人から人。

水際でくいとめろ!と一生懸命していただいたが、

「なんや?みな中に入ってもうとるがな!」ちゅう勢いで

どんどん拡大し、今までしたことがない一日中のマスクマンを強いられ、

「新型はん!もう堪忍しとおくんなはれ!」と祈るばかりだ。

そんなげんなりも吹き飛ばしてくれるのが、愛すべきおかあさん。

「にいちゃん、この間〇〇さんが買うた甘鯛はなんぼぐらいした?」

〇〇さんがどなたかピンッとこないが…、なんせお返しするにあたり

”まあ、半分ぐらいの値段で返さなアカンやろ?”

という愛すべきご近所つきあいならではのご質問を受けた。

ええわー、なんかホッとするわー!である。

「あの人も魚好きやさかいなー」「あっ、そうですの?」

などとマスクごしにお話しながら、お返しする魚を選んでいると

また別のところから愛すべきせめぎあいの声が聞こえる。

「なんでやねんな。もろといて!」「ちゃうねん!アカンって…」

一万円札が二人の愛すべきおかあさんの間を行ったり来たり。

かの有名な福沢諭吉さんが宙ぶらりんの状態で行き場をなくし、困惑ぎみ。

「あっ、にいちゃん!怒ったって!この人受け取ってくれへんねん」

「ちゃうねん、にいちゃん!みんなで決めたことやねん!」

唐突に一万円裁判の判決を迫られた私”にいちゃん”だが、

事情もなにもわからない”にいちゃん”は、あまりにも無力。

ここはひとつ冗談でも言って、仕切り直しでもと…

「あっ、ほんなら、僕がもろときましょか?」なんて言ってみた。

「…ほんまや!にいちゃんがもろてくれたら丸く収まるなー…」

一万円を手におかあさんがそう言うと、もうひとりのおかあさんが

「…って、なんでやねん!」のノリツッコミ合作バージョン。

この感動にも価する息のピッタリさにハイタッチを試みるも

「ええんか?ごめんやで!」「ええねんって!気にせんとって!」

などと、知らない間に和やかな雰囲気のもとせめぎあいは終わっていて

今度は私のハイタッチ用の手のひらが行き場をなくしている。

仲良くなったから、ええけどさー…、なんかさー…である。

しかし、これだけぺちゃくちゃお話してたら、そら広がるわ!

と、関西大流行もなんとなくうなづける今日この頃である。

新型さん!関西人は黙っとくのが苦手やさかい、

ここらでストップしていただけまっか!

2009/05/19

  • Share on Facebook

この記事にコメントする

ブログトップへ

Recent Comments

  1. ヤッホー!もとちゃん…こんなのでも良いですか? より

Archives

Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project. ログイン