たまには行かな…。
やはりね、50年の歴史っつうか、本店のお客様との関係性は
自分でいうのもなんだけど、ヤバいな…って思う。
「愛すべきおかあさん」という言葉は、ホント、彼女たちのためにある。
いやね、今日は、お米がお買得だったため普段より配達が多いのに気づき、
「よっしゃあ!久しぶりに回ってきたろ…車の鍵ちょうだい!」
なんてね、車に荷物を積み込み、いざ出発である。
玄関のチャイムを鳴らすと、
「よいしょ、よいしょ…ちょっと待ってや~」の声。
数年前、私が配達してた時よりも、そりゃあ、歳もとって足腰もね…だ。
で、玄関のドアが開き、私の顔を見て驚いた表情のまま
「いや、なんや、にいちゃんやん!!どないしたん?」と、ほぼ全員。
どないもせえへんよ、配達やんか!である。
ま、でね、何かしゃべらなアカンと思ってるのか、何か言うてくるわけ。
「配達まだや思て、今、ごはん食べててん。ごめんやで」とか。
かまへんよ、ごめんなことあらへん、ぎょうさん食べてや!である。
ひとつひとつ配達へ向かう車の中では、もうね、半ニヤケなわけ。
毎度毎度、玄関の前で仕切り直して真顔に戻し、チャイムを鳴らす。
「いや、あんた、久しぶりやんか。お父さん、お父さん、にいちゃん、来たで~」
奥の部屋でテレビでも見てたであろうお父さんが、
ちょっとだけドアから顔を出して
「おー」と。
いや、おーってなんやねん…。
二人がかりで笑かしてくるやん、せこいわ!である。
なんかね、夢を追いかけて東京に出て行った息子が連絡もなく急に帰ってきて
何て言ってええんかわからんけど、何か言わなって時の
「おー」と全くいっしょの「おー」だ。
もう笑たらアカン笑たらアカン思って、いよいよ配達最後のチャイムである。
「いや、そやかて、久しぶりやなー。あれっ、こ、肥えた?ちょっと肥えたやろ!
前はもっとシュッとしてたもん、あれやな、偉なって仕事してへんな。肥えてからに」
”肥えたやろ!肥えたやろ!”口撃がマシンガンのように放たれる。
「ちょちょちょちょっと、ちょっと…ストップ!ストップ!
いやいや、己の体型ほったらかして、どの口がぬかしとんねーん!」
なんていう大刀をね、振りかぶるだけ振りかぶって、さすがにね、
切りつけられる関係性にはあるが、ま、すんでのところで鞘に収める。
いやー、しかし、配達で本当にたくさんの元気と笑顔をいただいた。
愛すべきおかあさん方、ほんまにいつもありがとうございます!
重いもんある時は、いつでも言うてくださいね。
走りまっせ―!
2019/04/25
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