誰やねん。

剣道の稽古終わり、三男坊といっしょに帰っている時だ。

「こんにちは~。えっ、何番目の子?」「こんにちは~。三番目の息子です」

「いや~、大きなったなぁ。上の子はいくつになんの?」「中1と高1やわ」

「早いな~、そら、うちも歳とるはずやわ。ははは…」「ははは…」

このやりとりは、もう何万回と繰り返してきただろう。

「今の誰?」三男坊が聞いてくる。

「うーん…誰や?ま、お客様なのは間違いないやろけど…」である。

大阪のおばちゃんは、道で「こんにちは」言うたら誰とか関係ないねん

ぎゅって距離詰めてくんねん、いちいち気にすな、商売人にならんかい

次、会ったら飴ちゃんくれるから「おおきに」言えよ などを三男坊に教える。

そういえば、昨日もたまたまスーツを着てたら

「おっ、なんや、市会議員にでもなるんか?」と、どこぞのおかあさん。

いや、もう、誰やねん!である。

ただ、この もひとつ誰かわからない方々にも応援していただいて

日之出屋御陵前店が54周年を迎える。

差出人不明ではあったりもするが、たくさんのご愛顧を頂戴しているのだ。

店の営業に限らず、剣道の稽古ができるのも、スーツ着て勉強会へ行けるのも

昨日と何にも変わらないような何でもない今日があるのも すべて!

誰かのおかげなわけで、むっちゃ有難いことで感謝しなきゃならない。

ヤ、ヤバイ…誰やねん!言うてる場合やなかったわ…申し訳ございません。

そうです!54年間、当たり前のように一日一日を積み重ねてこれたのも

先代はもちろん、今まで関係のあった方々のおかげであり、

ご協力いただいているお取引様のおかげであり、

頑張ってくれているスタッフのおかげであり、

そして、そして、たくさんの愛すべきおかあさん方々のおかげである。

これだけいただいているのに、返さんかったらどえらい恩知らずだ…。

来週は御陵前店・南口店で大創業祭セールを開催いたします。

それはもう、誰やわからん…ってことがないように

ひとりひとりお客様に密着し…て…そう、そう、

「地域密着型」とかってのを超越してですね

「顧客密着型」を目指して頑張らせていただきます。

そんなことを考えながら裏口から店を出ると…あっ、また、鳩や!である。

いやね、高架下だから裏口のちょうど真上に巣?っていうのかな…

鳩が集まってフンを落とすから掃除が大変なのだ。

ガムテープをグルグルにしてボールを作り、軽めにね、投げて追っ払う。

すると、「にいちゃん、何してんや?」とおっちゃん。

「鳩ですねん、鳩。鳩で難儀してますねん。」

「鳩はどないしても、また来るぞ」いうて自転車で去っていった。

いや、だから、誰やねん!

