15の夜。
ちょっと前に諸事情でね、数日間、実家で過ごすことに。
仕事を終わらせてから夕食ってなるので、だいぶ遅くなる。
そんな時間から、オカンになんかしてもらうの悪いし、
「チンッしたら食べれるように置いといてや」とお願いする。
で、まあ、遅くにチンッして食べてるところへ、オカン登場。
「あんた、帰ってきてたん?ご苦労さん」
「おぉん、あー、ごはん、ありがとう」
「梨、むいたろか?」
いや、オカンか!である。
もうええ、もうええ!ってか、もうむいとるやないかい…。
48歳にもなるし、聞かれへん思てたけど聞かれるもんやな…だ。
なんやろう、アレやな、いつまでたっても、子は子なんやな…なんてね
半ニヤケで梨食べてたら、リビングのドアに手をかけたオカンが言う。
「もう、先寝るで おやすみ」
「あー、おやすみ」
「お風呂 はいりや」
いや、オカンか!である。
なんや…言うとかなこの子お風呂入れへんのちゃうか?とでも…
はいる、はいる、言われんでもはいるがな!勝手にさせよ…
ま、今でも「うるさっ」とか思うのに、中学3年の時やったら
♪誰にも縛られたくないと~なんて、オザキってたやろなぁである。
そう、うちの次男が15である。
ただ、彼の口から「うっせーわ」的な暴言をあまり聞いたことがない。
妻が何も言わないからか?いや、「ちゃん」づけでたまに呼んだり
文化祭とかにも行こうとするし、死ぬほど鬱陶しいはず…なのに、なぜ。
うーん、三兄弟の真ん中って謎が多いとかよく耳にする。
正直なところ、まだ掴みきれてないと言わざるをえない。
テストで良い点をとって褒められたい…とか
カッコつけて女の子にモテたい…とか
もっとあってもいいと思うんだけど、無いわけじゃないだろうが、
他人に自分をよく見せようという気が…と、甚だ疑問である。
ってか、逆に、ここまでナチュラルに生きてみたいわ…と羨ましく思う。
あと、なにより「剣道」が大きく影響しているように思う。
武士道…礼節を重んじる…とかそういったことではなく、
ただただ稽古で疲労困憊し、家に帰ればエネルギーゼロの状態だ。
どれほどの稽古なのか知る由もないが、彼の疲れ具合から推測すると…
100人を相手に斬って斬って斬りまくってきたと言わんばかり。
そうでもないとは思うが、自然体の彼がそう言うんならそうであろう。
なので、戦を終えた夜ってのは、足の裏にできた水膨れの処理に没頭し、
妻の小言どころか、無我の境地というか、何にも聞こえていないから、
ある意味自由になれた気がした15の夜であろう。
とにかく、素晴らしい師と友といっしょに剣の道を歩む君には
意識してないにしても、武士道精神が宿っていることは間違いない。
特に自分の名前にもある「仁」が育んでくれれば…。
武運を祈る。
次男よ、誕生日おめでとう。
2022/09/20
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