銀河鉄道(999話)。

プロ野球とかで完全試合を達成するかも…ってなれば、

7回ぐらいに、そりゃね、ピッチャーは間違いなく意識するだろう。

それに比べりゃあ、ハナクソみたいなレベルの話になるが、

私もね、960話ぐらいからアホほど意識してて、まさに今

♪さあ行くんだぁ その顔をあーげてー なんて ご機嫌で歌ってる。

いや、ギャラクシーエクスプレス言うてる場合か!

意識することなく、ただ目の前の仕事をコツコツ続けるだけ。

そしたら、あれっ、知らん間に、ここまで来たんや…それでええねん。

999話か…えーっと、んっ、きゅ、999?いや、意識すなって無理や

あかん、我慢でけへん、パーティーや、パーティー!である。

…ってことでもないんだけど、今度、カフェHINODEYA+にて

ワインの大試飲会を11月25日(土)18時より開催する。

※詳しくは、こちらのポスターにて 店頭でもご確認を…

えーっと、人間は、得するより損したくない気持ちが強いと言われている。

「プロスペクト理論」つうの、損することを全力で回避しようとする。

確かに、ギャンブラーだった私には痛いほどわかる…。

で、食に関してその理論がめっちゃ当てはまるのがワインと思っている。

ドレッシングもそうかな…自分の口に合わなかった時の残念感たるや。

10円20円ならね、まだ許せても、まあまあするやないですか。

しかも、人にオススメされても、「好み」ってのが邪魔するし…。

また、値段の高いワインを「美味しい!」って言わなきゃ

なんか、わかってない人間だと思われたくない衝動まで…。

だいたいね、値段とか金賞とか前情報抜きで単純に楽しめばいいのに

「これは〇〇産?」「値段の高いのは?」「評価誌で〇〇点?」

情報を集めて自分の判断は間違ってる間違ってないが重要っていうか…

ま、とにかく、ワインってのは飲みたくても選ぶのが困難な代物である。

そう、選ぶのに失敗したら1本丸々損してまう、それだけは嫌や…

じゃあ、安いのでええか…いや、もう、ビールにしとこ!みたいな。

これをどないしたら解消できるのかって考える。

店頭でも試飲会をさせていただいたことはあるが、

どうせなら、座って楽しくおしゃべりでもしながらね

旨いもんとペアリングしつつ、最高の状態で試してほしい!

これが今回の大試飲会開催の経緯である。

旨いもんにおいては、当店自慢のローストビーフに

サーモンカルパッチョ(私がレシピ通り作った旨ソースで)

いぶりがっことクリームチーズ入りポテトサラダやパンをご用意。

サラダは、ワインと同様に「プロスペクト理論」が働く

当店バイヤーおすすめのこだわりドレッシングを試し放題。

そして、そして、ブログ1000話達成祝いを盛り込むわけだから

私もスタッフとして参加させて…、ってか、ま、その、飲もうかなと。

ワインサークル会長を兼任のため、選別会に参加し、私好みも含めて

星の数ほどあるワインの中から選び…に…選…んっ、星の数?

なるほど、ええ、11月25日土曜日は銀河鉄道の夜である。

夕方6時から先着30名で出発進行いたします。

おひとり様3500円税込みでワインお試し放題!

すでに12名ほどのご予約がございますので

どうぞお早めにお申し込みください。

2023/11/06

差積化2。

前回に続いて「差積化」についてなんだけど…

いや、まあ、その、ね、このブログも然りだ!