三男坊よ、すまん、おばちゃんだけやないわ、おっちゃんもや…。

2010/10/22

照れる。

いとこが結婚するんだけど、コロナってことで結婚式はしないとのこと。

男は別にどうでもいいが、女性はね、ウエディングドレスなんてのもあるし、

ご両親へお手紙読んで…本人もお父さんも友達も会場みんなで、くー!つって

涙ちょちょぎれるやつは、どないかしてやってほしいな…とか思ったりする。

ほんまに…コロナウイルスはいろんなもんを奪いやがって…だ。

で、ま、結婚式はめっちゃ素敵でいいんだけど、あの「誓いのキス」だけはいらない。

日本人は人前でそんなことはしないはずなのに、

なんや、急に、キリスト教って…みんな平気で…。

いや、ほんと、見てる方も見てらんない…スゲー照れるのね。

年齢を重ね、だいぶ慣れてはきたけど、最初の方なんて

「♪Can you celebrate~」とか音楽がかかるだけで、もう恥ずかしかった。

また、2次会から来たやつが「あっ、俺、見てへんし…」とか言って

酔っぱらってんのか知らんけど、「チュー!チュー!」なんて煽ったり。

いや、なんで、見たいねん!である。

なんやねん、ええやんけ、照れくさいやろ…って、チラッと目をやると、

ま、当の二人は「え~!」とか言いながらも、そない嫌な感じでもない…な…

って、なんや、するんかい!すな、すな、チューを人前ですな!である。

ほっぺたにいく感じのヤツやったらまだ見てられるけど、向き合ったら…

その瞬間に私は下を向いているので、今までほとんど見たことがない。

いや、ま、あの、その、別のヤツはね、いくらでも夢中になって見れるんだけど、

知ってる人だからなのか、それぐらい照れるっつうか、恥ずかしいのだ。

この感覚を見事に遺伝されたのが三男坊である。

例えば、ドラえもんを家で見ていると、のび太がしずかちゃんと

いい感じになったりしたもんなら、部屋を出て行ってしまう。

どこでもドアからのしずかちゃんの入浴シーンなんて、もってのほかだ。

それだけではない!嘘がばれそうになる時も、友情が際立った時なんかも、

男女の以外恥ずかしくなるようなヤツ全部が見てらんないらしい。

俺以上やな…である。

うーん…しかし、いつもお弁当は大盛りで!と念をおすぐらい頼むのに

遠足でブドウ狩りへ行く日は「弁当は少なくていい!」と

遠足をほぼ試合の姿勢で挑むそんな彼もいよいよ10歳である。

上の二人がだいぶ大人になりつつあるので

まだなんでも恥ずかしがる子供っぽい彼が可愛くて仕方がない。

しかし、10歳にもなり、どんどん大人になっていくのだろう…。

まさか、人前でチューとか…いやいや、まだめっちゃ先の話である。

とにかく、今の時間をできるだけ共有するようにしなきゃ…。

せやけど、YouTube、なかなか手強いからなぁ。

なにわともあれ、三男坊よ、誕生日おめでとう!

2020/10/13

親孝行。

先日、ある勉強会でめちゃくちゃお世話になっている大先輩から

「101周年」の記念品をいただいた、私みたいなものに…あざーっす。

ま、その会社は京都にあるんだけど、老舗の多い京都では

100年なんてまだまだ道の途中どすえ的な感覚とよく聞く。

いやいや…、凄いことやん!100年って戦争も乗り越えてるやん!

私からしたら「どえらいことやん!」なんだけど…

そう、これだけの偉業をなされている会社のトップは決まってこう言う。

「いやいや、たくさんの方々のおかげです」と。

半沢直樹ではないが、感謝と恩返しが凄まじい…。

で、ま、確かにそうなんやろな…なんだけど、想像でしかないわけだ。

だって、私はそれを経験していない。

言葉ってのは、めちゃくちゃ目の粗いコミュニケーションツールだから

話を聞いたり、本やテキストを読んで解ったつもりでも、

経験やその立場にならないと言葉の本質までは間違いなく理解できない。

例えば、うちのスタッフが妊娠してるんだけど、

鼻から西瓜なんでしょ?というえげつない表現でしか例えられないように

男の私は出産の大変さなんてのは、どれだけ勉強してもわからない。

実際は、えっ、西瓜って?いやいや、そんなもんやないからな!

っていうんだから、そりゃあ、もう、ひえ~…女性はやっぱ凄いな…である。

「親孝行」ってのもそうだ。

若いときは、めっちゃ大切なことってのは理解できる。

ただ、親の立場になると、なんかニュアンスが変わる。

わが子に対して親孝行してほしい!なんて微塵も思ったことがない。

元気に生まれてきた瞬間に親孝行のほとんどが終わっているのだ。

生まれてきてくれて、マジでマジでありがとう!なんてね。

で、ほとんどだから少し、ホントめっちゃ少し残ってるんだけど、

それは、私より長生きしてくれると完結する。

そうなんです、先日、次男が誕生日を迎えた。

中学1年生だから、多感な年ごろでさまざまな悩みを抱えていることだろう。

しかも、コロナウイルスのせいで「生きる意味は?」なんて

大人でもスゲー難解な基本的な問い掛けにまで

向き合わうことだってあるかもしれない。

考えなきゃいけないことがたくさんあるんだろうけど、

私からしたら、ただただ生きてるだけでめっちゃ意味がある…

ってか、それがすべてなのだ!

なんか、ショッキングなニュースが続いてたので

こんなことをふと思う今日この頃…。

息子3人のなかの真ん中だからか、なかなかの世界観に驚くことがあるが、

とにかく笑顔で一日一日を楽しんでくれることを心から祈っている。

君の誕生日をブログに綴るのが遅れたのは

決して、決して、忘れてたわけやないからな!

