アポロ。

休みの日に外食したいけど、今は自粛しなきゃ…ってことで

ピザを注文しよう!って話になった。

持って来てもらわずに取りに行ったら…

「えっ、うそっ!半額になんの?」ってビックリする。

ほえー…、持って来てもらう価値ってのがその商品の半分の値段…

つまり、「交換価値」ってのがそれにあたるわけだ。

で、これが「無料で配達しまっせ!」ってなると

お金と交換しないので、持って来てもらうっつう「経験価値」になる。

うーん…この「経験価値」ってのはスゲー尊いように思うんだけど、

今や、すべてのものに値段がついちゃってる感じがするし、

すべてのものが「交換価値」で測られてるんちゃうか?ってぐらい。

そりゃあね、もちろん、配達される方々へその対価をお支払いするのは

当たり前だし、そうじゃないと、商売でなくなっちゃってボランティアだ。

ま、そうなんだけど、「経験価値」ってのを大切にしたいな…と思うわけ。

いやね、ある愛すべきおかあさんから「あんた。これ、あげるから食べ!」

なんて、「アポロのチョコレート」を急に手渡されて

「ア、アポロって、ええの…ありがとう!」と何とも言えん気持ちになったの。

そう、アポロはだ、「交換価値」でいうと100円かそこらなんだけど、

プレゼントされることで、お金では測れない大きな「経験価値」に変わり

他のなにものにも代えられない「アポロ価値」ってのは

それはもう、イチゴの部分が大きく感じるほどだった。

…とかなんとかいって、ブログでこんなことを綴っている割には

まったく実践できてへんわ!と猛省する出来事があったので紹介しておく。

店舗の裏口からうちの女性スタッフと話しながら出ると

買物終わりの常連のお母さん娘さんとばったり出くわした。

娘さんが大きな買物袋を2つ、おかあさんが大きな買物袋を1つさげている。

車で来られていることは、女性スタッフも私も知っていて

駐車場へ向かう途中っていうのが安易に想像できる。

「いやーえらいぎょうさんお買物していただいて、おおきにー!」

まず、私が、挨拶も含め、お礼を申し上げた。

すると、隣にいた女性スタッフがお客様へ近づいていき

「持ちましょか?」と。

……である。

出んか…である。

なんで、その一言が出えへんのや…このスカタン!である。

交換価値だけしか見ていないのである、私は…。

彼女は人を見ていた。

お買物の内容ではなく、「お客様そのもの」を見ている。

この一言こそが「経験価値」なのに…私といったら…。

人を大切にせなアカン…経験価値を大切にせなアカン…

こんなことを言う資格は私にはない。

「アカン…もう、おまえが社長せえ…」

愕然として、彼女にこう言ったのはほかでもない。

現場からやり直しだ。

アポロがほろ苦く感じる今日この頃である。

2021/05/31

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  1. ヤッホー!もとちゃん…こんなのでも良いですか? より

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