いつからスタートしたのかっつうと、2006年。

当時、長男が生まれたことで「食」について考えることが多くなる。

そのタイミングで食育の師匠・石原奈津子さんとご縁をいただき

「インターネットで発信したら…」なんてアドバイスを頂戴する。

ゴリゴリの「食」に関わる仕事だからとはいえ

「何を発信すれば…?」なんて手探りのままはじめた。

自社のオススメのアイテムを紹介しては?つっても

読む人は「そりゃあ、あんたはそう言うわな…」な気がするし、

そもそも通信簿「国語」が2とか3の私が文章を書くって…である。

さらに、そんな時間に余裕があるわけもなく、

仕事中に綴るのは、なんかね、サボってるような気がするし、

閉店後に誰もいないシーンってなった店でひとりカチャカチャと

パソコンとにらめっこ…眠たくなってくるし…

「カサッ」とか音すると、オバケいそうでなんか怖いし…

「もう、ぼちぼち辞めようかな」を何度も何度も繰り返す。

そんなええ加減な気持ちだから、次の日に読み返すと

何が言いたいねん!「てにをは」ひどいな!って反省しつつ

しんどい目して恥かくってなんやねん!って枕を濡らす。

それでも辞めなかったのは、店舗でリアルに声をいただくから。

「読んでるよ」「はよ更新してや」「うちを登場させぇ」などなど。

一番驚いたのは、意外にもめっちゃ楽しみにされている年配の女性が

車椅子に乗って娘さんに押してもらい、結構遠くからご来店されて

私と対面した瞬間、指をさして一言「あ、あんたか…」と。

娘さんから話を聞けば、どんな顔してんのか見たい言うから…って。

ご期待に添えた顔面だったのか明らかではないが、嬉しい限りである。

また、顧客密着型マルシェを目指すなかでお客様の顔と名前を覚える…

そんなことは当然ながら進めているんだけど、

んっ、あれっ、待てよ…私のことをどれだけ知ってもらっているのかな?

相手を知るだけの一方通行だけでは関係性なんて…と思えてきたからだ。

私がどんな人間なのかを知ってもらうのに、ちょうどええわ…

そんなことを胸にコツコツ積み上げてきて

そう、今回のブログで998話目になる。

これだけの量になってくると、私もすっかり丸裸だろう。

うーん、「日之出屋ってどんなお店?」という問いには

つまり、あれだ、簡単な話、「私を見てください!」なわけだから

えーっと、こんな感じのお店である、はい。

さて、17年ほど続けてきたとはいえ…途中、出店などで

会社そのものの運営が厳かったりするとブログどころではなく、

月に一度とか、更新がまったくできなかった時期もあったりで

続けたとは言えないかもしれないが…これだけは言いたい。

昔々、英彰小学校5・6年の担任をしてくれた奥〇先生へ。

修学旅行で行った鳥羽水族館にいるジュゴンが先生と同じ

「順子」って名前にいつまでも腑に落ちてなかったあの奥〇先生!

しつこいほど「継続は力なり!やで」と私に言ってくれたのに

「もう、なにがやねん!」なんて、当時は耳を貸さなかったが…

ごめんなさい!先生、ほんまやわ…である。

私は盲目であったのに、今は見える。

これからも続けていこうと思う。

2023/10/30

差積化(997話)。

スマホの登場ぐらいから世の中が変化するスピードが凄くって

「なんか、めっちゃ速ない?」って感じてたことも

次の年には、別に驚くようなことでもないほど…いや、はえぇよ!だ。

新しい商品・サービスが登場しても、あっちゅう間に陳腐化したり

もうね、知らなかった…とか、えらいこっちゃ!ってなる。

で、知らないことで私ひとり損をするのは別にかまわないんだが、

社長として知らなかったでは…会社スタッフ全員に迷惑がかかる。

「シャチョー…何してんねん、頼むわ…」と。

ってことで、なるべーくね、月に一冊は本読も…を心掛ける。

うーん、できる限り、できる限り、日々是勉強である。

ま、いろんな勉強をさせていただいてるんだけど、

えっ、そんな言葉、今まで聞いたことなかったわ…に出会った。

「差積化」。

んっ、なんやそれ?である。

どうやら「差別化」と対比した言い方らしく

「積み重ねることで他を寄せ付けない」のような意味だとか。

49歳になっても知らんことばっかりやわ…って肩を落とすのと同時に

なんやろう…めちゃめちゃしっくりくるやん!と心が躍る。

いやね、会議とかで「差別化せな!」みたいな話をよくしてたけど、

実は、知らず知らず「差積化」の方をしていたのかな…なんて、ええ。

どこにもないまったく別のもので差を…と開発してきたってよりも

コツコツコツコツ…地道にちょっとずつ…

振り返ってみれば、なんかね、そんな気がする。

そうなんです!

