いつものにいちゃん。

現場に出ることが少なくなってきたとはいえ、

ええスーツ着て車の鍵を指でクルクル回しながら

お昼ぐらいに「オッハー!」って

ええとこの社長さんみたいに出勤できるわけもなく、

できる限り現場に出てお客様へご挨拶させていただいている。

で、先日、配達の依頼があったので

「あっ、俺、行ってくるわ!」と車を走らせた。

呼び鈴を鳴らすと、「はーい!」という声が聞こえるのと同時に…

「いつも、ごめんやで、足が痛くてな、歳いくと、あかんなぁ…」

つぶやきながら、少しでも早くドアを開けようと急いでるのが

向こう側で見えてはいないけど、なんとなく伝わってくる。

そして、ドアが開き、私の顔を見るなり

「あり…が…あれっ?いつものにいちゃんとちゃうわ」と。

「すんません、今日は、私がさせてもうてます」

「えっ、なんや?病気でもしたんか?休んでんのか?」

おーおー、どんだけ心配すんねん!である。

「たまたまです、たまたま。元気にしてまっせ」

「ほうか、それやったらええんやけどな…」

少しでも話しようとされていたのか、私が行ったばかりに…

露骨に残念な顔で…な、なんか、ごめん…僕で…である。

「おおきに!」いうて帰ろうとしたんだけど、

いつものにいちゃんがどんだけええ子か!って話がはじまる。

「あの子は、ほんまにええ子やで、気ぃきくし、愛想ええし…」

お客様の中では、いつものにいちゃんは店長という認識だ。

つまり、私は彼の部下ってことになる。

「あの子の動きをよう見ときや、勉強させてもらうんやで」

「あんた、ちゃんと言うこと聞かなアカンで!」

めっちゃ言われるやん…

あいつ、いつもどんな顔して配達してんねん…である。

そう、彼と比べて、まだまだアカンから言われるのであって

もうね、「へえ、すんまへん」なんて自然と口調が丁稚になる。

で、まあ、帰りの車中なんだけどね…

気分ええやんけ!である。

自分が褒められるより100倍うれしいやんけ!である。

そういえば、以前にも 飲食店様へ配達した時に

「自分、配達する人やったら、聞いてもわからんわな…」

「あー、ごめんなさい…帰って担当から連絡させます」

「いや、いつもちゃんとしてくれてほんま助かってんねん。

ありがとう言うといて!」と、スタッフの仕事を褒めてくれる。

いや、だから、気分ええやんけ!だ。

スタッフへのお褒めの言葉っていうのは

ホントありがたい限りで、テンションが上がりまくる。

もちろん、ええのもあれば、お叱りを受ける場合もあり、

真摯に受け止め、改善し、喜んでいただけるように努めたい。

うーん、しかし、社長へ進言する感じじゃなくて、

マジの生の声つうのは、いやー、心に刺さるわぁ…。

あと、レジが「ピッ、ピッ…」と奏でる音楽だって心地いいし…。

やっぱ、現場である、現場だ、現場。

仕事のやりがいがより加速した今日この頃である。

2023/05/08

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  1. ヤッホー!もとちゃん…こんなのでも良いですか? より

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