せっかち。
愛すべきおかあさんからお魚調理の依頼があって
「にいちゃん、ゆっくりでええで。急(せ)けへんからな…」
ってお言葉を頂戴するも、すぐさま「まだか?」なんてのはよくある話。
そう、”急(せ)きがち”が語源であろう”せっかち”ってやつだ。
私も結構その傾向があって、電話がひどい…。滑舌が悪いうえに
早くたくさん伝えたい脳の指令に口の運動量が追いついていかないんで
「何しゃべってんのかさっぱりわかりません…」などとリラックスを求められるわけだが、
またふりだしから話さなきゃいけないことに、さらにイラッと…なんていう流れを
反省することがたびたびあって、実は今日も猛省してたところだ。
しかも、関西人は特に…って感じで、すでにスゲー悪いイメージが蔓延っている。
アカン、アカン…、ホンマ気ぃつけなアカンわ…なんて思ってるところへ
「にいちゃん、にいちゃん。ちょっと、にいちゃんよ!」
と、せっかちのお手本のような愛すべきおかあさんが駆け寄ってくる。
「どないしましたん?」
「あんたに会ったら言おう思てたんや。お惣菜の焼そばや、ヤ・キ・ソ・バ」
「えっ、なにか…」
「ちゃうがな。うちのおっさんがえらい気にいってやな。食べたことあるか?」
「そら、そ…」
「まあ、どっちでもええわ!あれ、誰が味見てんねや?」
「誰って、あ…」
「んっ、なんや?あんた、風邪ひいてんか?いつもとちゃうがな、声」
「いや、そ…」
「あっ、せや、あんた49年生まれなんやろ?この前、銭湯で聞いたで」
「えっ、なん…」
「本厄やん。行ったんかいな、厄払い。神さんに手ぇ合してる数で決まるからな。
普段から手ぇ合わせてたらどないもないで。さぁ~、どっちや?わはは…ほな、帰るで~」
いや、えげつないな…である。
こっちはね、会話ってのは順番交代がセオリーかな~なんてね…
っちゅうか、最後のん、銭湯でなんちゅう話してんねん!である。
う~ん、そりゃあ、関西人が嫌われるのも…なんて思ってるところへ
「にいちゃん、にいちゃん!忘れもんや」って、またえらい慌てて帰ってこられた。
「えっ、何忘れましたん?」
「皿や!皿のやつ、おくれ。はよ、はよ」
「ちょちょっ…、皿?皿って…」
「もうぅぅ…、なんでわからんねん!春のパンまつりや!用紙よ、用紙」
いや、わからんわ!むちゃくちゃやな…である。
愛すべきおかあさん、私も春のパンまつりも逃げませんから、はい。
なにわともあれ、お買い上げありがとうございました。
2015/02/25
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