どうか許していただきたい。

親孝行な次男よ、誕生日おめでとう。

2020/09/28

アート思考。

お客様から「あんた、ブログはどないしたんや?」と。

いや、まあ、その、バ、バレた…である。

で、たった今、パソコンと真摯に向き合ってるわけだが、

地蔵か!ってぐらい指も何も動かさず、フリーズした状態が続いている。

なぜ固まっているのかっていうと、そう、綴るようなネタがない…。

とにかく、自粛!自粛!なんて、なんかしらの力が働いて

行動を起こせていない…起こそうとしない…そんな自分がいるからだ。

命には限りがあるので、自粛してる時間なんてあるかいな…

頭ではそう考えたりするんだけど、うーん、なんかね…である。

さて、「この頭ではそう考えたり…」についてだが、

世の中の経済を回さなきゃ…って、私を含め多くのビジネスマンは

たぶん、いろんなことをめっちゃ考えたりしているのだろう。

いやね、先日、あまりにもどこかへ出かけたく本屋さんへ行くとだ

平積みされてる本が「〇〇思考法」「〇〇の考え方」的なものが多く、

「あら、まあ、世相を表しとるなぁ…」なんて感じた次第なのね。

ま、パラパラとどれを読もうか探してるなか

「13歳からのアート思考」ってのに興味が湧く。

13歳から…っつうから、まあ、うちの子供たちにもええかな…

ぐらいの気で読み始めるも、これがまた、なかなか面白い。

じゃあ、もう、なんかね、いろんなものをアート思考で見ちゃって

このブログさえもアートとちゃうか…そんな気さえしだしている。

で、興奮して妻にその本の内容を話しすると

「あんたは、そういったジャンルの本を読まへん過ぎ…」と一蹴。

その道の人はちゃんと勉強してるからと…。

恥ずかしいから、イキるなよ!と…。

おっとっと、危ない…危ない…。

なんか、ジャッキーチェンの映画を見た後に

酔拳とか蛇拳をあたかも習得した気になった人みたいになっていた。

ボッボッボッボッ…とか、口でいったりしてね。

いや、ホント「俺ってアーティストやから」の顔してたもん、すっかり。

あれだけイキッたらアカン!イキッたらアカン!と

自我を没却していたつもりが、イキッたヤツになりかけていたのだ。

いや~、人と会わないってのはホント良くないね。

やはり、本やテキストからでは本質は学べない。

人は人からしか学べないのだ。

リモートって策はあるけど、最近、凄まじい壁を感じている…。

すんまへん、コロナウイルスはん、もう堪忍したってください。

あのね、ブログ、書くことおまへんねん。

よろしくお願い致します。

2020/09/15

高校一年生。

人生には転機っつうか、ターニングポイントってのがある。

いくつかあるが、「長男の誕生」はそのひとつだ。

結婚したら、子供なんてちょちょいのちょいってできると思ってた。

それがだ、なかなかできなくって、妻は病院にまで相談にいく始末。

病院へ行く日には車の中で「春夏秋冬」という歌が流れている。

♪今日ですべてが終わるさ~、今日ですべてが変わる~…

せ、切ねぇぇぇ…である。

で、実際に生まれた日ってのは、みなが言うほど感動しなかったのだが、

「妊娠したみたいやわ…」と妻から告げられた瞬間の喜びといったら…。

もうね…

♪今日ですべてが報われる~、今日ですべてが始まるさ~なんてね

跳びまわって喜んだのは忘れもしない。

そんな彼が16歳を迎えた。

彼が誕生して1年が経とうとした時ぐらいに食育の師匠と出会い、

「食」に携わる仕事をしているのもあって、せや、想いをつづんなきゃ!

とかいって、ブログを始めたのだ。

だから、このブログを綴り始めてはや15年ほどになる。

ほんと、あっという間である、すくすくと育ってくれて…

私は誰かに身長を聞かれると178.5㎝のところを「180!」なんて

サバをよんでいるのに対し、彼は正式に180オーバーと私よりでかい…。

ま、身体だけがでかくなって、中身はペラッペラなところはあるが、

自分の人生について、いろいろと考えてもらわなきゃいけない。

親孝行ってのは、元気に生まれた瞬間にほとんどが終わってるし、

私が思う道を歩まなきゃいけない!なんてことは、これっぽっちもない。

もちろん、相談にはのるから何だって聞いてくれてもいいけど、

なんやかんやいうても最後は自分である。

うーん、だって、高校一年生やもんな…。

俺が高校一年生の時って…うわっ、あんなことしたりする歳かいな…。

えーっと、私からのお願いは、兄弟仲良く!ってのと、

先生や友達との出会いを大切に!ぐらいかな…。

あとは、精一杯、悩んでください。

長男よ、誕生日おめでとう!

