次元。
いよいよ秋の味覚が目白押しである。
なかでも、とれとれ市で見つけた泉州ならではの”今が旬”。
祭の時期ということもあり、きっちりタスキまでかけている。
※というのも、こいつのハサミは危なすぎるので、漁師さんが決死の覚悟で安全にしてくれている。
おまえ、亀か!ちゅうほど肥えたワタリ。
「うち子」がたまらない時期になってきた。
しかし、妻は食べたいと思わないだろうし、
そもそも食べ方がヘタクソ過ぎて食べる資格がない。
カニ好きのおばあを師匠と仰ぐ私といえば、
彼女には及ばないもののなかなかの腕前だ。
師匠クラスというのは、「えっ?甲羅も食べるの?」と思わすぐらい
口の中で「バキバキバキ…」と瞬く間に身だけにし、
例えば、幼い頃の私なんかに「ほら、食べぇ!」と言いながら
自分用の二匹目のカニに取り掛かっていれば合格である。
まだまだ私なんかとは次元が違う。
一瞬しかないこの時期に練習を積みたいものだ。
そんな「晩飯にワタリ!」しか頭にない私へ
「にいちゃん!ちょっと!ちょっと!」と愛すべきおかあさん。
「うちな?、お酒とか飲まへんさかい、ようわからんねん!」
ビール売場でキョロキョロされている。
「教えて欲しいねんけど、発泡スチロールってどれや?」と。
さすが、師匠クラスになると次元の違う間違いをされる。
箱やがな!である。
久しぶりの”愛すべき”に思わず笑顔がこぼれた。
しかし、私のおかあさんへの愛すべき度は、
計り知れないものがあるなと、自分自身そう思える。
誰もが考える次元のもんではない。
わからんやろな?。
2008-10-22