かまびすしい。
アルバイトのある高校生が期末試験にさしかかり、
片手には参考書をちらつかせてのご出勤。
「おー!励むねー。どれ、ちょっと見せてみー」と先生ぶる私。
どうやら国語の参考書のようだが、
今まで見たことも口にしたこともない日本語が羅列されている。
「んっ?かまびすしく…?なんじゃこれ?」である。
どないして使うかわからんし、あまつさえ、言いにくい。
「うわっ?全然わからんねんけど…?」などとブツブツ言いながら
読みふけっていると、「早く返してくださいよ!」がアリアリとした顔で
いぶかしげに私を見る彼女。
よっしゃあ!ここはひとつ、35年間日本人をやってきた先輩から
「あのなー、国語っちゅうのはな…」なんてええ格好しようとするが…、
昔、近所のおっちゃんから
「あのなー、漢字っちゅうのはな、文の前と後読んだら簡単や!」と教えられ
試験中、「おっさん、しばいたろか!」と怒りに震えた苦い記憶がよみがえる。
あかん!あかん!ええ格好したらあかん!
このパターンは往々にして失敗すんねん!だ。
なんてことをペチャクチャ話していると、
いたずらに時間が過ぎていることに気づく。
「すまん!すまん!はよ勉強せえよ。少年老いやすく…
いや、少女老いやすく学なり難しやぞ!わかったか?」
ひとりしゃべくり倒しておきながら
えらそうなことを言う私に彼女がひとつ例文を出してくれた。
「さっきからあれこれとかまびすしい!」と。
「えーと?かまびすしい…ってなんやったかいな?」
「やかましい!です」
なるほど!そういうことやな…である。
大人になると定期的に試験がないから、どうしても…。
いやいや…、「死ぬまで勉強」である。
で、邪魔したらあかんな…。失礼しました…。
2009/12/7
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