はらぺこあおむし。
伊丹まで人形劇を見に出かけた。
絵本「はらぺこあおむし」(エリック・カール原作)を含む3本立ての人形劇である。
わざわざ遠路はるばるカナダから人形劇団が来日し、
声は「岸田 今日子さん」を迎えての徹底さに大人3000円も納得せざるを得ない。
損得勘定に忙しい私をよそに妻はえらいはしゃぎよう。
「めちゃめちゃでかいあおむしが来んねんで」と。
どれだけでかいあおむしが出てくるのかと思いきや、そうでかくない。
逆に小さいぐらいだ。
そんなもんか?と思っていたが、意外になかなか面白かった。
真っ暗の中でする人形劇だったので息子が泣いたり、うるさくするのではと心配していたが、
彼も夢中になって劇を楽しんでおり、いい休日になった。
劇が終り、通訳さんを通じて
「なにか質問はございませんか?」と時間が設けられた。
誰も手を挙げないのでは…と思ったが、何人ものちびっ子が手を挙げている。
「あおむしの名前はなんですか?」など微笑ましい質問が飛び交う。
その中でも、とびっきりの質問をした女の子がいた。
「なぜ、あおむしはそんな贅沢な食べ方をするのですか?」
りんごなどちょっと食べて蹴りだすシーンなどからなのだが、すばらしい質問である。
劇団の方も度肝をぬかれていた。
彼女はいずれ日本の食文化に欠かせない人物になるであろうとえらく感動した。
「もったいない」という世界に誇れる日本語の根源を彼女が言いきった。
「えらい子やな?」と横を見ると、息子が必死のぱっちでベビーボーロを食べている。
食べてる場合やないぞ。
2006-07-17