サンタクロース。
「にいちゃん、まだか?」
お客様よりこんな感じで呼び止められる。
「んっ?なんか別注とかありました?」
「ちゃうがな!サンタの恰好せへんのかって言うてんねん」
いや、まだか?って…。
まあね、このお店がオープンした時ぐらいから始めたサンタクロース。
さすがに8回ぐらい続けると、そうなってくるのだろう。
運送してくれるお取引様も含めて全員が口を揃えて
「飴は?」「飴ちょうだい」「飴、おくれや」「今年も飴?」
とかってね、服の中から何がでてくるのかもわかっている…。
で、この格好はだいたいの人を笑顔にするんだけど、一方では
一人暮らしのおかあさんへの配達とかね、「ど、ど、どちら様ですか?」
なんて不審者と勘違いされがちで、こっちも「サンタや!」言う訳にもいかず、
恐怖の対象にもなりえるので注意が必要ってのも忘れてはならない。
そうそう、むかし、近所の大阪信用金庫へ何も考えずに配達にいったら
勤務されてる方全員が「えっ…」って一瞬凍りつき、
何かしらの緊急マニュアルが発動されるんやないか…って思ったほど。
で、なんつうの、24日がクリスマスの本番みたいなとこあるじゃないですか、
本当は25日がそうなんだけど。
だからね、なんか、25日は、もうええかな…なんて迷ってたわけ。
動きにくいし、あの、その、まあ、44歳にもなるし…。
うーん…って、無意識にね、ほんと、なんとなくだ、なんやろう…
なんでかわからないけど、店にある神棚の方へ目をやったの。
じゃあ、普段、あまり気にかけなかったカレンダーがね、
めっちゃ訴えかけてるような気がしてならない。
どれどれ…と読み始める。
先代やオヤジが一生懸命勉強している学問の有難いお言葉。
私もちびっと勉強させていただいているんだけど、
目が覚めたっつうか、慌ててサンタの恰好をさせていただいた。
カンタンに言うと…
創業の時はいろんな人を大切にし、感謝するんだけど、守成期に入ると
最初の精神とか苦労とか忘れて高慢になりがちだからアカンで!って話。
そう、オープンしたばっかりの時はお客様があんまりだったので
どないかせんとアカンわ!って始めた企画のひとつだったことを思い出す。
かー、えらいもんで忙しくなると、心を亡くすってよういうたもんである。
おじい、すまん!
ほんまにええタイミングで出てきてくれるやないかい!ありがとう。
感謝の気持ちを忘れず、サンタクロースさせていただきました。
来年も、もちろんはりきってさせていただきます!
終わりましたけど、メリークリスマス。
2018/12/26
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