ごまだれ。

人の味覚というのは十人十色、千差万別である。

というのも、次男が「ほんまに俺の子か?」

ちゅうぐらい納豆を好んで食べる。

臭いし…、ネバネバしとるし…、そこらじゅう糸だらけやし…

なにが旨いんか全然わからんわ!だ。

だいたい歯あれへんのに噛んでんのか!である。

と、私が嫌いだからという理由から「あんまり喰うなよ!」

なんていわれる筋合いは彼にはさらさら無く、

むしろ身体にもいいのでバランスよく食べてくれたらええ話だ。

自分の好悪を他人に押し付けるのはよくない!である。

しかし、たまには悪くない!と思ったのが

つい先日起きた「しゃぶしゃぶ事件」。

それは、おばあも含め家族で鍋を囲んでいるときのこと。

私は頑固なまでのぽん酢派で

日本で一番旨いであろう「ぽん酢の涙」を愛してやまないのに

「このごまだれは旨いで!」と親父と妻が執拗に奨める。

ぽん酢とごまだれの二足の草鞋を履くグルメぶる二人。

今まで幾度と無く試してきたが、

「ごまだれも意外と旨いな!」のごまだれに出会ったことがないので

「しゃぶしゃぶいうたら、ぽん酢やろ!」と頑なに拒否する私。

「いや、騙されたと思っていっぺん食べてみ!」としつこい親父。

この場合、今までの経験上100%騙されてきている。

まあ、新年早々、喧嘩することもないかと試してみた。

「どうせ胡麻って感じなだけやろ…ぽん酢の方が…

最強や!っちゅ…あれ?…えっ?…旨いやないかい!」である。

kin

こいつは旨い!と舌鼓を打った。

まだまだ寒さも続き、鍋の美味しいシーズン。

皆さんもいっぺん騙されてください。

特に豆腐なんかは絶対ごまだれ派である。

2009-01-12

平成。

新聞に目をやると、本日で「平成」に変わって

ちょうど20年の節目を迎えることに気づかされる。

その頃の私といえば、高校受験を控え、塾に缶詰状態のとき。

「おまえらには関係ない!勉強や、勉強」

そう吐き捨て、黙々と授業を進める塾長。

え?!関係ないことないやろ!などの発言が許されるわけもなく

「アカン!薄々気づいてたけど、やっぱり鬼や!」

塾生だれもが再確認したことを今でも忘れない。

それから、20年…。

今ではその時想像もしなかった息子が二人もおる。

テーブルに向い、なにやら一生懸命絵を描いている長男の姿が

当時、受験勉強に勤しんでいる私とシンクロする。

どれどれ…。

得意とする相変わらずのウルトラマンだらけ。

urutora

ん?である。

「このウルトラマンの足の部分の丸はなんや?まさか…」

「走ってんねん!」と息子。

”平成”になって変化や進歩を今までたくさんと目にしてきた。

それは、もちろんアニメーションにおいてもだ。

えらい技術で立体感あふれる

実物さながらの映像がお茶の間をにぎわしている。

それやのに…。

昭和か!である。

ハットリ君か!である。

平成生まれが走っている足をまさかナルトで表現するとは…。

まあ、静止画中心から動きが加わった進歩を褒めるべきであろう。

しかし、情報源はなんなんや…。

陛下、うちの息子の頭は、なぜか昭和のままでございます。

まだ平成を知らずに生きております。

心よりご長命をお祈り申し上げます。

2009-01-08

挨拶。

今夜の寝言は決まってこう言うだろう。

「あけましておめでとうございます!ムニャムニャ…」と。

何回言うねん!である。

途中、訳がわからなくなり、同じ人に繰り返すことも…。

私だけに限らず、そこらじゅうで

ペコペコ…と音が聞こえそうなぐらい頭を垂れあう光景が目に付く。

誤解しないでいただきたいのだが、嫌やから綴っているのではない。

大事なことやで!である。

売場でも「にいちゃん、おめでとう!」などとたくさんのお声を頂戴した。

この愛すべきご挨拶は感動にも値する。

また、業者さまにいたっては、わざわざ社長さままで同行されたり…。

うちにみたいなとこに…恐縮します!である。

挨拶というのは、別に無くてもええ!といえば、そうである。

生きていくうえでは無くてもなんら問題がない。

いやいやいや…、大問題である!