コツコツと積み上げてきましてですね

日之出屋御陵前店が57周年を迎えまして…

これもすべてはお客様のご愛顧の賜物と感謝申し上げます。

誠にありがとうございます。

57年ともなると、私の知らない世界があるわけで

「えっ?57年…そうか、あんたのおじいちゃん時からや」とか

「おばあちゃんに世話なってなぁ」とか

先代・先々代が積み上げてきた余徳によって

守られてるっつうか、いまだに恩恵を受けている。

お返しさせていただく気持ちで、記念セール初日午前中には

毎年、入り口でご来店の愛すべきお客様へご挨拶させていただく。

良い言い方が見当たらないので、怒られるかも…だが、

本店に関しては、ほんまに親戚のおばちゃん、おっちゃんみ…たい…

いや、親戚のねえちゃん、にいちゃんの関係性にも思えてくる。

だから、「私の好きなお店」ぐらいのもんではなくて

「私のお店」と言っていただけるような

高いレベルまで積み上げていきたい…うん、まだまだこれから。

このお客様とともに歩んできた歴史は、誇りそのものだ。

それは、お客様とだけではなく、お取引様とも

そして、スタッフとも歩んできた歴史で、ほんと、誇りに思う。

とにかく、感謝したい…ありがとうございます。

うーん、ほんまに差積化やなぁ。

ただ、積み上げていたものが崩れるのは一瞬。

気を引き締めて精進いたします。

これからも変わらぬご愛顧を賜りますよう

どうぞよろしくお願い申し上げます。

2023/10/24

ブラック理論。

下ふたりの息子達が声をそろえて「終わったー!」と。

なんでもテスト期間だったらしい。

それは、期間なのか結果なのかわからないが、とにかく、終わったと。

まあ、昔にね、妻とふたりで海外旅行へ行った際、レストランにて

ウェイターがなんちゃらかんちゃらって英語で話かけてきて

“スモーキング”的なのが聞こえ、「煙草は吸わへんよ」なんて答えると

「あんた、ちゃうで!どうやってここまで来たん?って…」と妻が言い出し、

いや、ウォーキングやったんかいな!何を聞くねん…食事関連や思うやろが!

だいたい歩いてくる以外に何あんねん?四つん這いか?ケンケンか?言うてみぃ!

なんてことを英語で言えるはずもなく、隣で死ぬほど笑てる妻を横目に

ただただ恥ずかしかった私みたいになりたくなかったら、勉強せえよ!である。

で、学校のテストってのは答えがあるからいい。

点数をつけるわけだから、ま、答えが絶対に必要なわけで

正解不正解の世界を十分に楽しんでほしい。

っていうのも、社会に出れば、ベタに何が正解なのかわからないのだ。

ビジネスの世界でも、MBAの資格があれば正解がわかるのかな…

なんて思ったりもするが、そうでもないらしい。

じゃあ、そんな教育をしてきても意味がないのでは…とも。

いや、答えがあるのにそれを求めようとせえへん奴が

正解のない世界でどないやって生きていくねん!とか思う。

しかも、真理ってのはあるような…モラルとか。

哲学的な話をするガラでもないので、ま、この辺で…

思うのは、息子たちに正解不正解の思考だけで生きてほしくない!

好きとか嫌いとか、なんやったら抑えられへん衝動とか、

そんな思考も一方ではめっちゃ大事にしてほしい。

えーっとね、コーヒーとかあるやないですか。

ブラックで飲む人がいると、「んっ?イ、イキってへん…」ってなる。

いや、ほんまに心からブラックが好きな人は全然問題ない!

どうぞどうぞ、ガンガンいっちゃってください!である。

ただ、なんちゅうの、素材を楽しまなきゃ…的な考えだけで

飲みたくもないのに、それが正解だからって飲んでへん?

格好つけたいだけちゃうん?って思ってしまう。

ってのも、私は甘党だからか、砂糖入れた方が絶対旨いやん!派で

あんなもん、ブラックの何が旨いねん…と思えてならないのだ。

やきとりも高級店なら銘柄鶏を使用してる場合もあっていいんだけど、

大衆のやきとり屋さんなのに「大将、塩で」とか言うのがいると

はあ?なんでやねん、タレやろ!ってなる。

まずは、素材を楽しまなきゃ…的なことをすな!ってなる。

蕎麦だってそうだ!

