知らんがな!
愛すべきおかあさんが来店され、わざわざ私を呼びつける。
「にいちゃん、あのな、目覚まし時計が壊れたんやけどな…」
「にいちゃん、子犬を拾てんけど、どないかしたってや…」
「にいちゃん、あそこの〇〇のお店閉めるんやて…聞いたか?」
このような何でもない会話がしれーっと始まったりする。
ふんふん、なるほど なるほど…そやなぁ…
えーっと、どないしよかな…ちょっと待ってや…
あれっ、俺のこと、何やと思てはんねやろ…
うーん、じゃあ、ま、言うで…オ、オホンッ…
いや、知らんがな!である。
そりゃね、まさか「知らんがな!」で終わらせるつもりはおまへん…
せやけど、ま、わざわざ呼ぶもんやから
「何かいな~」って聞いたら
なんじゃそれ!やないかい…。
いや、まあね、納得のいく明確な答えだったのかどうかわからないが、
なんとか滞りなくうまいこと話が終わるのは終わるのだが、
なんやろう、えらいことに気づくのである。
それは、わざわざ私を呼びつけて話を始めなければ
このような内容のことを気軽に話をする人が周りにいないのでは…だ。
堺市でも65歳以上で4人に1人は独居高齢者と聞く。
別にね、「♪言いたいことも言えないこんな世の中は~ポイズン」ぐらい
町が反り返ってて殺伐としてるわけではないはず…と信じたい。
ただただ、気軽にね、話をする相手がいないのかな…なのだ。
で、スーパーマーケットってのは、買い物しなくてもだ
気軽に立ち寄れて 気軽に誰かと話ができる空間である。
そうありたい!とかではなくって
地域のコミュニティーとして、そう機能しなければならない!
明確な答えなんかはインターネットが解決してくれたりするが、
コミュニケーションはAIとかでは決して解決できないのだ。
そう、AIは「知らんがな!」とは絶対答えないから…。
また、活字の「知らんがな!」はどこか突き放したようで冷たく感じるが、
私の「知らんがな!」は違う、愛があるのだ、愛が。
なので、愛すべきおかあさん方々、お店に来ていただいて、
どうぞ遠慮なく「知らんがな!」話をぶち込んでください。
とにかく、「知らんがな!」と言い合える関係性を作らなきゃ、ねっ。
ご来店、お待ちしています!
2021/03/01
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