負けるわ…。

「ちょっと、おにいさん…少し、いいですか?」

あれっ?ここって、大和川南に位置するちょっと関西弁がお汚いエリアのはず…。

振り向くと、そこには芦屋もしくは西宮のマダムらしきたたずまいのお客様。

少しお話させていただいた後、去り際には

「ありがとう。じゃあ、ひとついただきますね…」と。

か~、丁寧な言葉遣いには、こちらも丁寧な言葉遣いになるってもんだ。

こだまでしょうか?いいえ、誰でも…である。

上品な言葉での会話に、「なんか気持ちええわ~」

なんていい気分になってるのもつかの間、いつものヤツが飛んでくる。

「ちょっと、ちょっと!ニーチャン。ニーチャンよ!!」と。

もうね、声が大きすぎて”にいちゃん”やなくって”ニーチャン”。

こだまでしょうか?のシステムを採用するとすれば、

「なんやねん!」レベルの”ニーチャン”である。

「はい、どないしましたん?」

「今日は、珍しいな~。おかあちゃん、来てるやん」と。

オカンがたま~に店に顔を出すとこれだ!である。

お店とともに歩んできた長いおつきあい~お客様とオカンと、時々オトン~。

で、そうこうしているうちに、別の愛すべきおかあさんが

「にいちゃん。おかあちゃん、来てるで」と。

いや…、さっき聞きましたし、そもそも知ってる!だ。

また、今日のことなんだけど、えげつないクラスになってくると、

お見合いをセッティングするかのように

「あんた、息子連れてきたで~」と、わざわざオカンのところまで連れて行かれ、

「いや、奥さ~ん。すんません、うちの子、アホでっしゃろ」って話を始め出す。

まあ、別にええけど、開口一番アホはないやろ…である。

しかし、お客様とのコミュニケーションを…と、心がけてはいるものの

創業から携わるオカンとお客様の歴史を目の当たりにすると、

私なんて歴史なんかは浅いし、まだまだ…と痛感する。

その時間はどうしようもないが、だからといって、オカンなんかに負けるわけには…だ。

私がらみの「いや、まだまだ…全然…」的な会話もいよいよ終わり、

「ありがとうございました!」って、意気揚々と仕事に戻ろうとするんだけど、

隣でオカンが「アカンわ…、年やわ…」なんてブツクサ言っている。

「どないしてん、なにがアカンねんな?たいがい楽しそうに話してたやん」

「いや…、名前、なんやったかいな?ここまで出てんねんけどな…」とオカン。

えっ?知らんの?あれだけ話しててか…。

オカンよ、負けるわ…。

2012/02/22

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これまでのコメント

  1. yumica :

    あかん、笑える・・。
    ひとり、声出して笑ってもうたやん。
    愛すべき堺のオカン話、サイコ~~(*^。^*)

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  1. ヤッホー!もとちゃん…こんなのでも良いですか? より

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