ハンプティダンプティ。

長男が大学生とか、息子達も随分と大きくなり、

あんまり小言を言うこともなくなったが、

たまには、あーだこーだ言ったりすることがあって

ま、だいたいはこんな答えが返ってくる。

「あー…もう、わかった!って」と。

んっ、わかった…?である。

哲学者ソクラテスが言う“無知の知”がよぎる。

“知らないことを知っている”を認識するとね

学ばなきゃってなるから、いいんだけど、

「わかった、わかった」っていうのは

“知っていることを知っている”域にいるわけで

学びが停滞してまうからアカンぞ!って話だ。

そう、おまえ達に何がわかってんねん!である。

「僕は知らない」をちゃんと認識しないと…

「もうわかってるから」ってのは、学びがはじまらない。

自覚が足らんねん、自覚が。何も知らんやろ!なのだ。

そう、そう、この前も…

鏡に映るなんとなく出てきたお腹を眺めながら

「ちょっと、腹が出てきたわ。ヤバいかな?」

って妻へ投げかけると

「うん、ヤバいなぁ、出てんで」なんて言い放ち、続けて

「前から思てたけど、あんた、意外に足が細いから

ハンプティダンプティみたい…になっ…わはは」と。

「だ、誰がたまごや!」

…なんていう一連の会話を横で見ていた息子が

キョトン顔していたので聞いてみる。

「おまえ、ハンプティダンプティって知ってるか?」

「知らん」

ほらみぃ、勉強せえ!である。

あのな、あんまり冗談をいうことのないあのお母さんが

一年に一回言うか言わへんの珍しい渾身のギャグやったのに…

おまえが知らんことで…説明せなアカンやろ…可哀そうに…

これや!!だ。

「これか!ぎゃははは…ハゲとる、ほんまや!」と息子。

いやいや、ハゲてるのはたまたまその絵なだけであって

フォルムの話しとんねん…ま、なんにせよ、笑ってくれてよかった。

妻のせっかくのギャグが報われ、ほっと胸をなでおろす。

なっ、無知だと冗談のひとつも言われへんやろ…だ。

とはいえね、息子達に限らず、私も含め我々は

知らないことばかりという認識でいないといけない。

先日、ある会社でお話させていただくプレゼン資料を作ってて

いろいろ調べてたら、まあ調べれば調べるほど知らん事ばかり。

人生を何回繰り返しても、コンプリートは無理やな…。

だから、容易に「わかった」なんて言ってはいけない。

我々は「わかった」に対してもっと謙虚にならなアカン。

息子たちよ、わかったか?教えてください!の謙虚な姿勢や。

うーん、わかってへんやろな…

俺といっしょで、あれや、一生勉強やな。

2024/04/22

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  1. ヤッホー!もとちゃん…こんなのでも良いですか? より

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