2020/08/24

FOR THE GREEN EARTH。

いや、もうね、やばい、めちゃめちゃ暑い…ってか、熱い。

「毎年、こんなこと言うてるなぁ」なんて会話になったりするんだけど、

んっ、ちょっと待って、ま、毎年?である。

ゆでガエルの法則じゃないけど、毎年、ちょっとずつ気温が上昇してて

気が付いたら「あれっ、ゆでニンゲン?」とか笑い話にもならない…。

じゃあ、何か策を講じていかないと…である。

で、その策のひとつに挙げられるのが「レジ袋有料化」。

ま、これには、賛否両論さまざまな意見があるようだ。

政府だって、これでプラごみが減るなんて思ってもいない。

だって、減るであろうと考えるならば、

「ダメ!絶対、アカンで!!」とかってやめちゃえばいいのに

そこはあえての有料化なんや…であったり。

そもそもレジ袋を全廃したところで…たった数%でしょ…だったり。

「ほな、全然、意味ないやんけ!」

こんな声がめちゃくちゃ聞こえてきそうだし、

スゲーわかる!って気持ちにもなるんだけど、

意味のないことを続けていくってのはできないわけ。

例えば、午前中はここに穴を掘ってもらって

午後からはその穴を元通りに埋め直すっていう仕事を与えられたら

間違いなく続けてられへん、意味が無さ過ぎて…。

なので、どないか続けていくことを考えるなら

この「レジ袋有料化」ってのを意味があるものにしなければならない。

経済産業省だっけ…そこがいうには…

「普段何気なくもらっているレジ袋を有料化にすることで、

それが本当に必要かを考えていただき、私たちのライフスタイルを

見直すきっかけとする」っつうことなのだ。

そこで、日之出屋としてはエコバッグを作ることにした。

レジ袋の代わりにマイバッグを…ってことでね。

タイトルは「FOR THE GREEN EARTH」。

緑の地球のために…我々ができることを…

ま、そのバッグを使うことで見直すきっかけになれば…である。

498円で販売させていただくのだが、

1割は地球保護団体とかに寄付をさせていただく。

デザインもナチュラルな感じで…うーん、気に入っている。

販売させていただくが、もちろん、愛すべきプレゼントも考えている。

私にも目に入れても痛くないジャリが3匹もいるので

彼らが大人になった時に少しでも暑さが緩和できるよう

今からせっせと種を蒔かなければならない。

レジ袋有料化は、ホント、何かを考えるきっかけである。

緑の地球のために…。

よろしくお願い申し上げます。

2020/08/18

10周年。

いやね、10年である。

昨年はもちろんのこと9周年だったわけだが、

今年のこの「10」っつうのは、なんやろう…

区切りっつうか、9とは違い、やっぱり感慨深いものである。

10年前、オープンさせていただくにあたり、

ま、ちょっと…いや、だいぶ天狗になってたってのもあるが、

お客様は当たり前のように来てくれると思っていた。

ところが、どうだ、お客様は来てくれない…。

そもそも、そこに店があることも知らない…。

その時、すでに40数年営業させていただいている本店の恩恵、

先代や父親の恩恵があっての自分ってのを思い知らされたわけだ。

いやいや…それだけではない!