まずは、何もつけずにそのままで…とかね。

いや、つけぃ、つけぃ、遠慮せんとつゆにドバっとつけぃ!ってなる。

通の食べ方は…とか、この食べ方が正解!みたいなね、

本当はそうじゃないのに、正解を選ぶ自分に酔ってるみたいな…。

はあ、はあ、はあ…誤解を招くようなので言っておきたいが

心から思ってる人を否定しているわけでは一切ございません。

うーん、たまに強要される時があるので、

いや、まあ、別にそれが正解では…とか思っちゃったり、すんません。

あと、息子達よ、おまえらは、理屈っぽいこと、いらんぞ!

1+1=2や!

勉強せえ!である。

2023/10/17

アレ(995話)。

男が指輪やネックレスなんか…せんでええ!とか思っている。

そんなことを言うと、長男が決まってこう言う。

「いや、もう、ええって…いつの時代や」と。

確かに、時代はジェンダーレス。

こんなことをブログで綴るのは良くないと思う。

しかしだ、こんな感じで49年も生きてきて

今さら「何とも思うな!」言われたかて無理やで…なのだ。

身内だから、どうか許していただきたいのだが…

もうね、長男のほっそいほっそいネックレスが

見たくなくても、チラッとね、目に入るたびに

「ワレ、ボケ、こらっ、どんだけイキっとんねん!」

引きちぎったろか!衝動を抑えるのが大変なぐらい。

いや、アカン、アカン…受け入れていかな!である。

料理なんてのもそうだ。

いまだに「男子厨房に入らず」を決め込んでいる。

ただ、これもね、妻が受け入れてくれているからこそ

成立するわけで、この考えは、古っ…とか言われても仕方がない。

しかもだ、作ってくれたものに対して「あっ、美味しい」とか

気の利いたことでも言ってるのかというと、言ってもいない。

そりゃね、絶対、言った方がええに決まっている。

せやけど…じゃあ、まあ、仮に言ってたとしよう。

それがね、最初は「あっ、美味しい!」ぐらいで良かったのが

もう、かれこれ20年ほど彼女の料理を食べてるわけでしょ

だんだん「美味しい」ぐらいでは何とも思わんようになってきて

最終的に「う、うま過ぎる。もう、どっかで店せぇよ」とか

なんや立ち上がって拍手のひとつでも贈らな…ってなるであろう。

それやったら、最初っから言わんをベースにしてた方が…なのだ。

とはいえね、ほんまに美味しかったら美味しいとちゃんと言う。

さすがにね、私もそこまで腐ってはいない。

先日も、エビフライが出てきて

”んっ、あれっ?めっちゃ旨いやん!”ってなった。

瞬間的に言えばいいんだけど、ここはひとまず深呼吸。

  絶対いつもと違う…ってか、いつもより確実に旨いような…

  これは言うてええもんなんか?気ぃ悪せえへんやろか…

  ってか、いつもと違うって、よその店で買うてきたんちゃうん…

  おいおいっ、それやったら旨いって言いたないっていうか…

  調理方法を変えた?いや、素材やで、絶対、どないしよ?…

この間、約3秒ほど…で、ようやく、重い口を開く。

「なぁ、このエビフライ、どこで買うてきたん?」

「えっ、なんで?日之出屋やで」

おっしゃあ!なっ、なっ、やっぱりちゃうねん!せやろがい!

