大儀。
”食育”という言葉は、以前と比べ、明らかに広がってきている。
少し前までは、なんとなくでしかなかった言葉だが、
BSE問題や偽装問題などから
自分の身を守るために食の知識が必要となったり、
「キレやすい子供は食生活が乱れている可能性が高い!」
「子供の肥満や生活習慣病が多発!」
と、メディアがよく取り上げることもあって
お子さんがいらっしゃる家庭においてはとくに深刻な問題と捉え、
”広がってきた”というより
むしろ、”せざるを得ない”と言ったほうが妥当かもしれない。
その”食育”だが、ほとんど誰も口にしていない頃から
一生懸命伝えてまわっていたのが、私の師匠・石原奈津子さん。
もちろん、今でも全国各地を飛び回って頑張っていらっしゃる。
子供が生まれたこともあり、食を担う職業に就く私も
せなアカン!と義務感に駆られ、
”かるがもクラブ”の設立に至ったのも、もちろん師匠の影響だ。
そんな中、”食育”のことを右も左もわからない私に師匠とともに
親身に後押ししてくださった方が先日亡くなられた。
「みんなの前でお前がやってることを発表せえ!」と、
頼りない私へ叱咤激励してくださったことが懐かしく思える。
「大儀をもって仕事をせなアカン!」とも、常々おっしゃられた。
スーパーにおける”食育”とは、ビジネスとしての戦略じみたことではなく、
おっしゃられるように「大儀」である。
だからといって、小難しいことを伝えようとは思わない。
家族と”食卓を囲む!””コミュニケーションをとる!”
などの極々当たり前のことをするだけ。
その食卓の会話に少しでもこのブログの話なんかが出てくれば、
と願うばかりだ。
そんなんでもいいですよね?師匠!中東さん!
天国から怒られんように盛大きばります。
ご冥福を心からお祈りいたします。
2008-06-09