いまだに亡くなった先代と同じ歳ぐらいの愛すべきおかあさんから

「にいちゃん、疲れてんか?身体気ぃつけや!」なんて声を頂戴する。

私からすれば「いや、あんたや!」と言いたくもなるが、

孫を見るかのような目で気にかけてくださるように

たくさんのお客様からの恩恵がハンパでない。

今日も、10周年大感謝セールの影響もあって

たくさんのお客様がご来店いただいたわけだが、

もちろん、これは当たり前のことではない。

これだけスーパーマーケットがたくさんあるのに、うーん…有難い。

しかも、コロナによって何でもない日常がぶち壊され、

当たり前のことが、本当に当たり前のことでなくなった。

この10周年とコロナが同時期に…って話なんだけど、

私にとってこれはただの偶然ではなく、必然と捉えるならばだ

今の自分はたくさんの方々のえげつない恩恵があってこそであり、

当たり前と思っていることに感謝を忘れるな!ってことである。

じゃあ、受けた恩は返さなきゃ…ってか、おじいは死んじゃってるし…。

であれば、ご協力をいただいているお取引様に

また、毎日頑張ってくれているスタッフのみんなに

そして、そして、たくさんの愛すべきおかあさんに

受けた恩は、次のものへ…ねっ、感謝とともに…

じゃないと、そりゃあもう、くそったれのただの恩知らずである。

この10年で本当に成長させていただいたが、またまだ道の途中。

わが社に集う人々の物心両面にわたる豊かさづくりを行っていくには

今年は、間違いなくステップアップの年である。

これからも変わらぬご愛顧を賜りますようお願いするとともに

ご指導ご鞭撻をどうぞよろしくお願い申し上げます。

2020/07/27

塩男。

現在のお取引のなかで生産者が直接持ってきてくれたり、

直送していただいているアイテムが結構ある。

で、まあ、納品だけって…なので、いろいろと話をするんだけど、

よく「どない食べたら一番美味しいっすか?」の話に。

すると、「そやな、塩だけで…」みたいなことが多い。

そう、素材が良ければ何もしなくても素材の旨みでいけるってわけだ。

なるほど…ってことはだ!美味い塩はどれやろ?って興味が湧き、

奈良県の有名な塩の問屋さんに営業へ来てもらうことに。

じゃあ、社長さん自らお越しくださって

塩だけの話を軽く一時間半ほど熱く語っていただいた。

もうね、ホント、「塩だけ」他は何もいらない…お腹いっぱい…である。

しかし、これだけ情熱を持ってるってのはカッケーのね。

堺の老舗「やまつ辻田」さんの社長もそれにあたる。

夏限定の「暑気払」ってのがあって「いるか?」とのご連絡。

堺駅南口店をオープンするにあたり、お取引させていただこうと

お伺いしてからのお付き合いだから、まもなく10年だ。

初めてお会いした時は「えっ、武田信玄?」なんて、たじろんだほど。

剣道の腕前は凄まじく、私も長いこと剣道をしているが、

そんなもん、足元にも及ばない…。

剣道の試合会場でご挨拶にいくと、「どうや?」って聞かれるもんだから

「ええ、お客様に支持さ…」って話だそうとしてるのに

「違う!剣道や。稽古しとんのか?」

なんて、剣道への情熱がハンパやないし、

だからこそ、仕事への情熱も凄まじいのでホント尊敬している。

結局、それが老舗なんだし、たくさんのお客様から支持をいただけるのだ。

で、その「暑気払」だが、スゲー希少な商品なのに声をかけていただき、

気にかけてくださってるというか、本当に有難いし、そう、カッケーのである。

このように、信念を持って仕事に情熱を燃やす社長さんを想うと

私なんてまだまだやないか…なんて自問自答する。

まもなく、堺駅南口店が10周年を迎える。

どこか私の信念たるものを試されてるような気がしてならない。

うーん…ってなってるのに、そこへ電話が鳴る。

長男がコンタクトにするだとかスマホの機種を変えたいだとか…って内容。

こらこらこら…長男よ、飾るな!飾るな!ええ格好すな!

男やったら中身を磨かんかい!

塩だけで旨い!みたいな素材になろう思わんか…なのだ。

えーっと、高校一年生やろ…俺が高校一年生の時はやな…

アカンアカンアカン…いっしょや、いっしょ!ワシもそんなんやったわ…。

長男よ、すまん…自分のことを棚にあげてたわ…。

そやけど、ほんまに恰好ええのはそんなんちゃうぞ!

いらんこと考えんと、いっしょに中身を磨いていきましょう!

2020/07/13

心の師匠。

先日、心の師匠がお亡くなりになった…。

始めてお会いしたのが、25歳ぐらいの時で

はじめて勉強会たるものに参加したときのことだ。

「こっちに座りなさい!」と、師匠が座られている椅子の

ひじ掛けに座らされて「ボーイハントしなきゃ…」とかおっしゃられている。

その時は、師匠のことなど何にも知らないアホタレでしたので、

おいおいおいっ、えらい元気なおばは…いやいや、

おばちゃんやな…とか思い、ヘラヘラしていたら

回りの偉いさんと思われる方々が「アカン!アカン!」の口で

こっちへ来い!こっちへ来い!と大慌てで手招きしていたのを覚えている。

それから、いろいろとご指導いただいてちょうど10年前である。

はじめて新しいお店を出店させていただいたのだが、

お客様が全然でえげつなく落ち込んでいる時に電話で一言。

「よかったやないの」と。

えっ、話聞いてました?お客様が来ないんですよ…だ。

「しっかり勉強させてもらいなさい」

もうね、少し天狗になってたのを感じとられてたのかな?である。

こんなことは、誰もが口にできるものではない。

たくさんの修羅場を経験されているからこそ…心に染みたのは忘れられない。

また「因縁果」という言葉を教えてもらって、めっちゃ大事にしている。

種があれば花が開くように、因果は自然の法則だが、

その間にある「縁」は光であり、水であり、土であり、

人は「縁」によって違う花を咲かす。

師匠とのご縁もそうだが、今までの素晴らしいご縁で今の私がある。

「諸行無常」この世には常は無い…今をどう生きているか?