心の中では、もうね、立ち上がって拍手を贈っている。

そこではじめて、「うーん、めっちゃ旨いな!」を彼女へ伝える。

「アレか…パン粉がついてて揚げたらええだけのやつか?」

「うん、アレな、美味しいわ。エビフライ作るん、もう辞めた」と。

そうか、料理すんのを辞めたか…すまんなぁ、アレは美味しいからなぁ。

えっ、よその店のでも旨かったら言えばって?せやねんけど…うーん…

ジェンダーレスに関しては、時代の流れに合わせてめっちゃ対応するが、

お店の差を無くして表現する?…それは無理や、負けたない!である。

揚げたらええだけの「アレ」、是非お試しください。

ま、なにわともあれ、妻よ、美味しい料理をいつもありがとう。

2023/10/09

おっちゃん。

小学校3年生が学校の行事でお店へ探検にやってきた。

まあ、なんとも可愛らしい限りだ。

私んとこは息子3人だからってのが原因なんだろうけど、

また、女の子がかわいいこと、かわいいこと…。

我の子やったら心配し過ぎて気ぃ狂てまうわ…である。

魚屋さんがバックヤードで子供たちに調理前の鮟鱇を見せる。

「うわっ、鮟鱇や!気持ち悪っ」と鼻をつまみだす女の子。

いや、なんで鼻や!気持ち悪いんやったら、目を隠せ、目を…。

ほんで、鮟鱇や!鮟鱇や!言うて皆でギャーギャー騒ぐ中

「もう、アレやん、カエルやん!」と真顔でツッコむ女の子。

いや、もうすでに”♪大阪で生まれた女やさかい~“になっている。

もっとこう、「カエルに見えるぅ」とかさぁ、女の子なんだから

カエルやん!って…でも、まあ、ほんま、女の子はかわいらしい。

で、ひと通り店内を見回った後、全員からの質問タイム。

かわいらしい質問ばかりかと思いきや、最後の方は

「なぜスーパーをしようと思ったんですか?」とか

「どんな気持ちで働いているんですか?」とか

いや、どんな気持ちって…

お店へ来る前に、映画“君たちはどう生きるか”でも見てきたん?

質問がシュッとしてるというか、シュールというか

なんかね、令和の小学校3年生は品がええように感じる。

だってね、誰ひとりとして「おっちゃん!」とか言ってこない。

めっちゃ「おっちゃん」って呼んでほしいのに…。

よくよく考えると、おっちゃんらしいおっちゃんを見なくなった。

私が小学校3年生の時なんて、おっちゃんしかおらんかったような…。

白のランニングシャツ一枚でウロウロしてるおっちゃん。

ラジオを自転車にひっかけて酒飲んでフラフラしてるおっちゃん。

お好み焼き屋の角っこにあるテレビで野球見ながら、ヘラ持って

「こらっ、なにしてんねん、掛布!どつきまわしたろか!」

って、一生懸命にヤジを飛ばすおっちゃ…いや、おっさん。

ゾンビみたいにいっぱいおったけどなぁ…

今でも忘れられないのが、学校帰りにおっちゃんが

「おいっ、ちゃんと勉強してきたか?」とか気軽に話しかけてきて

「あー、おっちゃん。してるに決まってるやん」

「勉強はせなアカンぞ。ワシみたいになるからな。なんか教えたろか?」

「今日は、あれや、漢字の勉強してきたで」

「漢字なぁ、漢字は覚えんでええ。前と後を読んだら、だいたいわかる」と。

なんでやねん、嘘つけ!である。

ワシみたいにならんように勉強せな…と、心に誓った夏の昼下がりのことだ。

そんなおっちゃんも、ある日を境に「最近、見ぃひんな」って事もしばしば。

学校帰り、あれだけうっとおしく感じてたのに…いつでも捜してしまう

どっかにおっちゃんの姿を 交差点でも 路地裏の窓

そんなとこにいるはずもないのに。

今思えば、そこにおるだけで安心感があったような気がする。

そう、地元のおっちゃんなんてね、仲良くしてて損はない…はず。

特に女の子は、なんかあったらすぐに店へ逃げ込んだらええぞ。

私はおっちゃん待ちやから、遠慮せんと「おっちゃん」って呼んだらええ。

ただ、知らんおっちゃんには絶対ついていかないように!

うーん、ええのと悪いのがおるからな…。

子供たちが安心できるええおっちゃんを目指さなアカン。

そういうものに 私はなりたい。

2023/10/02

2周年(993話)。

神は細部に宿る。

細かなところまで気を配って作られたものこそ

良いもの、美しい作品になるという意味である。

わかりやすい例でよく耳にするのが、ディズニー。

例えば…

サンダーマウンテン?ジェットコースターでね

滑走している時にチラッとしか見えないものにまで

ディテールにこだわっているからこそ

今なお、あれだけえげつない人気を誇っているのだろう。

「確かに…なるほど!」って、2年前、羽衣店を出店するにあたり

こんな姿勢で営業させていただきます!的なポスターを作る際

細部にまでこだわる…っていうか、遊び心を入れておいた。

食べた後の感想で「美味しい」とか「旨い」とかがあるでしょ

うーん、なんつうの、「美味しい≒旨い」をずっと感じていて

じゃあ、お惣菜って「オイシイヲカガクスル」必要があるやん!

