衝動。
先日、小学校の給食献立を協議する会議に参加した。
組み立てる基準として「予算」「栄養」「美味しさ」…の順ってのを感じる。
物価高のなか、本当に大変な仕事やなぁ…と実感すると同時に
我々も小学校の時に、こんな風に誰かが考えてくれてたんやなぁ…
なんてね、時空を超えて恩恵を受け取った素敵な時間だった。
で、ま、前述した3つだけで構成するんじゃなくて
この献立を考えるチーム?っていうのかな、凄いのね、情熱が。
「授業で…堺の昆布は…北前船が…だからその日 とろろ昆布を…」とか
「昭和の給食 くじらを…」「グローバルだから 韓国料理を…」とか
食の文化なんかも考慮して「食育」がえげつないほど組み込まれている。
率直に「スゲーな…ただ、それ、生徒に伝わります?」って思った。
んっ、伝わらないかもなのに…なぜ?で考えた結果、
私が行き着いた答えってのが「衝動」と「祈り」である。
「子供たちに こうしてあげたいねん!」という抑えられない衝動と
「いつかどこかでわかってくれたら嬉しいわ」という祈りなのだ、たぶん。
美味しく食べてもらうために 6軒のお店の味を食べ比べたという。
「予算」や「栄養」を無視して実践されていたら何の意味もないんだけど、
それを大前提に(だから自腹だろう…たぶん)衝動と祈りが突き動かす。
うーん、どうか伝わってくれぇいと、祈らずにおられへんわ!である。
さて、食に関するビジネスにおいて同じように考えたところ
「価格(業績も含む)」「美味しさ」あと、栄養?品質?ま、他たくさん…かな。
特に「価格」ってのがやっかいで、行き過ぎるとだ、なんつうの
回転寿司が良い例だろう…各社 何かとニュースになっていたような気が…。
安価で美味しいお寿司を提供されていて、凄い仕組み!って驚いているのに
競争が激化するにつれ、今のままじゃあダメだ!もっと!もっと!なのだろう。
結果、「儲かる儲からない」軸が強くなりすぎて、本来の経済成長の意味が…。
で、私も食に関する仕事をしているから、「価格」「美味しさ」は大前提のうえで
生き残っていくにはだ、もしかしたら「衝動」とかってめっちゃ大切ちゃうかな?
そんなことを、一昨日、東京へ行った帰りの新幹線で強く感じた。
いやね、高校時代の友人が転勤でメキシコへ行くっていう連絡があって
もう、なかなか会われへんな…と、ただそれだけの理由で東京へ会いにいく。
わざわざそれだけで行くのはもったいないから…などの損得勘定とか関係なしに
人間として根底にある「会いたい」的な…キ、キモいけど、「衝動」で動いたのだ。
で、皆でワイワイと会話を楽しむ食事なら、そりゃあもう、飯も酒も旨いわけ。
美味しく料理してくれた人の腕ってのもあるんだけど、
「人間として根底にある衝動」は、見事に「美味しい」に直結してたなぁ…
なんてことをだ、新幹線の窓から見える富士山を眺めながら
「綺麗なぁぁぁ… の、登りてぇ…」という衝動に駆られつつ、思った。
ってか、そもそも「衝動」ってのを大切にした方が、
ビジネスもだけど、人生、そっちの方が断然おもろいやん!きっと。
そんな発想に辿りつく機会を持てたのは、まぎれもなく彼のおかげで
損得勘定関係なしとはいえ、損か得かといえば、結果、絶対 得だ。
なるほど、つまり、「衝動」を一番にすることがビジネス界の未来を救うかも…。
JRにしても、乗るはずのなかった私が新幹線に乗ったわけだし、ほらぁ。
なにわともあれ、治安が悪いらしいから彼の無事、そして、活躍を祈っている。
いつかわかんないけど、帰ってきたら、また会おうぜ!である。
2022/11/07
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