今日は、天国にいらっしゃる師匠からガツンッと問われたように思う。

いやね、配達があって、なぜか「俺、行ってくるわ」と動かされた。

チャイムを鳴らして玄関をくぐろうとした時に頭をガツンと強打。

「あっ、だ、大丈夫か?あんた、もう忘れてもうたんか!気ぃつけやって…」

そうなのだ、久しぶりに向かった配達先の玄関は異常に低いのだ。

「うちの家は総理大臣でも頭を下げな入られへんで!わはは」

などと、昔、よく談笑してたのに頭を下げることを忘れていた…。

し、師匠、あれっ、偉そうになっていましたか…おかしいな…

そんなつもりはございませんが、なるほど…なんでもお見通しで…。

うーん…今もなお、ご指導いただけるなんて…ありがとうございます。

これからも天国よりご指導ご鞭撻をお願い申し上げます。

2020/06/22

商売とは…。

事務員さんがお取引様へお支払いをするのに

「こっちの銀行からの方が振込料が…」「ちょっとしたことやけど…」

なんて話ながら業務に取り組んでくれている。

そう、ちょっとしたことやけど…の感覚は非常に大切である。

こんな話がある。

「旅人がラクダに乗って砂漠を旅してた。夜になり、寒いので毛布を用意する。

じゃあ、ラクダが”ご主人様、寒いのでちょっとだけ毛布を私にも…”とお願いする。

”わかった。ちょっとだけな”と毛布を少しかけてあげる。

すると、ラクダが”もう少しだけ”と。”わかった””もう少しだけ””わかった”…

続けていくと、結局、ラクダが毛布を全部使い、旅人は寒い思いをした…」

少しぐらいなら、ちょっとぐらいなら、積み重なると大きな問題になるという

たとえ話を何かの講義で先生が話してたのを思い出す。

ただ、当時、「うーん、なるほど!」とか全くをもって思わなくて

「いやいや…、なんで砂漠?えっ、ラクダがしゃべる?なんやそれ…」ってなった。

一生懸命考えてくれたのか、アラブのことわざなのか、知らないけど、

ちょっと半笑いで受講していたのを覚えている。

で、何が言いたいかというと、「なんやそれ!」と思った話ではあるんだけど、

先生の忘れないでください!という大事な目的は見事に達成しているということ。

先生の目的は素晴らしいたとえ話をすることじゃなくって、忘れないでほしいってこと。

だから、別に「なんやそれ!」って話でもいいわけである。

思うに、カンニングも同じことが言えるのではないか?

カンニングは絶対いけないこと!って前置きして綴らせていただくが、

カンニングしたところって、まあまあ忘れずに憶えてたりする。

つまり、テストの本質というのは良い点数を叩き出すというわけではなく、

憶えるってことなので、実はカンニングもあながち…いやいや、ダメなんだけどね…。

いや、まあ、ここからが本題。

このコロナ禍で「仕事って?」とか「商売って?」なんて考えさせられた。

マスクの転売とか…もうね、汚濁にたえない世の中になるんじゃないかってほど。

二宮尊徳翁の言葉は世相を表していたように思う。

「道徳なき経済は犯罪であり、経済なき道徳は寝言である」

また、「片手に論語、片手に算盤」という至言を残された

日本資本主義の育ての親ともいえる渋沢栄一さんが

一万円札の顔になるのは、偶然じゃなくって必の然ね、必然である。

っていうことは、ただただ利益が出れば良い!ってわけではないようだ。

とはいえ、そんなこと言ってられない!という状況であるのも確か。

うーん、私みたいなしょうもないヤツが答えを持ってるはずもなく、

地球上では未だに答えも見つけられず、戦争なんかも無くなっていない。

ただ、このコロナ禍によって、本質とは?目的とは?経済について

いろんなことを考えさせられて、皆がめっちゃ良い方向に向かえばと願う。

よしっ、とりあえず、良い商売をされている企業様から

カンニ…ン…いやいや、しっかり学ばせていただこう。

死ぬまで勉強、学び続けなきゃ…。

2020/06/08

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