不況や!不況や!言うて、先行き不透明な世の中。

解決策を!と、えらい遠いところを追いかけがちであるが、

意外と足元に転がっているものである。

この挨拶もしかり!だ。

なので、しっかり頭を下げて足元探させていただきます。

こんなことを、本日配達にてお客様の玄関口で頭を強打し、

「にいちゃん、すまんな?。わはは…。

うちの玄関はどんなにエライ人でも頭下げなアカンねん」

と、注意され、いろんな意味で痛感した今日この頃。

「低くあれ!」である。

改めまして、あけましておめでとうございます。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

2009-01-05

愛すべき一年。

♪もう?いくつ寝ると?お正月?である。

店内ではそんな音楽も流れ、愛すべきおかあさん方は

年末・年始のご準備に大忙しだ。

本日もたくさんの愛すべきおかあさん方がご来店され、

しかも、「あとちょっとやさかい、頑張りや!」

などの激励の言葉までかけてくださる。

く?、愛すべき!である。

なかでも、一際印象深いのは

犬ぞりでアラスカにでも向かうような出で立ちで

寒さを微塵も感じさせない愛すべきおかあさん。

「寒いから、風邪ひきなや!」と一言。

口にはしないが、「あんたもな!」しか言葉が浮かばない。

で、「ほんまに寒いな?」などのお話をされるのかと思いきや

「あっ、にいちゃん。うちがいつも買うてる海老はどれやったかいな?」と。

知らんがな!である。

毎年、お孫さんを含め総勢20数名が集まり、

水炊きをされるので「豚肉3kg」のご注文は覚えているのだが…。

その旨を伝えると、

「あっ、ほんまや。忘れてた!豚肉頼んどくわ!おおきにやで」

そう言い残し、そのままレジへ向かおうと…。

海老はどないなったんや、海老は!である。

「ひとつ言うたらひとつ忘れるわ!わはは…。海老はもうええわ!」と。

むちゃくちゃやな!である。

しかし、何から何まで愛すべき!である。

そんな愛すべきおかあさん方に

今年もお世話になり、支えていただいた良い一年であった。

このブログを続けられるのも、

そんな愛すべきおかあさんばかりだからである。

来年も今年以上に全身全霊で接客させていただきます。

どうぞよろしくお願い申し上げます。

今年一年、誠にありがとうございました。

良いお年をお迎えください。

2008-12-27

遠慮。

明日は、待ちに待ったクリスマス・イブ。

長男は、サンタの存在をなんとなく肌で感じる年齢になり、

「言う事聞かへん子のところには来えへんぞ!サンタさんは…」

なんか言うたもんなら、ビックリするほど聞き分けのええ子になる。

「それだけはご勘弁を…」と必死のぱっちだ。

で、そのプレゼントをもらう!で少し気になったのだが、

近所のチビッコ達に「お年玉でも…」と思っても、なんやあげにくい。

すぐにおかあさんのところへ走っていき、報告しよる。

それはそれでいいのだが…、黙ってもろとけ!と思ってしまう…。

私といえば、幼い頃、近所のおっちゃんからお年玉をもらおうと

訳もなくそこらへんをウロウロ?ウロウロ?としたものだ。

また家の近所の商店街では「お?、おかえり!食べるか?」

などと声をかけてくれて、一銭も使わずに

コロッケやたこ焼きで腹いっぱいになったものだ。

おばあの教育も「もらったらアカン!」とかではなく、

「もろたら物喜びする子やないとアカン!」やったし…。

まあ、報告せずによく叱られたが…。

なので、「こういうもんは輪廻やから…」と考えているのだが、

まだチビッコ達に渡せずじまいでいる。

近所のええおっさんになりたいだけやのに…。

親に黙ってもらっとく年齢になるまで待つしかないか…だ。

そんなことを考えてるところへ一本の電話が鳴る。

「お?、にいちゃんか?毎年のことやけど、猫か犬のどっちがええ?」

展開が速すぎて、なんのこっちゃさっぱりわからない。

「カレンダーや!カレンダー。いるやろ!取りにおいで!」

と、毎年なぜか用意してくださる愛すべきおかあさん。

「あっ、あんたは男やから、世界遺産の方がええか?」

どこからかわからないが、たくさんもらうから…とおっしゃられる。

カイチョーとして愛すべきカレンダーを受け取らないわけにはいかない。

ありがとうございます。

遠慮なく頂戴いたします。

じゃあ、息子もいますし、「犬」でお願いします。

2008-12-23

ドレッシング。

本日の私の「愛すべきおかあさん(お客様)」を紹介します。

今年最後にして、まあ最高の”愛すべき”っぷりだ。

「にいちゃん、ちょっと教えて欲しいねんけど…」

「どないしましたん?」