そんなね、ポスターを掲げさせていただいているのだ。

そこには、図形や化学反応式がいろいろ書かれている。

ただ、私は理系なわけがないので、式はすべてデタラメ

例えば…

H2+O2=H2O

H2O×100℃=OU(お湯)

OU+88(葉っぱ)=OTEA(お茶)

OTEA+5・1/2(ご・はん)=ZZZ…(お茶漬をすする音)

ってな具合である。

いや、まあ、その、えーっと、誰もね、興味がないっつうか

そんなところまで、誰がじっくり見んねん…知らん、知らん!だ。

誰にも気づかれずに2年が経過した結果、自分で言っている…

いや、ええねん、それで!細部にまでやからええねん!

そう、何を隠そう、このポスターのおかげで

羽衣店は2周年を迎えるわ…けだ…が…

アホか!んなわけないやろ!である。

申し訳ございません…独りよがりをお詫び申し上げます。

すべては愛すべきお客様方々のおかげである。

地域の方々のご要望がなかなかつかむことができず

ご迷惑をおかけしながらも、いろいろとご指導いただき

あったかい目で見守ってもらえたからこその今日である。

心からお礼申し上げます!

誠にありがとうございます。

また、お取引様においても物流問題とか物価高騰とか

なんとかね、いろいろと対応していただき、

誠にありがとうございます。

そして、新しいスタッフはお客様とコミュニケーションをとり

改良に改良を重ねてきたからこそ…とか思っちゃうと

誠にありがとうございます である。

うーん、2年か…はやいなぁ。

これからも変わらぬご愛顧を賜りますよう

どうぞよろしくお願い申し上げます。

東京オリンピックイヤーに出店させていただいたので

開会式で描かれた「へのへのもへじ」を引用した私直筆の

「へのへのウマシ」君ともどもご来店お待ちしています。

2023/09/24

仁。

昔の話だけど、私は剣道を小中高と続けた。

当時、しんどいだけで何がええねん!としか思わなかったが、

大人になると、剣道というか武士道ってめっちゃええやん!に変わる。

で、息子3人とも日本男児なら小学校の間ぐらいは剣道せぇ!つって

泣こうが喚こうが関係あらへん、首根っこつかまえて通わせた。

しかも、日本の正しい座り方は「正座や!」つって

書道もそろばんも、正座の習い事みないっとこか!と通わせた。

良いのか悪いのかわからないが、ま、今さらどうにもならない…。

さて、当時の私、厳しい道場でほんまに嫌々通ってたわけなんだけど、

剣道の初歩の初歩「礼」に関しては、身体に染み付ついてたりして

今となってはね、本当に有難く思っている。

ただ、そんなこと言ってる割には…と未だに気になってることがひとつ。

結婚式。

えーっと、ま、女性っていうか妻はウエディングドレスがいい!ってなる。

ってなると、必然的に教会で結婚式を挙げなければならない。

誰や知らん外国人の神父さん?が「ナンジ、ヨイトキモ…」って言う。

いや、ええねん、別に嫌いじゃないし、そんなもんや!思うねんけど、

イエス・キリストは「えっ、誰?」ってなってるやろな…って思ったわけ。

だってね、何十万回と日本の神さんに頭を下げてきたわけ、ずっと剣道で。

道場に入ればペコ、稽古始まればペコ、神前に拝礼!いうてペコ…

すべてに神が宿るから、ペコペコと飽きもせず、ペコリイズム全開である。

そやのに、あんなにしてきて、ここ一番って時にだ、キリストを選ぶって…

天照大御神は器がでかいから怒らんやろうけど、3つぐらい下の神さんは

「あいつ、なんやねん!嘘やろ…なんで?外国の神さんとこ行くねん!

