ゴキブリ。

「キャー!」

夜の12時になろうかとしたその時、

そんな妻の叫び声で布団から叩き起こされた。

小栗旬でも遊びにきたのかな?と台所へ向かうと

「なんちゅう顔してんねん!」っちゅう顔をした妻が

なにやら指をさして固まっている。

うわっ、めっちゃ久しぶり!って、ここ14階やで!のゴキブリである。

で、私が度肝を抜かれている隙をついた妻は

「はよ、やっつけてや…」とだけ言い残し、別の部屋へ。

そのスピードまさに速きことゴキブリのごとし。

「はよやっつけてや…」って無理やで…である。

ただでさえ虫が大嫌いなのに、虫という枠におさまりきらない

この悪魔とは今まで数えるほどしか対戦したことがない、怖すぎて。

武器は?と考えても、我が家には「ゴキジェット」のような近代的なものはなく

あるのは古来より脈々と受け継がれてきた伝統の新聞紙のみ。

しかし、やるしかない…である。

そーっと近づくも、緩急をつけて逃げ惑う悪魔を目の当たりにし、気が遠くなる。

なんぼほど気持ち悪いねん!だ。

その後、数分間、つばぜり合いの状態が続く。

結局、意を決して「メーン!」と踏み込んだ私が見事勝利をおさめた。

剣道習っててよかったー!

このときほどそう強く思ったことはない。

しかし、この悪魔は簡単に安息することを許してはくれない。

4日分ほどの新聞紙をもって葬ろうとしたその時

「カサッ…」と、なんかまだ息があるような…。

背中に100万ボルトの電流が走る。

「ヒエー!」と、目をつむって新聞紙をぐちゃぐちゃにし、ようやくゴミ箱へ。

「もうせえへんぞ!もうせえへんぞ!」とブツブツ言いながら

一直線に寝室へ向かった。

そして、落着きを取り戻しつつ、ウトウト…としかけたその時 

「きゃー!」 と。

まさかの2匹目…。

再度ゴキブリと戦うか、もしくは妻と戦うか迷ってしまった夜の話である。

 2009/09/10

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  1. ヤッホー!もとちゃん…こんなのでも良いですか? より

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