「このドレッシングで難儀してんねん!」

液状分離タイプのドレッシングを手に困った顔のおかあさん。

「いやな?、かけよう思ても油みたいなやつしか出てけえへんねん」

「よう振らなあきませんよ、このタイプは」

「そら振るよ!でもな、蓋とってかける時には、もう分かれてんねん。

しゃあないから、また蓋して振ってかけよう思たら…

また分かれてて…なんでや?」とおっしゃられる。

たぶん、ドレッシングを振る回数と蓋を開けるスピードに問題がある。

そこで、売場にてサラダへかけるまでのシュミレーションを行なうのだが、

「そやかて間に合わへんねん!」と一言。

いや、間に合わへん!って…である。

結局いろいろ話し合った結果、蓋をせず指で押さえて振る!

という荒業で対処することとなった。

それにしても間に合わへんってことはないやろ!

などと考えながら、寒空の下、とれとれ市へ。

買物が終り、なんか温かいもんでも飲んだれと

自動販売機の前でいろいろと選ぶなか、

疲れが出ているのか、なぜか「おしるこ」に目かとまった。

粒入りタイプの甘党泣かせ風のやつ。

「あ?、あったまるし、美味しいわ?」

あっちゅう間に飲み干したのだが…。

ん?である。

飲み干したはずの缶の底には、たっぷりと粒が残っている…。

おかあさん、疑ったりして申し訳ございませんでした。

結構、間に合わないものですね。

ドレッシングのお買上、ありがとうございました。

2008-12-19

CHANGE。

つい先日、今年の漢字は「変」と知った。

「政治・経済・社会…なにかと変化の多かった一年を象徴して」という。

ん?変化?である。

昨年「偽」が選ばれた理由としては

「食品偽装」など今後起こらないようにと願いも込められたはず。

しかし…、そんな願いもどこへやら…、

今年もびっくりするほど何の変化もなく、多くの「偽装」が明るみに…。

で、もっとびっくりするのが、会見のコメント。

「バレるのが…怖かったから…黙って…」

そんなもん怖いに決まっとるわ!である。

人間誰しもそんな場面に直面したら、逃げ出したくなるものだ。

だからといって…である。

世界に誇る潔しを美徳とする「武士道精神」が泣いてまう。

「潔く切腹…」とかは、今の時代ちょいと極端すぎるが、

DNAにはそのような覚悟が少なからず残っているはずだ。

なのに、なんでや…である。

と、えらそうに綴ってるのなら全て正直に話してきたかといえば、

これが驚くことなかれ、そうではない。

まあ、誤解しないでいただきたいのだが、

私の起こした事件は、せいぜい親が「こらっ!ほんまに…」ぐらいの

ほんまにちっぽけなものばかりである、たぶん…。

(気を取り直して…)だから!である。

最初からそんなことをしたらアカン!である。

つまり、商売においては、私も常々心がけているのだが、

「損得よりまずは善悪を考えよ!」(商業界・商売十訓より)なのだ。

そして、もしも、もしも過失かなんかで起きてしまった場合は

「過ちを改めざるこれを過ちという」なのだ。

「食品偽装」の話で中国からやってきた言葉というのも…ではあるが…。

息子よ、アカンことしたら言いにくいやろけど、正直に言えよ。

なかなか言い出せにくかった自分とは決別せえ!

YOU CAN CHANGE!や。

2008-12-16

価値観。

普段、日之出屋にて品揃えしていない商品を

市場などで探してきて欲しいと、稀にお願いされることがある。

本日、そのご注文があったのだが、度肝を抜かれた。

「大きめのフグを4尾お願いしたいんやけど…、天然もので!」

「て…て…天然もの?」である。

”天然”のとらふぐを4尾も同時に見たことさえないのに

お値段がいくらぐらいするのか想像を絶する。

唖然とする私に追い討ちをかけるお客様。

「できれば、白子が入ってるのがええんやけど…」と。

うそ?!である。

頭の中の計算機が、”万”を通り越して”億”をはじき出した。

「僕はそのパーティーに何時に行ったらいいですか?」である。

豪快すぎて鮮魚部が一時騒然となった。

また、別の愛すべきおかあさんは

「このタラバガニもらえるか?」と、以前綴った本チャンのカニを指す。

「孫が来るねん!うるさ?てかなわんで!」

眉間にしわを寄せておっしゃられるが、かなりのツンデレぶり。

裏側には「大喜び」が見え隠れしている。

「また、正月も頼むわな?」と帰られた。

豪快やな?!本チャンタラバを連チャンか…、である。

そりゃあね、下関まで行って旅館に泊まり、温泉でもつかって

「さあ、フグ食べよか!」に比べれば…、

またね、北海道まで行ってスキー・スノボを楽しんで

「さあ、カニ食べよか!」に比べれば…、安くつきますよ!

