カステラ。

なんやチビッコの良い思い出を奪ったようで心が痛む。

「にいちゃん!この焼酎を包装してくれる?」

愛すべきおかあさんに呼び止められ、

包装している間いろいろお話させていただくと

どうやらおじいちゃんの誕生日プレゼントにされるとのこと。

「子供らがそうしたい!って言うねんけど、売ってくれへんやろ?。

だから、私が買いに来たんやで?」と。

その一言で、私の子供の頃の記憶が蘇った。

小学生ぐらいであろう、お酒好きのおじいにプレゼントをしようと

妹たちとおこづかいを集め、近所のよく知る酒屋へ入るなり

「おっちゃん!これで買えるお酒ちょうだい!」と、かわいいことを言う私へ

「どんなやつや?日本酒か?ウイスキーか?」などなど

親身に説明してくれるのだが、角の方で一際目立つ

瓶の形状が三角で青い色をしたやつがどうも気になり、

おっちゃんの親切な案内や金銭面など一切無視して

「これがええねんけどな?…」と押し切る私の熱い想いに

「しゃあないな?」と苦虫をかんだようなあのおっちゃんの顔だ。

今思えば、相当まけてくれたのであろう。

おっちゃん、すんません!である。

そのようなプロセスを…が、冒頭の”チビッコの…”となる。

私だけかもしれないが、プレゼントを渡すまでの過程で

第三者がかむと、達成感がなんや幾分か減る。

「未成年者には…」と、仕方がないといえば仕方がないのだが…。

愛すべきおかあさんの粋な演出で、どうにか良い思い出にして欲しいものだ。

記憶が蘇る瞬間というのは、五感に訴えるものがめっちゃ大きい。

食に関しては「味覚」。

オカンが孫にあたる私の息子達にババロアなんかをよくつくるが、

私の分までキッチリ用意してくれていて「お?、こんなんやったわ!」

と、昔を懐かしみ、会話も弾んだりする。

美味しいとかマズイとか別にして、いいもんである。

前回のブログのコメントを読ませていただいて

ふとそんなことを思った今日この頃である。

息子よ、いっしょに「カステラ」つくろか?

2008-10-14

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