ってか、ええの?そんな急に?まずは、ワシらに挨拶すんのが筋やろ」

ま、口にはせえへんやろうけど、心の中で思ってんちゃうか?ってなった。

それぐらい日本の神さんには申し訳なく思い “せめて…”

とお詫びの意味を込めて、お色直しに関しては

「すまんけど、俺、袴を穿かなアカンわ…おまえ、着物にしぃ…お願い!」

と、妻へ拝み倒したのを思い出す。

剣道を長く続けてきたからであろう、

めっちゃ日本思考に仕上がっているような自覚まである。

で、なんやろう、次男がそうなってきてるんちゃうか…と。

彼は高校1年生で、兄弟で唯一いまだに剣道を続けている。

たぶん、そのせいだ、思考が、令和っぽくない。

家で、寝る時には「ベットはいらん!布団がええ」とか

飯を食う時も「椅子はいらん!地べたに座って食う」とか

高野豆腐・芋の天ぷら・蕎麦・白米が好物とか

まさか、舶来のものを受け付けないようにしているか…も…

んっ?その調子だと、おまえ、将来、結婚式…なんて心配したが、

中高はキリスト教精神の学校だから、私みたいにキリストが「誰や?」

とはならず、「おー、おまえか!」になるやろうし、そこは安心する。

いやー、なかなかザムライのそんな次男が誕生日を迎える。

武士道精神でめっちゃ大切な「仁」を名前につけた甲斐があった。

とはいえ、うーん、「はあぁぁ、明日も稽古やぁ」とか うるさい。

黙れ、小童!

それを乗り越えさせるためにやってくれてんねん、先生は!

