父の日。
ビックリするぐらい盛り上がりに欠ける。
「あっ、ほんまや!忘れてた!」ちゅうぐらいの日だ。
世間の盛り上がりも「母の日」に比べると、かなりの温度差がある。
…そりゃあね、おかあさんの功績はわかりやすくていいさ。
掃除・洗濯・料理など目に見えるものばかりで
「おかあさんっていつも大変。ご苦労様!ありがとう!」
と、なんかこう素直な気持ちで子供達は感謝するんだよね。
いやね、もちろんエライよ。大変だと、そりゃあ思うさ。
でもよ?、俺だって…、おとうさんだって…、大変なんだぜ…。
耳を澄ませば、そんな声が聞こえてくるようだ。
なので、私も息子からなにかあるのかな?
なんて微塵にも考えていなかったのだが…。
事件は、不吉ともいわれている13日の金曜日に起こった。
ちょうど「とれとれ市」の為の仕入れから帰ってくるのと同時に
息子がうちわを持って私のほうへ走ってくるのが見える。
「お?、どないしたんや?」
「おとうさん、これ、どうぞ!」
「おまえ…、おまえ…、これ…、ヒゲ生えてるけど…、おとうさんか?」
「うん…」と、ハニカミ王子が走り去っていく。
あかん!泣いたら、あかん!魚を調理せなアカンねん!である。
涙でタコの足が8本どころか、10本にも、20本にも見える。
どこの幼稚園でもするのであろうが、なかなか粋な計らいだ。
うちわの裏には「おもちゃ買ってくれてありがとう!」と。
「なんじゃそれ!」ではあるが、まあなんでもええわ。
息子よ、おおきにな。
しかし、ヒゲが気になってしゃあない。
「なあ、これヒゲに見えるけど、どんな意味があんねや?」
「タコやで!」
かなりのクレイジーボーイである。
2008-06-16