祈りのなかで。

先日、地域の小学校から3年生全員がお店へ探検にやってきた。

「値段ってどうやって決めているのですか?」

「売れるためにどんな工夫をしているのですか?」

などなど 矢継ぎ早に質問が飛んでくる。

か、か、かわいい…。

なかには、質問そっちのけで、とっておき情報を教えてくれる子も。

「この子とあの子は彼氏持ちで…あっ、その子は彼女持ちやで」

わはは…誰やねん、芸能リポーターか!である。

「もうええ、もうええ!」と、私の甘噛みの制止なんて振り切って

ガンガン話が止まらないところに愛すべきおかあさんが乱入。

「かわいらしいな~、えっ?なになに、彼氏もち?どんな餅や?」と。

「ちがうで!カ・レ・シ・モ・チ!!」

いや、ち、ちゃう…聞こえてへんのとちゃうねん、わかってへんねん。

ま、しかし、私はもちろん、来店されるお客様にとっても

かわいらしい子供たちと接すれば、自然と笑みがこぼれるってもんだ。

さて、この探検とか校外学習っていうのかな?

コロナで一時中断したが、毎年、受けさせてもらっている。

なのに、前もってお願いに来はる先生方は

「えっ、いいんですか!助かります!ありがとうございます!!」

なんてね、何度も何度も深々と頭を下げるから気ぃ使うわ…なのだ。

聞けば、断られるケースも少なくないらしい。

そりゃね、事情もあるだろうから仕方がないんだけど…。

じゃあ、うちはなぜにそこまでウェルカムなのか?

ま、スーパーマーケットで探検しがいがあるってのがひとつ。

あと、「俺が小学校の時、誰かしてくれたんやろうな…」っとこと。

いやね、PTA会長をさせていただいて鬼の気づきがあったわけ。

PTAって、はっきりいって、めちゃくちゃ面倒くさかった…。

ただ、この面倒くさいことを誰かがしてくれてたんや…って知る。

そう、「楽しい学校生活を送ってくれたら…」っていう

無償の愛にも似た返礼しようのない「祈り」のなかで。

「祈り」って「そうなったらええなぁ」の未来形で、

「気づく」って後で知るから過去形なわけでしょ…

だから、交わんなくて、普通に生活していると気づかない。

つまり、PTAの活動っていうのは子供のためというより

時空を超えて恩恵を受け取れる親のためではないだろか。

台風とかが来ると、当たり前の日常がありがたく感じるように

体感することがないと、なかなか気づかんからやっかいだ。

そもそも、我々は「祈り」のなかで生きている。

乾杯のご発声を…とか「ご健勝を祈念いたしまして…」なんてね

なんぼほど祈られ倒してきたか…と計り知れない。

そやのに、もう、すっかり忘れてるし、まったく気づいていない…。

で、ま、私はPTAをさせてもらったから恩恵を受け取れたので

じゃあ、返さなアカン…いや、なんかちょっと違う…

「勉強になったらええな」と祈りのなかでさせていただいてる。

今回やってきた3年生は、もうすでに忘れているかもしれない。

ただ、大人になってね、何かのタイミングで気づいてくれたら…

うーん、そん時は買物に来てカゴいっぱいにアホほど買って…や…

なんでやねん!ちゃうやろ…また同じようなことを次の子供たちへ。

心からお祈り申し上げます!である。

2024/09/17

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  1. ヤッホー!もとちゃん…こんなのでも良いですか? より

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