商売人。

先日、防具を修理してもらうため、20年ぶりによく利用した防具店へ行った。

店の感じから大将に至るまで何ひとつ変わってないような気がした。

「うわ~…、懐かしい!おっちゃん、全然変わってへんやん!」

「お~!おまえ、また始めたらしいな。熊さんから聞いたぞ」

もうね、当初の話や現在の剣道事情の話など、時を忘れてしゃべるしゃべる。

「しかし、よう覚えてんな~。ビックリするわ」である。

まあ、なんせここまで覚えてもらってたら、気分がええ!ってもんだ。

いずれ息子の防具を買わなきゃいけないんだけど、

まず間違いなくこの店で買うことになるだろう。

今では、中国製なんてのもあり、安くて魅力的なんだけど、

「絶対、あんなもんアカン!」っちゅう根っからの職人気質も大好きだし、

どない考えても大将から防具を買うことになるだろう。

結局、モノを買うってのは、そういうことだと思う。

安いのを探せばいくらでもあるだろう、インタネットで…とかね。

だけど、人は人からしかモノを買えないのである。

じゃあ、どうせだったら…あの大将から!ってのは、自然の流れだ。

う~ん…、俺は店に来られるお客様のことをここまで覚えているだろうか?

帰りの車中、自問自答を繰り返すはめに…。

で、昨日、初めて小学校の運動会たるものを体感したわけだが、

7時開門なので、場所取りに6時45分頃向かったんだけど、

「ワレ、舐めてんのか!」「にいちゃん、社長出勤やな~」などなど

すでに並んでらっしゃるお客様からのヤジが、ええ感じでえげつなかった。

なんちゅうの、お客様の方が私のことを覚えてくれているっちゅうか…である。

ヤジがお客様からの愛情の裏返しみたいに聞こえ、まあ、勝手になんだけど、

この地元でほんまええ商売をさせてもらってるわ…と、

頭がさがる気持ちでいっぱいになった。

そんなええ気分に慕ってるとき、また新たな愛すべきおかあさんだ。

「にいちゃん、あんたの息子、どっちや?」「どっちや?って…。白組や、白組!」

「ほうか!うちの孫、赤組やさかい、勝たしたってや!頼むで」なんてのも…。

あ~…、なるほど!さすがや!息子も商売人の子っちゅうことやな。

あのリレーで抜かされたのはそういうことやったんやろ…。

えっ?ちゃうの?実力?商売人、関係ないんかい!しっかり走れよ…。

2012/05/28

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