でもさ?、だからといってさ?、フグとかカニとかさ?…

と、このように仕事が終ってブログを綴りながら、

人の価値観というのは様々やな?とつくづく思った。

だからこそ、人の意見っちゅうのはまずは認めんとアカン!

なかなか賛成できなくても、まずは肯定や!である。

妻よ、飲み会っちゅうのは結構大事やぞ。

ほんでな?、男には外へ出ると、7人の敵がおんねん。

お小遣いお願いします。

2008-12-12

バス。

夜眠る前に本でも読もうとしたのだが…、あれ?ない?である。

向かいのホーム、路地裏の窓、そんなとこにあるはずもないのに

端から端まで探しても無い。

妻に聞くと、どうやら息子がひとりで部屋を片付けたという。

なので、自分の絵本も私の本も「本」という大きなくくりになる為、

絵本と絵本の間にひっそりと私の本があり、探しきれなかったのだ。

このひとりで後片付けの背景には、

「ひとりでできるの?エライな?」の妻の一言があったと知る。

彼は、たぶん私と同じ褒めれば俄然やる気が出るタイプらしいので

ことあるごとに褒めて伸ばすようにしようと思うのだが…

一緒にお風呂に入っているときのことだ。

教えるのって難しい!である。

彼の友人のお父さんが外国の方らしく遊び半分で英語を習っていて

「ワン、ツー…」や「ブルー、イエロー…」など

私の「スゴイな?」に火がついたかして、しゃべるしゃべる。

で、まさか風呂は知らんやろ!と思い、聞いてみると

「JABUJABU」と完璧な”どや顔”。

「なんでやねん!」である。

笑かそうとしているのなら天才だが、100%違う。

「ちゃうで。バスやで!」と私。

「えっ?バスは車やで!」と、おっさん何言うてんねん!顔の彼。

「いや…、バスもバスやけど、風呂もバスやねん!」

本来なら舌を噛みながら「ス」とか言わなければならないのだろうが、

自分で言いながら”まったく一緒やん!”と思い、

「あれや…、雲と蜘蛛、橋と箸みたいなもんと一緒でな…」

説明しようにも、完全に頭の中がこんがらがっている顔。

「どない言うたらええねん!」である。

息子よ、ちゃんと教えてやれずにすまん。

まあ、あせらんとゆっくり勉強していこな。

風呂はジャブジャブっぽいけど、ちゃうぞ。

バスや、バス!

2008-12-09

本チャン。

いよいよやってきた「さむっ!」を通り越しての「さぶっ!」。

こうなってくると、鍋が旨い!っちゅうか、鍋しかない!

ふと気づいたのだが、「絶対豚肉派」であったのが、

年齢からなのか「どっちかというと海鮮派」へブランドチェンジしている。

タラとかハゲとかアンコウとか…そう、ちゃんこ!

食べた後、ふぅ?ごっつぁんです!が言いたいのだ。

ただ、これは、なんでもない普通の日の鍋の話。

やはり、ここ一番は「カニ」やで!である。

しかも、どうせ食べるなら本チャンのたらばがに!と、こだわりたい。

※1 この「本チャン」というのは、産地加工したものをいうもので

色・風味は格段に違い、力強いうまみは「本チャン」ならでは…だ。

※2 再度日本で加工するものは、一度解凍するので風味が落ちる。

しかし、大きな問題が2つある。

時間と価格の問題。

誰にも邪魔されずに黙々と食べたいが、息子達が許さないであろうし、

仕事が終わってからの「カニすき」は、なんか気分ではない。

価格面においては、たいがいの大人なら誰もが知っているであろう…。

う?ん、ちょっと高いしな?と、なかなか一歩が踏み出せない。

なんせ「本チャン」たらばがにやし…である。

で、ここからが本題である。

この立ちはだかる難題をクリアする日があることを忘れてはならない。

お正月である。

強力なスポンサーが、私を完璧にサポートしてくれる。

妻よ、里帰りするときはどうぞよろしくお願いします。

おまえが言いにくいのであれば、

我々以上に大きな存在の息子に託せ!

「おじいちゃん、カニさん食べたい!」って。

皆さん、お正月のご準備はお早めに…。

2008-12-5

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