パシリ。

「にいちゃん、今日は娘と来てんねん」

「にいちゃん、孫やねんで。大きいやろ」

こんな風に愛すべきおかあさん方がわざわざ紹介するもんだから、

当の本人もびっくりして「…こ、こんにちわ」と言わざるをえない。

なんだかお互い恐縮してしまう…。

そう、お盆で娘さんや息子さん、そして、お孫さんが帰ってきているのだ。

で、そんな状況だから…

「お父さん、ちょっとお願いやねんけど、買い物行ってきて!」

「なんでや。今、テレビ見てんのに…」

「ちょっと手が離されへんねん。娘と御馳走作ってるから」

「もうー。面倒くさいのー。ほんで、何買ってきたらええんや!」

「あっ、お父さん。買い物行くんやったら…」

と、こんな会話があったのか定かではないが、

娘さんからもついでにお願いまでされたと推測される

いやいや感たっぷりの愛すべきおとうさんがご来店。

「なあ、若ボン。娘がワインを買ってきて!言いよるんやけど、どれがええ?」

「えーと。赤とか、白とか、なんかご希望はありました?」

「わからん。白でええんちゃうか?知らんけど…」

「うーん。それやったら、この白ワインはちょっと甘口で人気ですけど…」

「んっ?甘口っちゅうことは、婦人用やな。それでええわ」

婦人用って…、である。

「えっ?婦人用かもしれませんけど、僕もよう飲みますよ」

「なんでやねん、若社長!男は酒やろ、辛口の!」と愛すべき固定観念。

娘さんの旦那さんよ、「このワイン、甘くて美味しいなー」

なんか言うたもんなら雷落ちますよ。気をつけてください。

婦人用ワインのお買い上げ、ありがとうございました。

そういえば、おじいも酒が好きやったなー。

私のプレゼントしたタヌキの徳利を大事にしてくれてたなー。

おじいよ。明日、行きまっさ。

2009/08/13

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  1. ヤッホー!もとちゃん…こんなのでも良いですか? より

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