがうねん。
ほんまによみにくいねん。
いずれ、おまえもわかるとおもう。
2006-11-29
「にいちゃん。小芋の炊いたんあるか?」とお客様。
私も実際に利用しているが、よくよく考えると「なんじゃこれ?」である。
英語じゃあるまいし…。
しかし、関西弁には語尾が「ん」で終わる言葉が多すぎる。
「なんでやねん」に始まり、「ちゃいますやん」の関西風敬語にまで…。
そして、「ありますか?」は「あん?」。「居てますか?」は「おん?」。
略しすぎにもほどがある言葉にまで最後は「ん」だ。
関西人は、ほとんどの方がせっかちであるため
「効率ええやん」という理由から話し終わると自然に口が閉まるように考えられたものと思われる。
話しは変わるが、「炊いたん」で思いだした。
「サルボ貝」が入荷している。
知らない方も多いと思いますが、ここらでは取り合いになるほどの期間限定の超人気貝。
プロの方にかかれば「サルボ貝」のことを「にいちゃん、サブロ?無いか?」
と、三男坊を呼ぶようにおっしゃられる。
好きすぎて身内のような存在なのであろう。
私もあまり食べたことがないので、いろんな方に「どないして食べるんですか?」とお聞きすると
「焼豆腐と炊くんやないか!なんで知らんねや!」と口を揃えて全員がおっしゃられる。
レシピはたぶんこれひとつと考えられる。
皆さんも一度お試しください。
「焼豆腐とたいたん」を。
2006-11-25
その日の出来事を妻と話をするのだが、今回の話は身の毛もよだつ話だ。
交通事故に遭いかけたと言う。
信号を青で渡っていると、信号無視の車がギリギリのところで急ブレーキ。
石や岩とかに変身できるはずもないのに、固まってしまったらしい。
まわりも少し騒然となった、と興奮気味に話す。
とにかく、怪我がなくてなによりだ。
「私は信号を守っている!私が絶対だ!誰がなんと言おうが青は渡れ、だ!」という考え方が
事故につながりやすいと聞いたことがある。
確かに、万が一事故に遭遇したとしても
「信号守ってたのに!なんでやねん!」と怒ったところでどうにもならない。
事故は事故である。
なので、子供には「青は渡れ」ではなく「青でも注意して渡れ」ときっちり教えなくてはならない。
ただ、人間なので注意力にも限界があり、過失も無くなりはしないと思う。
では、どうすれば…?
見えない力に頼るしかない。
「悪いことをしたら、バチがあたる」の類いだ。
妻は「近所のお地蔵さんが守ってくれた」と言う。それも見えない力である。
息子よ、友達にいけずとかするなよ。
お地蔵さんの前を通ったら手を合わせよ。
ほんで、墓参りも行っとこか。
2006-11-22
以前行ったお茶会の原稿を作っていて、ふと思い出した。
お客様をおもてなしするときに「粗茶ですが…」という言い回しがある。
コーヒーや紅茶に比べ、日本茶は高価なものであるにもかかわらずだ。
「ごちそうさま。おいしかった?」に対して「お粗末様でした」というのに似ている。
日本のかあちゃんは、謙虚である。
※日本のとうちゃんといえば、「うまかった」に対して「うしまけた」と…。う?ん、しょうもない。
その謙遜した言い回しは、海外の方などからはもしかしたら「イヤミ」に聞こえるかもしれないが、
私は「なんか、ええな?」と思う。
ついでだが、「地球に謙虚に」という著書? 話を聞いたことがある。
確かに、と思った。
今まで人間がある意味破壊してきたことを考えると
「地球にやさしく」より「地球に謙虚に」の方がなんとなくしっくりくる。
とにかく、日本のかあちゃんの姿勢というのを見習わなければならない。
丁寧な言葉使いや謙虚な姿勢は、
どういうわけか相手を同じようにさせてしまう力がある。
息子よ、わかったか!
なんにも解っていないおまえができることといったら…。
そやな、「ありがとう」の練習からしていこか。
頭もきっちり下げんやぞ。
2006-11-19