そんなもん、休みにした方が先生かて楽やけど、すんねん、先生って。

子供のために献身的な「先生」とか「指導者」には、ホント頭が下がる。

次男よ、義とか仁はどこいった?礼わい!感謝せぇ、あほんだら。

ともあれ、誕生日おめでとう。

2023/09/18

対等。

「ちょっとお話があって…伺ってもよろしいでしょうか」

お取引様からこんな連絡を受けると、十中八九「値上げ」の話だ。

ま、今はね、こんな状況だから理解を示しているつもりなんだけど、

あーだこーだいろいろとお話してて、めっちゃ嫌なのが

「すいません…すいません…」って何度も謝り倒されること。

なんや?こっちがえらい上の立場みたいな…ってなる。

ほんで、新しい金額が書かれた用紙をね、私の目も見ずに

下向いて恐る恐る2・3発どつかれるのを覚悟顔で提示されること。

いや、そ、そないに…対等に話しよや?である。

私が「誰や思てんねん、客やで!」的な態度なんかをするとでも…。

また、言わな損やで!言わな何もせえへんで!といったように

交渉は、ごねたり、値切るのが当たり前みたいなね…あれも、ほんま嫌。

そもそも、大阪人って「値切ってなんぼ」なイメージが強い。

じゃあ、あんたは一切せえへんのか?言われたら、えーっと、あの、あれ、

電気製品とかあっち行ったりこっち行ったりする買い方が好かん。

買物するのになんで疲れなあかんねん…みたいなね

義理?かな…私は1回買うたらずっとそこで買い続ける派である。

関係性を築き、「あんたが言うんやったら値」で、気持ちよく買いたい。

うーん、価格交渉といえば、三方善しのタクシーの話が好きである。

昔の話なんだけど、タクシーに3人で20円って交渉成立した後に

めっちゃ急いでる人が2人、「いけます?」と同乗をお願いにきたと。

「どうぞ!」とそのまま発進しても差し支えないが、

運転手さんは契約と違うから不快な思いをしなきゃいけない。

なので、全員で5円ずつ支払うことにしようってなった。

運転手さんは5円増えるし、2人は気兼ねなく同乗できるし、

最初の3人はちょっと窮屈だが安くなったし、三方善しやん!ってやつ。

常に売り手・買い手・第三者が共に喜ぶことのできる

「三方善し」の視点を大切にしていきたいと心掛けている。

そう、売り手と買い手ってのは、対等が基本原則ではないだろうか。

そして、そしてだ、妻とも対等が基本と考える。

売り手買い手と同じように、どっちが上とか下とかはない!はず。

ただ、最初の方はよかったけど、長くつきあってきた今では

間違いなくね、しれーっと上いっとんな…である。

トントンやったはずが、気ぃついたら、はるか上におる。

まあね、そりゃね、私が悪い、私が。

だって、脱いだ服はええかげんやし、夕飯いらん言わへんかったり、

家事は手伝えへんし、家のこと何も知らんし、めっちゃルーズやし、

妻からしたら、対等って…?なにがやねん!であろう。

先日も、あれっ?思てるよりだいぶ下やな…と感じた。

夜中12時を回ってお風呂に入っている時だ。

私の携帯電話が鳴っているのに気づく。

「こんな時間に電話って…スタッフに何かあったんちゃうか?」

ビチョビチョのまま、慌てて飛び出し、確認すると…

同じ家の2階にいるはずの妻からだ。

「おまえかい!なんやねん?ビックリするやろ」

「今、思い出してん。表の電気、消してほしいねん」

「い、い、いや、ワシ、今、風呂や、風呂。風呂入ってんねん」

「あはは…ごめん。ゴロン寝たら、もう、動かれへんようになって」

うそつけ、あははやあるかい!である。

妻でビジネスパートナーの時は対等だったように思うけど、

今ではプラス息子3人のお母さん…そら、対等なわけがない…

発言撤回やな、すんません…何なりとお申し付けください。

2023/09/11

妄想。

私は、自分で言うのもアレだけど、妄想癖が、ちょっと…。

いや、まあ、その、変な妄想を常にしているわけではなくて

自分の考えを遥かに超えたことが起こった場合、

相手に何かしらの事情があるんちゃうか?と妄想するのだ。

そうすることで、結構、ややこしくなるのを回避できたりする。

そう、人とのトラブルって、「情報不足」の原因がまあまあ多い。

「それやったらそうと言うといてや!」みたいにね

その情報を知らなかったから怒っちゃったりして、ごめん…とか。

うーん、のっけから訳のわからん話になったのは他でもない

ちょっと気になることがあって…あれあれ、電話の営業である。

ぶっちゃけ、電話で営業するのはホントやめてほしい!

「えーっと、社長、いらっしゃいますか?」

えらい安もんの社長みたいにぬかして…タダちゃいまっせ!だ。

あんたは都合ええか知らんけど、こっちはさぁ…である。

先日、何度も何度もアホみたいに多過ぎて、ちょっと酷かった…。

私は、安もんかもしれないが、会社では親という立場なので

スタッフはみんな自分の子という感覚だから、お昼ご飯はね、

全員が食べたであろう時間にならないと食べへん自分ルールがある。

子より先に親が腹いっぱいって…それでも、親か!みたいな。

で、その営業電話が、ちょうど遅めの昼飯時にかかってくるのだ。

「社長、〇〇とかってどうでしょう?」

「すんません、結構です」

「なるほど、あのですね、弊社は…」

いや、先、行くな!である。

「いらないです」言うてから、もう一回グッってくるあの感じ…

いや、俺の話、聞いてへんかったんか?ってなる。

まあね、グッって行け!って上司に言われているんでしょう。

なんやったら、グッグッ負けずにグッぐらいは常識や!とか。

悪いけど、さっきお湯を入れたUFOのことで頭いっぱいやねん…だ。

ほんでね、たぶん、お昼時は先方がご飯食べてたら悪いから…

なんて、ある程度の妄想をしてね、気を遣ったうえで

15時とかに電話してくれているんだろうけど、

ごめん、俺、今やねん!である。

まあね、そら、情報がないねんから仕方ないと思う。

ということで、そうなんです、私のお昼は遅めだから、ええ。

情報不足で もめたりしない様に綴っておきたい。

さて、仕事を終え、家に帰ると、妻がなかなかのご機嫌で

話を聞くと、息子のバイト面接が合格したからだという。

なんじゃそれ!ではあるが、ま、息子を交え、面接話に花が咲く。

あっ、面接といえば、以前、えげつないのがあった事を思い出す。

面接中なんだけど、口がモゴモゴ動いてるわけ。

で、面接中にだ、なんか食べてるなんてことは、まさかありえへんと思い、

うーん、もしかしたら薬かなんかを口に入れとかな死ぬ…みたいなね

世界で数人しかいない奇病?たぶん、そうや…と妄想し、スルーしてたの。

しかし、気になって気になって仕方ないから、意を決して聞いてみた。

「間違っていたら、ほんまに申し訳ないんやけど、なんか食べてます?」

「あっ、忘れてました…、飴です」と。

いや、こらっ、舐めてんか!って言いかけて、あー、舐めてんや…と

妙に納得して、俺の病気のくだり、返してくれ!ってなった話である。

ま、結果はどうあれ、相手を想うや…そんな世の中にならな…

じゃあ、今の時代、営業を電話って手段は…もっとさぁ、ねぇ!である。

2023/09/04

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  1. ヤッホー!もとちゃん…こんなのでも良いですか? より

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