ビール。

最近になってようやく「日之出屋らしくなってきたな…」と実感することが増えた。

それは、単純に店内でお話する愛すべきおかあさんが増えたことに他ならない。

おかあさん方とのコミュニケーションがあってこそと

出店前から常々思っていたので、本当にうれしい限りだ。

「にいちゃん、この前、おおきにな!」とか

「にいちゃん、あれ、美味しかったわ!」とか

こんな声こそが、金銭を超越する私の仕事の醍醐味である。

で、もひとつ加えると、団塊の世代のおとうさん方と話す機会が増えた。

本当に気さくないいおとうさんばかりなので、

「お客様」っていうのはなんか他人行儀な感じでやだし、

「おやっさん!」までいってまうと、やりすぎ感があるし、

間をとって、だいたいの方には「大将!」と呼ばせていただいている。

英語で言えば「ミスター!」ってな感じであろう。

で、まあ、そのほとんどが、お酒やワインの話になったりするんだけど、

結構な確立で話題にあがるのがコイツ。

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このビール、私も初めて飲んだとき、普通に「旨っ!」ってなった代物だ。

ただ、1本260円もするので、声高々にはご紹介をしていない。

それが、最近、手にとられる愛すべきおとうさんをちょくちょく見かけるので

「あっ、大将、そのビール、なかなかやりよるでしょ?」なんてお声をかけると

「おいえ、にいちゃん。これは旨いわ!息子も旨い!っちゅうてるで!」

こんな感じで、たくさんの方からご好評いただいてる。

しかも、その旨さはワールドワイズで、よく来店されるイギリス人も

「これ、めっちゃ旨いわ!」なんて、ついつい関西弁にもなる始末。

いやね、なにが言いたいかというと、「無縁社会」的な話題が

よくニュースなんかで取り上げられているんだけど、

なんてことはない、たったビール1本でそんな社会はぶち壊せるってことだ。

「このビール飲んだことおまっか?」って感じで話のきっかけさえ作れば

あとはもう、男同士だ。

殴り合って仲良くなるみたいなもんで、

飲みだしたら、あとはもう必要なのは”炙ったイカ”ぐらいのもんである。

そう、ビール1本が、この殺伐とした社会を救う…。

いやらしい男と思われるのがやなので、断っておくが、

このビールの宣伝をしているわけではないってことを理解していただきたい。

「そんな気はさらさらおまへん!」といえば、そりゃあね、嘘になるかもしれない…

いやいや…それ以上に、地域の活性化の一助となれば!

ただただそう願っているだけである。

お買い求め、お待ちいたしております…。

2011/02/19

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